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サムスンSDIとLG化学が主導、電気自動車・ESSバッテリーで韓国シェア拡大


  • サムスンSDIとLG化学が主導、電気自動車・ESSバッテリーで韓国シェア拡大
  • < 電気自動車用バッテリーのグローバルシェア推移 / 韓国企業の電気自動車用バッテリー生産体制 >

電気自動車(EV)用バッテリー部門に続き、エネルギー貯蔵装置(ESS)用バッテリー市場でも韓国企業が躍進を遂げ、日本企業とのギャップを広げている。バッテリーの製造・販売は、世界的に市場の需要が着実に増えている中で、韓国企業が半導体・スマートフォン・テレビに続いて日本企業を締め出して世界市場の比較優位を獲得できる、次世代の「食い扶持」事業という点で注目されている。

関連業界によると19日、サムスンSDIとLG化学が主導する「韓国バッテリー連合軍」は最近、ESS用バッテリー市場で日本の東芝とパナソニック、中国の比亜迪(BYD)を抜いて、相次いで大規模な受注を獲得したことが確認された。サムスンSDIは今月初め、北米最大の発電事業者であるデューク・エナジー社と36メガワット規模のESS用バッテリーの供給契約を締結した。先立ってサムスンSDIは、米国のグリーン・チャージ・ネットワークス(Green Charge Networks)社と25メガワット規模の商業用ESSの供給を締結した。

LG化学も、今年に入って米国でPCS(電力変換システム)メーカーのイグアナ(Eguana Technologies)社と戦略的提携を結んだことに続き、北米最大の電力製品流通企業のジェクスプロ(Gexpro)社など3社とESSで事業協力を締結するなど、ESS用バッテリー事業を大幅に拡大した。 特にLG化学は日本の競合他社を抜いて、北海道電力当局が推進している太陽光発電所用ESSバッテリー(31メガワット規模)事業を獲得して注目を浴びた。このような受注実績は、世界市場での韓国企業の高い評価につながっている。

グローバルな市場調査会社のナビガントリサーチ(Navigant Research)が、今月初めに発刊したESS分野のバッテリー企業評価報告書によると、LG化学が84点でグローバル企業の中で1位を、サムスンSDIが83.5点で2位をそれぞれ占めた。続いてBYDが72.9点で3位を獲得し、東芝(5位)、パナソニック(6位)、日立(7位)、ソニー(9位)など、日本企業はすべて韓国企業に比べて押されるという不振を見せた。

韓国企業が優位を占める電気自動車用バッテリー部門でも、韓・日両国の企業間の格差がさらに拡大するものと見られる。電気自動車用バッテリー部門の世界1位(受注基準)企業のLG化学は現在、中国・南京に建設中の電気自動車用バッテリー工場が今年の年末に稼動を控えている中で、来年からは韓・中・米の三角生産体制を通じて年産35万台規模のバッテリー生産能力を備えることになる。

LG化学の関係者は、「忠清北道の梧倉工場が竣工した2011年以来、5年ぶりに電気自動車用バッテリーの生産規模の面でも圧倒的に世界1位に上がることになった」とし、「中国の南京工場が稼動すれば、競合他社との差をさらに広げることができるだろう」と期待した。

サムスンSDIも今年の10月から、中国・西安で年産4万台の生産能力を備えたバッテリー工場を稼動する計画だ。中国政府が2020年までに、純粋な電気自動車(EV)とプラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)を500万台普及させるという目標を立てた中で、LG化学とサムスンSDIの素早い現地生産体制の構築は、中国市場をリードする起爆剤になると期待を集めている。

先立ってサムスンSDIは今年の上半期に、自動車部品会社である豪マグナ社の電気自動車用バッテリーパック事業を買収するなど、この分野の事業を次世代の核心事業として集中的に育成している。日本の経済週刊誌『エコノミスト』は最新号で、「韓国企業が素早い先行投資で電気自動車用バッテリー市場をリードしている」とし、「特に中国市場で建設中の工場が本格的に稼動すると、日本企業との格差はさらに拡大するだろう」と予想した。
  • 毎日経済_チェ・スファン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-07-19 17:27:39




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