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モバイルゲームのカムツス、起死回生を超えて興行突風


  • モバイルゲームのカムツス、起死回生を超えて興行突風
「底力の不足するウサギ」「高まる懸念、低くなる期待感」「競争力の回復至急」。

証券会社が2013年上半期のモバイルゲーム会社カムツス(COM2US)について出した評価だ。当時から今まで勤務しているイ・ヘリムさん(30)は、その年カムツスの雰囲気が「動揺した」と回想した。

一年のあいだ実績を牽引するゲームもなく、経営は悪化し続けた。オンラインゲームよりも利用者の回転が速いモバイルゲームの特性上、ヒット作を定期的に出さないとすぐに会社が難しくなる。韓国だけでなく、全世界に販売するゲームはスマートフォンで、誰でも楽しむことができるからだ。モバイルゲームの利用者は、面白みが無いと感じたらすぐに乗り換えてしまう。

カムツスは最終的に、競合他社だったゲームビル(GAMEVILL)に筆頭株主の持分と経営権を渡す決定をした。パク・チヨン社長とイ・ヨンイル副社長が持っている株式21.3%を、2013年10月に700億ウォンで売却した。当時、売却価格は一株当たり3万2470ウォンだった。当然、業界内外に衝撃をもたらした。カムツスと1・2位を争っていたゲームビルまで難しくなるという見方まであった。カムツスの従業員は500人余りで、ゲームビルより200人ほど多かった。

当時、アナリストは「株式買収の相乗効果は限定的」とし、「主要なゲームを開発してきた開発者が離脱することありうる」と釘を刺した。準備しているゲームがあったが、悲観的な見通しが多かった。2014年の第1四半期の営業利益は、1年前より71%落ちた15億ウォンを記録して、数字で不振を証明した。

反転は思いもよらなかったことから始まった。既存の能力を集結して開発した新作ゲームと、ゲームビルを20年以上率いてきたソン・ビョンジュン新任代表(39)のリーダーシップが決定的に作用した。

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ソン代表は1996年、ソウル大学で初のベンチャー創業サークルを作り、業界で注目を浴びた。1990年代の後半、ゲームビルを創業して周りに「モバイルゲームの時代が来る」と井戸を掘った。ソン代表は買収直後、ゲームビルとカムツスの両方を指揮することにして、登記代表取締役になった。ソン代表のリーダーシップは、業界で「根気」と「親和性」で通じる。カムツス買収後も、ソン代表は内部開発チームの一人一人に会い、議論を超えて交流を続けた。所有者が変わり、起こりうる不安を親和性でこえたという評価が出てくる理由だ。ソン代表は三国志統一の種子を生えた戦略家「司馬懿」と評価されることもある。

ここにはやくから準備してきた、グローバル市場を対象としたゲームが再生の芽を出した。1998年、モバイルゲーム市場が微々たるときから育ててきた開発能力が光を放ったのだ。カムツスは昨年3月末、釣りシミュレーションゲーム『釣りオン!(Ace fishing)』を発売した。国内では特別な反響を呼んでいないが、北米の利用者が歓声を送った。米Google プレイの無料スポーツゲームのランキングで1位を占めた。発売40日ぶりに69カ国で、人気ランキング10位圏に進入した。人気は中国とアジアに広がった。回り回って最終的に、国内でも最近大きな人気を呼んで、12日に全世界累計ダウンロード3000万件を超えた。釣りオン!は当初、世界市場を見て準備してきたプロジェクトだった。写実性の高い海と魚のグラフィックス、簡単な操作方法と適度な難易度で決済を誘導した。

『釣りオン!』が砲門を開いたならば、同時期に発売されたロールプレイングゲーム(RPG)『サマナーズウォー』は、起死回生を超えて存在感を刻印させる存在として位置づけた。北米で始まった興行突風が国内と中国につながった。18日時点で国内ゲーム売上ランキング8位に上がっている。発売1年になろうとするが、堅固に持ちこたえている。

ゲームの興行は数字で明らかになった。昨年第2四半期は、売上げ高430億ウォンと営業利益173億ウォンで回復勢が現れたことに続き、四半期後にはそれぞれ868億ウォンと460億ウォンに急増した。

株式市場でも熱い株種として浮上した。去る1月、21万ウォン台まで高騰して18日、18万3500ウォンを記録した。2013年に株式を売却するときよりも3倍近くに上昇した。
  • 毎日経済_ユン・ジェオン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-03-18 17:43:26




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