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数字経済 > マーケット > 銀行アプリ、1つの銀行で最大11個…似ている機能に消費者も困惑
慶北蔚珍郡にて小学校教師として仕事をしているチョン・ヨンスさん(29)はA銀行のモバイルアプリケーション(アプリ)を頻繁に利用する。しかし、チョンさんはモバイルアプリを使うたびに多少困惑する。同じ機能を持ったアプリが4つにもなり区分することが難しいためだ。チョンさんは「似たような機能を持ったアプリが多く、最初はどんなものを携帯電話に設置すればいいのか困惑した」とし「多様な機能があることも良いが、統合アプリが出ればもっと便利になるのでは」と話した。
消費者の便宜のために市中銀行が打ち出したモバイルアプリが返って消費者たちの混乱を招いている。『大同小異』なアプリが多く、設置と使用が面倒なためだ。さらに同様のアプリを設置するように誘導するハッカーたちにも悪用される可能性があるという憂慮さえも出ている。
27日、金融界によると新韓・ウリィ・ハナ・国民銀行など4大市中銀行がAndroid(アンドロイド)マーケットとAppleアプリストアに提供する個人消費者用モバイルアプリは全42個に達する。この中でもっとも多くのアプリを出資している場所は新韓銀行でAndroidマーケットとAppleアプリストアにそれぞれ11個ずつ、全22個を出している。続いてウリィ銀行(12個)、ハナ銀行(4個)、国民銀行(4個)がモバイルアプリを提供している。
問題は同じ銀行が出しているモバイルアプリ機能が互いに似ており区別することが難しい点だ。例えば、新韓銀行の主力モバイルアプリである『新韓Sバンク』は『新韓Sバンクミニ』とデザインを除いて機能が同じだ。ウリィ銀行も『ワンタッチ個人バンキング』『ワンタッチ金融センター』『タングンeasyバンキング』など機能の差が無いアプリが登録されている。
用途の分からないアプリも多い。新韓銀行が出資する『ミッションプラス』『キム総務』『ドキドキカップルショット』などは名前だけ聞いても簡単に使い道を知るのは難しい。消費者たちに混乱を与える可能性がある。『キム総務』は同好会資金管理アプリであり、『ミッションプラス』は貯蓄管理アプリだ。各種便宜機能を持ったアプリであるが、それさえも管理が出来ずエラーが頻繁に起きる。
このような状況であるため消費者たちは主力アプリを除いてほとんど使用しない。新韓銀行の『新韓Sバンク』アプリはAndroidマーケット基準で500万ダウンロード件数を記録したが、『신한Smail』アプリを除く9個のアプリはダウンロード件数が1万~10万件に満たない。新韓銀行はアプリ1個を作るのに2億~3億ウォン程度かかるものと伝えられた。
第二金融圏であるカード会社の場合は機能別にアプリを分けて出資している。新韓カードがAndroidマーケットに出しているアプリは全7個で基本照会、簡単決済、ショッピングなどで機能を特化させた。しかし機能別にアプリが分かれており、いちいち設置せねばならないため消費者たちが不便を訴えたりもする。アプリが多いため金融会社から正式に出資したアプリと偽アプリの区別が難しいという問題もある。Androidマーケットの場合、アプリを載せれば審査過程もなくすぐに登録することが出来る。
それにより正式アプリと外観が似ている『悪性アプリ』を通じて各種金融情報の流出が起きる可能性も少なくない。
一部の市中銀行はこのような問題点を認識しモバイルバンキングを改変するという方針だ。新韓銀行の関係者は「モバイルバンキング前面を通じていくつかのアプリのサービスを集中しながら速度と安定性を向上させる方策を検討中」だと明かした。