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一人世帯増加で、ボトルからグラス単位の消費へ…シングルモルトが人気


一人世帯が増えて接待式の「爆弾酒(ポクタンチュ)」文化が消えつつ、飲み屋・居酒屋にも一人で酒を飲みに来る人が増えている。

ソウル市の清潭洞(チョンダムドン)や弘益大、梨泰院(イテウォン)などには一人客を専門に迎えるバーが続々と登場している。主にウイスキー市場を中心に、「シングルトン(singleton)」飲酒文化が拡散しているわけだ。ソウル市龍山区の漢南洞(ハンナムドン)に位置するウィスキーバー「ヴォルト+81(vault+81)」は最近、ボトルの代わりにグラス単位でのウイスキーの販売を増やしている。このバーでは爆弾酒として好んで飲んだブレンデッドウイスキー(モルトに他の原料を加えたウイスキー)の代わりにシングルモルト(大麦の麦芽100%)やカクテルがさらに人気だ。ヴォルト+81の関係者は、「例年よりも一人でバーを訪ねる客が増え、彼らは主にハイランドパークやマッカランなどのシングルモルトウイスキーを、軽く1~2杯注文するケースが増えている」と語った。

ヴォルト+81によると、この店でボトルではなくグラス単位で販売している酒の売上げは、今年の1~3月には前年同期に比べて20%以上増えた。何よりも1人の消費者がその場で様々な酒を味わうことが多く、ボトルではなくグラスで酒を注文するケースが増えている。この店をはじめ、清潭洞のカフェバーK(Coffee Bar K)などのウィスキーバーは、最初からグラス単位でシングルモルトウイスキーを専門に扱っている。ソウル市の清潭洞と新沙洞、漢南洞周辺には最近1年間で、シングルモルトウイスキー専門店が30店舗も新たにできた。

韓国の洋酒業界が全体的に低迷を重ねているなかで、新興のシングルモルト市場が急成長している点も、1人飲み屋・居酒屋の増加現象をよく示している。洋酒業界の大多数を占めるブレンドウイスキーは最近、6年連続で出庫量の減少を重ねている。

一方、爆弾酒の代わりにウイスキー固有の味を強調するシングルモルトウイスキーの販売量は着実に増えている。酒類産業協会によると、韓国のシングルモルトウイスキー出庫量は2012年の5万8658箱(1箱=700ミリリットル×12本入り)から、2013年の6万312箱を経て昨年は6万5912箱に増えた。

ウイスキーだけでなく、焼酎やカクテルの取り扱い店でも、1人消費者型の店舗スペースを構成する事例が増加している。

ソウル市の恵化洞「酒場人生の甘さ」は、酒を飲んで一人で漫画を見ることもできるように、店舗のインテリアを差別化した。東部二村洞の和風居酒屋「リトル東京」をはじめ、上岩洞の「ウォンブスルチブ」なども1人専門バーを標榜している。シングルモルトウイスキーメーカーのエドリントンコリアの関係者は、「酒の味と酒を飲む雰囲気にさらに心酔した消費者が、一人で少量で酒を味わおうとする傾向が強まっている」と説明した。
  • 毎日経済_ソ・ジヌ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-03-24 17:18:19




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