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現代製鉄、現代ハイスコを吸収合併…超大型製鉄所誕生

「最高の車は最高の鋼板で」鄭夢九の夢はずむ 

  • 現代製鉄、現代ハイスコを吸収合併…超大型製鉄所誕生
現代製鉄(Hyundai Steel)は1日付で「現代ハイスコ」を吸収合併し、海外の加工・営業網まで持つグローバルな一貫製鉄所に生まれ変わった。

高炉3基と電気炉11基で年間2400万トンを生産できる、資産31兆ウォンと売上げ20兆ウォンの超大型製鉄所が生まれたわけだ。

最近の鉄鋼産業を食べさせている自動車鋼板の分野で、現代製鉄が顧客注文型の海外加工基地と営業網を同時に抱え込むことのできるカードが現代ハイスコとの合併だった。去る4月、現代自動車グループの首脳部が、現代製鉄・現代ハイスコの7月1日合併を無条件に断行することにしたのもこのような理由からだ。

2005年から高炉建設プロジェクトを稼動した現代製鉄は、現代ハイスコを合併して自動車鋼板中心の一貫製鉄所の事業構造を整えた。高炉で銑鉄を得て冷延鋼板などに加工して、軽量化作業などを経てから海外事業所で顧客注文に応じて加工・販売する方式だ。高炉3基を運用している現代製鉄の粗鋼生産能力は、2004年の1155万トンから昨年は2431万トンに2倍以上急増した。 2004年、現代製鉄はポスコの粗鋼能力の36%水準に過ぎなかったが、昨年は53%にまで伸びあがった。昨年の営業利益率(単独ベース)は9%を記録し、韓国のメーカーの中で最も高いレベルだ。

現代製鉄のこのような変身は、鄭夢九(チョン・モング)現代自動車グループ会長の強い意志と堅実なグループの力によるものだ。 2000年代半ば、チョン会長は国内鉄鋼産業の慢性的な供給不足の状況に対する打開策を練った。世界最高の自動車を生産するには、グローバルでトップレベルの自動車鋼板が必要だという考から、自動車や鉄鋼産業を結ぶ一貫製鉄事業をグループのビジョンとして提示した。

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  • < 統合した現代製鉄 / 韓国の鉄鋼メーカー、5年間の営業利益率 >

チョン会長は、製鉄事業の成否は安定した原料確保にあることを把握して、ブラジルやオーストラリアなどの鉱山会社を直接訪問し、原料の契約を締結した。また、一貫製鉄所の行程技術の事前習得のために、高炉も作らないうちから主力エンジニアを独TKSに研修に送るなど人材養成に乗り出した。製鉄所の完成3年前の2007年には技術研究所を最初に作り、自動車用鋼板と造船用厚板の研究開発に邁進し、顧客社に対する事前マーケティングにも突入した。チョン会長は製鉄所の工事期間中、週に2~3回ずつ直接現場を訪れて従業員に「製鉄ビジネスの成功で韓国鉄鋼業界に新紀元を開くだろう」と自信を植えつけるなど死力を尽くした。

ポスコ社の1強体制で組まれていた韓国鉄鋼産業の構造は、現代製鉄が高炉事業に参入して急変し始めた。

高炉で鉄を生産するポスコは、生産規模と品質やコストの面で他の国内鉄鋼会社とはウェイトの異なる選手だった。

しかし、「無謀な挑戦」と評価を受けた一貫製鉄所の夢を最後まで押し通した現代製鉄は、少量生産・高収益を保障されていた国内独占構造に「ルールブレーカー」の役割を自任して、国内製鉄各社を激しい競争と海外市場の開拓に追いやった。

実際に、2005年に現代製鉄が高炉事業の青写真を発表した後、昨年までに現代製鉄は1315万トン、ポスコは1483万トンの設備増設を敢行した。この時期に中国の製鉄所が急成長し、世界的な造船景気が下り坂に入って国内の鉄鋼市場では過供給市場に急変することになる。
  • 毎日経済_チョン・ボムジュ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-06-30 17:29:53




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