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韓国、中国主導のアジアインフラ投資銀行への加入秒読み


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アジアインフラ投資銀行(AIIB)加入をめぐり韓国と中国、韓国と米国の間で進行されてきた交渉が「激流」に乗っている。

韓国政府は最近、米国側から、韓国がAIIBに参加するための条件付き同意を得ており、中国と詰めの交渉を進めていることが分かった。

これまで韓国政府は「AIIB参加は不可欠だ」という現実的な判断にもかかわらず、米国側の反対のために慎重な態度をとってきた。

11日、米国ワシントンDCの情報筋によると、韓・米両国は最近、韓国がAIIBに参加する問題について原則的な共感帯を成したことが確認された。

政府関係者は「最近、中国財政部に韓国側の憂慮を伝えており、現在、中国側の提案を待っている」と話した。これにより、韓国のAIIB登録決定は、事実上、秒読みに入ったことが分かった。

アジアインフラ投資銀行は、米国と日本が主導する世界銀行とアジア開発銀行(ADB)などに対抗するために設立される銀行で、2013年10月、習近平 中国国家主席がアジアを歴訪しながら公式提案し、昨年10月に21か国とMOUを締結した。

今年の初め、韓国側はAIIB登録の不可避性を積極的に説明したのに対し、米国側は中国のAIIB専横の可能性を憂慮した。

米国政府は、過度に高いAIIB内の中国の株式を縮小する必要があり、運営・支配構造についても透明性を大幅に高めなければならないと強調したことが分かった。ただし、このような問題点が是正される場合には、「韓国がAIIBの創立加盟国として参加することを理解することができる」という意見を明らかにしたと伝えられた。

韓国側も、このような米国側の視野を中国側に伝達することにし、韓中協議でも、これを参考にしたことが分かった。

ある消息筋は「たとえ条件が付けられたとしても、韓国がAIIBに参加することに関連し、米国側の態度が前向きに変わったのは意味が大きい」とし「米国が提示した条件も、これまで韓国政府が念頭においてきた内容だ」と述べた。

別のワシントンDCの消息筋は「米国の友好国がAIIBに登録する条件も良くなっている」とし「今年の初めに親西側諸国のニュージーランドがAIIB参加を宣言したのに続いて、米国側の引き止めにもかかわらずオーストラリアもAIIB参加へと雰囲気が傾いている状態」と説明した。この消息筋は「さらに、米国の伝統的な同盟国の英国でさえ、AIIB登録に関心を持っている」とし「米国としても友好国がAIIBに加入することをむやみに反対することはできない状況だ」と付け加えた。当初、中国政府は韓国側になるべく今月末までにAIIB創立加盟国に参加するかを決定するよう要請した。

これに対して韓国政府は、中国財政部に、支配構造と透明性確保のための具体的なイメージを見せるよう要求したと伝えられた。理事会の監視機構、開発事業関連の情報開示、事業の影響・結果の評価システムなどが主な内容だ。

AIIBへの参加は「建設大国」を自任する韓国としては見逃せない機会とされてきた。2020年までに、アジア地域の社会的間接資本による建設需要は年間8000億ドル(約727兆ウォン)に達すると推定される。

インフラストラクチャの需要が最も多い中国が主導するだけに、AIIBがこのような「インフラストラクチャビッグバン」をリードするだろうという分析が多い。

昨年10月に21か国で開始したアジアインフラ投資銀行(AIIB)の加盟国は、現在27か国に増えた状態だ。また、韓国をはじめ、東南アジア諸国連合(ASEAN)所属国と一部の欧州諸国など、全20か国がAIIBに参加するかどうかを置いて悩んでいる。

もし韓国がAIIBへの参加を放棄すれば、大きなビジネスチャンスを自ら蹴った結果となる。

しかし、気軽に参加を決定するには、韓国政府としても悩みが少なくない。米国の懐疑的な反応のせいだ。ところが、今年1月以降、米国側の態度に微妙な変化が検出され始めた。

米国財務省のネイサン・シーツ国際業務担当次官はCNBCへの寄稿文で、「米国は、既存の開発機構の機能を補完し、長年に渡って検証された原則と基準を遵守するという前提の下で(AIIBなど)新しい開発機構が登場することを歓迎する」と述べた。

このような気流の変化と韓国政府の積極的な説明に支えられ、AIIB参加をめぐる韓・中交渉が加速されたという説明だ。

企画財政部関係者は「まだ中国は’加入すれば具体的に議論することができる’という態度を固守している」とし「支配構造の改善等について明らかにできる部分はない」と述べた。

この関係者は「持株比率は国内総生産(GDP)を基準にするため、インドや私たちのように経済規模が大きい国が入ると、中国側の持株比率が希釈されるほかない」とし「中国は、立場を高めるためにAIIB加盟国の数を増やそうとしてている」と説明した。
  • 毎日経済 ワシントン=イ・ジンウ特派員 / ソウル=チョ・シヨン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-03-11 18:27:58




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