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世界最大の太陽光セル工場「ハンファ鎮川プラント」

ハンファQセルの「鎮川プラント」…24時間、真昼のように 

  • 世界最大の太陽光セル工場「ハンファ鎮川プラント」
△写真=3月に商業生産を開始したハンファの鎮川プラントが2日、毎日経済新聞に初めて公開された。単一の工場としては世界で最も多くの、1.5ギガワット分の高付加価値セルが生産されている。 [写真提供=ハンファグループ]

2日、忠北・鎭川(チンチョン)のサンス産業団地。似たような中小型工場の間で、地面からそびえ立つように17万平方メートル規模のハンファQセルのセル工場(鎮川プラント)が巨大な威容を誇る。

サッカー場5つの広さの生産棟に入ると、5つのラインから休む暇もなく太陽電池(セル)があふれ出てくる。

2015年初めにハンファグループの太陽光の組織がキューセルに合併される前までは、万年赤字から抜け出せなかったいたずらっ子で、合併後1年で選り抜きの部門に転じたここは、ハンファグループの太陽電池事業の未来事業を担うメッカだ。一般的な太陽電池よりも電力生産量が8%も多い、高付加価値の「クァンタムセル(量子セル)」を年間1.5ギガワット(GW)分ほど生産できる。 60万世帯が1年間に使用することができ、単一の工場では世界最大の生産量だ。

毎日経済新聞が国内の報道機関の中では初めて、3月末にちょうど商業生産に突入した鎮川プラントを訪れた。

一日にセル工場に投入される太陽電池ウエハ(セル中間素材)のみでも80万枚に達する。このような実績は、すぐさま第2四半期からの売上高で現れる。

ハンファQセルコリア(Hanwha Q CELLS Korea)運営管理パートのパク・インギュ課長は、「ギガワットの単位で高効率マルチセルを生産できるのは、世界で鎮川が唯一だ」とし、「米国での需要が急激に増え、商業生産を開始した直後に1日24時間、100%フル稼働体制に入った」と雰囲気を伝えた。

現場では6番めの増設工事が盛んだ。年末にラインが完成したら、鎮川セルの年間生産能力は1.7ギガワットにまで向上する。

鎮川プラントの最大の強みは自動化ラインの構築による、旺盛な生産性と高付加価値製品の量産能力だ。電極形成工程のコンピュータを覗いてみるやいなや、「3・4番ラインに現在ウェーハ1万2983枚が入ってきて、不良ウェハを1つリジェクト(廃棄)した」との報告が表示される。入庫からすべてのウェハにレーザーマークをつけて、生産状態をリアルタイムで監視する。廃棄率が高くなった機器は、すぐにエンジニアが投入されて生産性を戻す。

大量生産体制が構築されたが、工場の内部は騒音がほとんどない。 1・2番のラインで工程が遅延すると、後続のウェハは3・4番ラインに自動的にまわされて待機時間なしで生産が行われている。

太陽エネルギーを電気エネルギーに変える製品の効率性も優れている。一般的なセルの変換効率(太陽エネルギーを電気に変えるの割合)は17~18%台だが、クァンタムセルは平均19.5%ではるかに高い。セルの背面にアルミニウム膜をかぶせて、光が電池内部に長くとどまるようにする重要な技術を確保したためだ。

ハンファの関係者は、「クァンタムセルには通常、10%前後の価格プレミアムがつく」と述べた。ハンファ側は鎮川プラントの構築で、収益性がさらに良くなると見ている。 1年前はマイナス5.2%に過ぎなかったハンファQセルの営業利益率は、今年の第1四半期には11.0%で初めて二桁を超えた。
  • 毎日経済_鎮川=キム・ジョンファン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2016-06-10 16:31:13




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