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デパートも大型マートも逆伸長…中国人観光客も期待ほどではない


  • デパートも大型マートも逆伸長…中国人観光客も期待ほどではない
△写真=内需不況が長くなり、先月31日、ソウル市の新世界百貨店江南店1階の雑貨売り場は、ブランドセール期間中にもかかわらず閑散としたようすを見せている。 [イ・スンファン記者]

「以前はそれでも来年にはよくなるだろう、春になると天気がほぐれるように、景気もちょっとはほぐれるだろうと期待があったが、最近はいったいいつ景気が生き返るのか先が見えないね」(カン・ソクチンさん・52才・北倉洞の商人)。

「デパートの定期セール前のブランドセールのときに買えば、良いものを先に安く買えると思って出てきたが、割引されていても購入するにはまだ高くて、買うことは考えも及ばずウィンドウショッピングだけしています」(パク・ヘソンさん・39才・吉音洞の主婦)。

先月31日、ソウル市小公洞(ソゴンドン)のロッテデパート本店。平日とはいえ春セールの序盤(ブランドセール)なのに、店は閑散とした雰囲気だった。割引商品を販売するイベント売り場などは顧客でにぎわったが、ここでも気軽に商品を買う顧客はあまり目立たなかった。

冬のシーズンでも旨みを得られなかったアウトドア売り場は、春を狙って登山用アウトドア製品を出してはいるが、依然として物寂しい。コーロン売り場のオム・ヒョフン マネージャーは、「全体的に消費心理は生き返っていないというのが肌で感じられる」とし、「売上げもそうだが、来店者も昨年と比較すると30%は減った」と打ち明けた。さらに、春の商品は冬の主力商品のパディングと比較すると単価の差が大きいため、売上げも減少するしかない状況だ。景気が良い時は、それでも昼食の時間を利用して店を訪ねる近所の会社員が多かったが、この日は地下のレストランにのみ客が押し寄せた。

家電売り場のムン・ソンヨン マネージャーも、「昨年は平日でも店を訪問する顧客は一日40人程度だったが、今はそれに比べると70%程度にしかならない」とした。ムン マネージャーは、「3月末は例年であればエアコンの予約需要が殺到する時期なのに、今年はそれも大幅に減って、確かに景気はかなり死んだようだ」とし、「中国人客がデパートの上の階の免税店に行ったついでに立ち寄るが、主に無線機などの小型家電を購入するために、売上げには大きな影響はない」と説明した。

デパートは3月、ウェディングフェアなどの婚礼特需で、なんとか生活家電や海外時計・宝石・海外衣料品などの商品群は二桁の伸び率を見せた。また、不況には小さな贅沢を楽しもうという消費者が増え、レストランや食品の売上げも良好だった。一方で、売上げの割合が高い女性ファッションと男性スポーツ部門の売上げは停滞した。特に男性スーツ、装身雑貨などの商品群は逆伸張した。不況の谷が深まりつつ、食品や生活用品などのかならず必要な商品以外の嗜好品やファッション類などには財布を閉じる、消費者の不況型消費形態をそのまま示している。

国内百貨店の売上げは昨年、10年ぶりに前年対比で1.9%減少したが、このような逆伸長は今年に入っても改善される兆しが見えない。ロッテ百貨店の場合、昨年の売上げ成長率は前年対比で3.5%伸長したが、先月はマイナス1%逆伸長した。

大型マートも同じだ。昨年まで3年連続でマイナス成長を続けている大型マートも、消費が生き返る気配は見えていない。大型マート1位のイーマートの場合、この2月の売上げ実績はソル(旧正月)特需のおかげで瞬間的に上昇したが、3月にはマイナス4%(既存店ベース)に戻って逆伸長に転じた。

イーマートの先月の品目別売上げ伸び率を見ると、果物と野菜や韓牛などの生鮮食品の売上げは増加した一方で、嗜好品のコーヒー飲料や健康食品は二桁近く減少した。特に、景気に大きく左右されるファッション関連商品の売上げは11%も減少し、減少幅が最も大きかった。

イーマートのイ・ジョンフン マーケティングチーム長は、「今年1~2月の実績は累計で7%以上売上げが増加したが、3月に入って気温が急激に上がりながらも春服の売り上げが振るわず、ファッション商品群の売上げは10%以上減少するなど、全体の成長率はマイナスに転じた」とし、「旧正月連休前後の売上げは瞬間的に増加勢を見せたが、普段はほとんど財布を開かない雰囲気」だと語った。

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  • < 今だ底を打っているデパート大型マートの売上高 >

各種の指標上でも消費心理はまだセウォル号惨事前の水準を回復していない。韓国銀行が毎月発表する消費者心理指数(CCSI)は1月(102)と2月(103)に、それぞれ前月よりも1ポイントずつ上がることはあったが、3月には101を記録して再び後退した。セウォル号惨事が発生した昨年4月に108を記録したことと比較すると、まだ消費心理の回復は微弱な状況だ。CCSIは2003~2013年の長期平均値を基準(100)にして、値がより大きければ消費者心理が過去平均より楽観的であり、これより小さい場合は悲観的だという意味だ。

韓国銀行の関係者は、「景気回復勢が相当期間微弱な姿を見せるやいなや、これから収入が減少するかもしれないという消費者の懸念が大きくなった」とし、「基準金利の引き下げで利息収入が減少するという予想も反映した」と説明した。

このように低迷する内需消費を、かろうじて支えてきたのがまさに中国人観光客「ヨウカー」だ。昨年、国内に来たヨウカーは586万人で、約8兆ウォンを消費して消費市場全体の3%を占めたことが分析から分かった。

特に、国内の免税店や化粧品市場の成長を牽引するところに、きちんとその役割を果たした。しかし、このような流れが続くかどうかは未知数だ。実際に、ヨウカーが好んで訪ねる明洞の場合、一部の店はヨウカー景気も以前ほどでもないと訴える。

明洞の路地のバニラコ(banila.co)売り場でマネージャーとして働いているキムさん(33才・仮名)は、「平日の客のほとんどはヨウカーなのに、ヨウカー売上げは昨年よりも40%ほど落ちた」とし、「中国現地でも韓国化粧品の流通が増えたので、韓国で化粧品を買っていくヨウカーの数が大きく減ったようだ」と語った。
  • 毎日経済_キム・ジュヨン記者/ソ・ドンチョル記者/チャン・ヨンソク記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-03-31 17:48:12




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