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消費の委縮で高級品市場も不況、法定管理を申請する企業が増加

不況に堪えられず廃業する高級・贅沢品メーカー 

  • 消費の委縮で高級品市場も不況、法定管理を申請する企業が増加
  • < 急増する法定管理申請企業 *資料=ソウル中央地方法院破産部 >

「ひとしきり忙しくなければならないのに、お客があまりないですね。以前なら退勤途中に、車のチューニングを預けにやってくる時間なのに…」

去る7日夕方、ソウル市松坡区に位置したある高級車のチューニング業者。従業員3人が雑談しつつ時間を過ごしていた。ここで15年間働いた従業員のAさんはため息をついた。「2~3年前からチューニングや車両整備の方の景気がすっかり悪くなった。それまでは一日に30件程度のチューニング依頼が入ってきたけど、いまや15件にもならない。チューニングは金が余ったときにするじゃないですか。みんな暮らすので大変だから、優先的に支出を減らしたんでしょう」。Aさんはここで働いて以来、最悪の不況を送っているとした。Aさんは「もともとは自動車整備までいっしょにやるつもりで、店はもっと大きかったけど規模を減らした」とし、「いまや場所を多く占める整備のようなことはやらない」と語った。しかし、景気は良くなる兆しが見えておらず、さらに悪いことに新製品の開発まで失敗して、この会社は昨年9月に裁判所に再生手続き(法廷管理)を申請した。

景気低迷の沼が深まって、企業の法定管理申請が大幅に増えている。9日、ソウル中央地方法院によると、昨年に法廷管理を申請した企業は361社で、前年との対比で32.7%急増した。法廷管理を申請する企業は2010年の155件から2013年に272件に、毎年増加している。ソウル中央地方法院破産部は、全国の法定管理事件のうち半分以上を処理している。

特に目立つ現象は、高級・贅沢品企業が次々と経営難を訴えて法廷管理を申請したことだ。数年め続く不景気に、消費者が一番最初に財布を閉じたこの市場が直撃を受けたものと見られる。

1980年に設立された韓国を代表するジュエリーメーカーで、一時は全国有名百貨店に40ヶ所以上の店舗を運営していたB社も昨年10月に法廷管理を申請した。B社は中小企業としては珍しくデザイン・製造研究所を設立し、2011年には中小企業庁から経営革新型中小企業の認証を受けるなど、基盤をしっかりと積み重ねてきた。しかし結婚件数そものもが減り、数年間続く不況で贈答品を簡素化する、変化した結婚トレンドのために売上げが減り続けた。これに加えて、2008~2012年には主要原材料である金の価格が急騰したことが「決定打」になった。2010年に69億5200万ウォンだった年間売上げは昨年の10月時点で22億1600万ウォンと、半分に以上急減した。一時は40ヶ所にまで増えた百貨店の店舗は8ヶ所に減った。

昨年4月に起きた「セウォル号惨事」の影響で萎縮した消費は、ゴルフ業界にも衝撃を与えた。全国民的な哀悼雰囲気の中でゴルフを自制する人が増え、ゴルフウェアの売上げも急落した。

ゴルフウェアの製造・販売業者のC社は設立5年めでに廃業するかもしれない危機に追い込まれた。8日、江南区開浦洞にあるC社のオフィスのドアは堅く閉じられていた。瑞草洞の販売代理店の主人は、「法定管理申請後の被害は相当だが、C社の代表とは連絡が途絶えた」とし、「もしも連絡があったなら必ず教えてくれ」と依頼された。
  • 毎日経済_イ・ヒョンジョン記者/ユ・テヤン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-01-10 04:01:02




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