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自動車市場の二極化…SUVに押されて軽自動車にも追い越される中型車


  • 自動車市場の二極化…SUVに押されて軽自動車にも追い越される中型車
  • < 内需市場における車級別の販売台数 >

「中型車失踪事件」。

自動車市場の二極化が激しくなった。軽自動車・小型車は新モデルがなくても着実に販売が増加し、大型車も成長率が著しい中で、中型車のみ苦戦を強いられている。不況が続くなかで中間層が弱体化すると、乗用車市場でも中型車市場が最もひどい打撃を受けるというのが自動車業界の解釈だ。このことから、自動車メーカーも中途半端な車をますます避ける傾向にある。中型車の新モデルが少ないことも同じ理由だ。

23日、韓国自動車産業協会によると、昨年の国内の内需市場で中型車は20万6750台が売れ、自動車市場全体の17.0%を占めた。中型車の販売比率だけを見れば、2000年代に入って最も低い水準に落ちたわけだ。

中型車は2012年まで、毎年20%以上は売れた。一年に売れる車5台のうち1台は中型車であるほどに、最も売れているクラスだったというわけだ。しかし、2013年以降の割合は10%台に低下し、ついに昨年は17%の線をやっと保った。2000年代後半まで販売比率1位を守ってきた中型車は、2011年からSUVに押されて、いまや軽自動車にも追い越される危機だ。

実際に、軽自動車と小型車の人気は原油価格の下落にもかかわらず続いている。国内で販売されている代表的な軽自動車のキア自動車のモーニングとレイは2011年に出荷された後、新しいモデルは出なかった。GMのシボレー・スパークも2008年に出荷されたモデルだ。新車効果もない状態で昨年、韓国で軽自動車は18万6702台が売れ、前年(18万2021台)比で3%ほど伸びた。

SUV市場さえも小型SUVが大勢となった。小型SUV市場にはルノーサムスンのQM 3をはじめとして、昨年はサンヨン(双竜)のチボリ、今年は現代自動車のツーソンまで出荷され、中・大型SUVは居場所がない状態だ。

特に二極化が最も激しいのは輸入車市場だ。輸入車の国内消費者の欲求が多様化し、ブランドごとに小型車種を出しているが、いまだにベストセラーは大型車種だ。

代表的な高級輸入車のメルセデス・ベンツを例に挙げてみると、大型車種のSクラスは昨年、国内で4602台が売れ、前年(1848台)比で2.5倍に成長した。一方、中・大型のEクラスは成長率が30%台にとどまった。コンパクトカーのクラスAとクラスBは前年比で逆伸張した。輸入車は小型車種を導入しつつマーケティングを強化しているが、まだ高級大型車を中心に売れているという話だ。

一台あたり数億ウォンもする高級車が国内市場を照準にしているのも同じ脈絡だ。販売不振から2012年に生産が中断されたマイバッハは、高級車人気に力づけられて今年の上半期、国内に再び登場する予定だ。映画007シリーズのボンドカーで有名な英国のスポーツカー アストンマーティンも先週、国内で初デビューして以来、来月に国内初の展示場をオープンする計画だ。

このような事情から、自動車メーカーも中型車市場には大きな関心がない。

今年に入って、中型セダン市場に新たに姿を現した現代自動車のソナタも、ターボエンジンを搭載したラインアップ拡大のモデルであり、ルノーサムスンのSM5も部分変更モデルだ。消費者の興味を引くほどの新車は事実上は無い状態だ。

自動車業界のある関係者は、「輸入車のシェアの増加に劣らず国産大型車市場もシェアが拡大しており、中途半端な中型車は事実上取り付くしまもない状態」と明らかにした。
  • 毎日経済_ハン・エギョン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-03-23 17:13:28




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