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サムスンバイオロジクス、生産量と品質で1位を狙う


  • サムスンバイオロジクス、生産量と品質で1位を狙う
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サムスンバイオロジクスは最近2~3カ月の間に、米国と欧州で相次いで医薬品製造承認を受けた。医薬品製造承認はオリジナル品の製薬会社と同等レベルの生産工場であることを認証するという意味で、この承認がなければバイオ医薬品の製造は不可能だ。最短期間に複数件の製造承認を受けたことで、サムスンバイオロジクスはバイオ医薬品の受託生産(CMO)分野で生産量はもちろん、品質まで「世界1位」を狙う計画だ。

サムスンバイオロジクスは7日、医薬品の品質・安全性認証機関である米国のFDA(Food and Drug Administration)から2件、欧州の認証機関であるEMA(European Medicines Agency)から4件など、計6件の製造承認を追加で獲得したと明らかにした。これにより、同社が保有している製造承認は、去る2015年にFDAから取得した1件を含む計7件となった。サムスンバイオロジクスの関係者は、「両機関が承認をすれば、わが社に生産をまかせた多国籍製薬会社に通報が行き、顧客社から承認の事実を伝えられた」とし、「製品ごとに異なるが、承認を得るために数年間力を注いだ結果がいま出てきた」と説明した。

今回の承認で、サムスンバイオロジクスが生産した製品が、米国と欧州市場で販売されることになった。両市場はグローバルなバイオ医薬品市場の80%以上を占めている。サムスンバイオロジクスのキム・テハン社長は、「ほとんどの企業が1機関に1製品ずつ承認手続きを進めるのに反して、複数の機関に複数の製品を同時に推進して承認を受けた」とし、「所要時間を画期的に短縮し、顧客により早く製品を供給できるようにするための措置だ」と伝えた。

バイオ医薬品は製造が難しく、製品の安全性が消費者の生命と直結している。製造承認を受けるためには、独自検証と試験生産過程を経て、この内容を決められたルールに基づいて文書で提出しなければならない。業界では通常2年、長くて3年間準備しなければならないことが知られている。サムスンバイオロジクスはこの期間を大幅に短縮した。今回の承認を獲得するために作成した文書だけでA4サイズで100万枚、アパート40階の高さに達することが分かった。

後発走者であるサムスンバイオロジクスは2011年の創立以来、「速度戦」でグローバルな競争力を確保してきた。サムスン物産のプラント設計技術で生産経歴を最大化しながら、投資費と建設期間を減らした。今回の製造承認も同時に準備し、競合他社に比べて準備にかかる時間を削減し、顧客から好評を受けた。

このような競争力が認められたおかげで、ロシュ(Roche)やBMSなどのグローバル製薬会社との長期的なパートナーシップ契約を結べた。稼動を開始した第1工場(3万リットル)は第1四半期に黒字を出し、15万リットル規模の第2工場も本格生産を控えている。18万リットルを生産できる第3工場が完成される2018年には36万リットルの生産能力を備え、ロンザ(Lonza)とべーリンガーインゲルハイム(Boehringer Ingelheim)などのグローバルな製薬会社を抜いて「世界1位のCMO企業」になると予想される。

キム社長は、「今後、サムスンバイオロジクスが生産能力だけでなく、品質の部分でも世界最高を認められるように努力する」とし、「顧客により良い品質の製品を、より速く、より低価格で供給できるように、常に革新していくつもりだ」とした。
  • 毎日経済 シン・チャンオク記者 / イ・ドンイン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2016-09-14 14:16:12




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