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SKエコプラント、廃棄物処理事業で金脈さがす


  • SKエコプラント、廃棄物処理事業で金脈さがす

  • ソウル市壽松洞のSKエコプラント本社。[写真提供=SKエコプラント]


SK建設は昨年5月、社名をSK建設からSKエコプラントに変更した。建設業を超えて資源のリサイクルとエネルギー化を通じて新たな付加価値を創出するためだ。特に「3R(Reduce, Reuse, Recycle)」中心のごみ処理(Waste to Resource)事業で金脈を探すという目的が大きい。これには資源リサイクルなどの循環経済を通じて地球を生かすという、ESG(環境・責任・透明経営)的な意味が込められた。

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  • キム・ビョンクォン代表


SKエコプラントのESG経営ハブは最高経営者(CEO)直属のエコラボセンターだ。このセンターは環境関連技術の発掘から確保、ビジネス化を担当する組織だ。エコラボセンターのキム・ビョンクォン代表(写真)の執務室には「私たちが駆ければ地球が生きる」という文句がかかっている。

エコラボセンターは外部技術にも開放的であり、環境関連のベンチャー企業と協業できるシステムも構築した。多様な利害関係者とともに、環境にやさしいビジネスを育てるためだ。

キム・ビョンクォン代表は「エコラボセンターはテック(Tech)革新企業とともに開いていくエコ世界だという、SKエコプラントの価値を実行する組織」だとし、「80人あまりの技術専門家が革新技術を発掘し、発掘された技術の成長を支援し、ファンドの造成や直接投資を通じて環境技術の生態系を作ることに注力している」と説明した。

エコラボセンターは投資機能を専担する傘下組織であるSKIL(SK Innovation Lab)を通じて、2つのベンチャーキャピタル(VC)ファンドを造成した。エコVCファンドは昨年、親環境革新技術を保有したスタートアップに約80億ウォンを投資した。今年の投資計画は300億ウォン規模だ。海外にも投資対象を拡大する予定だ。エコPEFファンドは、環境に優しい核心技術を保有した中小企業を発掘し、投資資金を適時に供給するために造成したブラインドファンドだ。昨年、IBKキャピタルとLXインベストメントなどの主要投資会社と協力約定を締結した。今年は1千億ウォン以上の投資を執行する計画だ。

エコラボセンターは買収・合併(M&A)でもブレインの役割を果たしている。 SKエコプラントは先月、世界的な電子廃棄物(電気・電子廃棄物)専門企業であるシンガポールのテス(TES Envirocorp Pte. Ltd)社を約1兆2千億ウォンで買収した。

テスはe廃棄物の収集から分類と再処理まで担当する。 e廃棄物とは、使い尽くしたスマートフォン、ノートパソコン、電気自動車バッテリー、家電、太陽光発電部品などだ。キム代表は「2020年を基準にして世界のe廃棄物発生量は約5400万トンで、リサイクル率は17%に過ぎない」とし、「e廃棄物のリサイクルは成長性が予想され、EV(環境価値)とSV(社会的価値)を同時に達成できるスマートな事業」だと強調した。

SKエコプラントの目標の一つは企業公開(IPO)だ。来月に主管社団を選定する予定で、上場時点は来年だ。

成功裏の上場のためには企業価値を引き上げなければならない。このためにSKエコプラントはボルトオン方式の買収を強化している。 SKエコプラントはテスだけでなく、EMC、デウォングリーンエネルギー、セハン環境、ディーディーエス、都市環境、イーメディワン、グリーン環境技術などの廃棄物処理会社を継続して買収している。

キム代表は「テスの買収を皮切りに東南アジア、北米、欧州などで親環境事業を拡大していく」と語った。

SKエコプラントは東南アジアのエコ企業の持分取得を進めている。また米国情報技術(IT)会社とともに、親環境ソリューションアルゴリズムの開発も準備している。焼却・埋立の過程にITを活用すれば汚染物質排出を減らすことができるというのがキム代表の説明だ。

燃料電池や水素などのエネルギー事業もSKエコプラントの未来成長動力だ。

SKエコプラントは米Bloom Energy(ブルームエネルギー)と合弁会社であるブルームSKフューエルセルを設立し、環境にやさしい燃料電池(SOFC・固体酸化物燃料電池)を2020年10月から慶北地方の亀尾工場で生産している。昨年はSKエコプラントがブルームエネルギーに約3千億ウォンを投資した。水電解基盤のグリーン水素の共同技術開発のためだ。今年2月にはブルームエネルギーとともにSOEC(固体酸化物水電解機)を活用し、二酸化炭素の排出なしで水から水素を分離する水素生産実証に成功した。

キム代表は「親環境の核心は、既存の線形経済(生産・流通・消費・廃棄)から循環経済(リサイクル・エネルギー化)への実現を最大限前進させることにある」とし、「SKエコプラントは今や建設会社ではない。総合環境・エネルギーソリューション企業」だと明らかにした。
  • 毎日経済 | チョン・スンファン財界・ESG専門記者
  • 入力 2022-03-30 19:28:05




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