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サムスン電子の李在鎔副会長、自動車電装事業育成のために乗り出す

サムスン、電装事業を直接指揮するイ・ジェヨン 

  • サムスン電子の李在鎔副会長、自動車電装事業育成のために乗り出す
  • < 主要事業を直接指揮するイ・ジェヨン副会長 >

サムスン電子の未来成長動力である自動車電装事業の育成のために、李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子副会長が率先して乗り出した。

サムスンによると19日、イ・ジェヨン副会長は最近、欧州自動車メーカーの核心人物に相次いで会い、サムスンとの協力関係の構築を議論したことが分かった。イ・ジェヨン副会長は先週、イタリアのトリノで開催された投資会社エクソールグループの取締役会に出席し、現地市場の状況を確認するために欧州を回ってきた。

エクソールグループは、世界的な自動車会社のフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)と名車フェラーリなどを保有している持株会社だ。イタリアの名門サッカーチームのユベントスと、英国の経済週刊誌「エコノミスト」もエクソールグループの所有だ。

イ・ジェヨン副会長は2012年からエクソールグループの社外取締役を務めてきている。グループの経営者が他のグループの社外取締役を務めるのは国内では異例だが、米国やヨーロッパなどでは一般的だ。本来は3年の任期だが、昨年に任期が3年延長された。

エクソールグループの所有者は、フィアットグループを創業したイタリアの名門アニェッリ一族だ。現在の会長は創業者のジョヴァンニ・アニェッリ会長の外孫のジョン・エルカン氏が務めている。イ・ジェヨン副会長はジョン・エルカン氏が2010年にわが国を訪問した際に、ソウル市瑞草洞のサムスン電子社屋に彼を招待して一緒に食事をするなど親交が深い。

1976年生まれのジョン・エルカン氏は1968年生まれのイ・ジェヨン副会長と年齢差があまりなく、グループのオーナー一家の三世という点などから気楽に近づいたことが分かった。社外取締役の席もジョン・エルカン会長がイ・ジェヨン副会長に直接提案したものだ。

イ・ジェヨン副会長は13日に開かれた理事会を前後して、FCAの高位層に会ってサムスンとの協力を議論したことが分かった。サムスンは自動車産業と関連して、サムスン電子の電装事業とサムスンSDIの電気自動車用バッテリー事業などを強力に推進している。 FCAはフィアットとクライスラーのほか、ダッジ、アルファロメオ、ジープ、マセラティなどのさまざまなブランドを保有しており、パートナーシップを拡大したいサムスンとしては最適の相手だ。

理事会に先立ってイ・ジェヨン副会長はBMWとアウディなど、ヨーロッパの主要自動車メーカーの関係者らにも会ったことが伝えられた。これらの企業は現在、サムスンSDIが電気自動車用バッテリーを供給するなど、サムスンと密接な協力関係を維持している企業だ。

サムスン電子は昨年、電装部品事業チームを発足させた後に車両用インフォテインメント(IVI)と車両用半導体・ディスプレイなど、多様な分野で取引先を見つけるに乗り出した。安全を何よりも大切にする自動車業界は、長いあいだ当該の分野で事業を繰り広げて専門性を築いてきた企業の製品の納品を受けることを望んでいる。サムスン電子の技術力がいくら良いといっても、自動車業界では長年の実力をより重視する。

サムスンの関係者は、「グループの最高経営責任者が信じて使ってほしいと製品をセールスするなら、受け入れる立場ではどうしてももう一度悩むことになる」とし、「イ副会長が事実上、サムスンの電装事業チームの最前方セールスマンというわけだ」と説明した。

ヨーロッパ訪問の途で、イ副会長はギャラクシーS7、テレビ、生活家電の販売現況も確認したことが分かった。ギャラクシーS7の場合、ヨーロッパ地域で前作に比べて販売は2倍に増え、テレビも来月に開催されるヨーロッパ最大のスポーツの祭典「ユーロ2016」を控えて販売が急激に増加する状況だ。
  • 毎日経済_イ・スンフン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2016-05-19 20:31:31




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