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虚しく崩れた海運インフラ…欧州・中国の船舶会社だけが笑った


  • 虚しく崩れた海運インフラ…欧州・中国の船舶会社だけが笑った
39年間アジア海運強者として君臨していた韓進海運が、わずか3カ月で空中分解した。サムイル会計法人は、法定管理(会社更生手続)中の韓進海運を清算することがよりよいという実査報告書を近いうちにソウル中央法院(裁判所)に提出する予定だ。韓進海運の崩壊で韓国は9月の韓進海運の法廷管理以前と比較した時、全体のコンテナ輸送能力(船腹量)の59%を喪失した状態だ。地元海運が半減すると、中国、欧州の船舶会社だけが反射利益を受け、「チキンゲーム」の勝者として浮上した。荷主らは泣く泣く海外の船舶会社を探さざるを得ない状態だ。

産業通商資源部によると、昨年、国内輸出額の73%が海上輸送を通じて得たものだ。このうち韓進海運は、全国港湾に出入りするコンテナ貨物6.6%を引き継いで処理した。全国輸出入コンテナの76%が集まる釜山港では、全体量の9.3%(181万TEU / 1TEUは20フィートの長さのコンテナ1個を積める規模)を韓進海運が運送した。海運業界の高位関係者は、「韓進海運の清算は一介の企業退出ではない」とし、「39年間、国内海運の歴史を書いてきた産業の没落として見なければならない」と伝えた。

韓進海運が崩れながら国内物流量の相当数は、中国・欧州業者が持っていったものと推定される。12日、毎日経済が韓進海運の法定管理前のグローバル「トップ15」海運会社の輸送能力を分析した結果、ハパックロイド(ドイツ)、モスク(デンマーク)、コスコ(中国)、MSC(スイス)などの中国・欧州の船舶会社は、3カ月間で船腹量を2~4%も増やした。4社の船舶会社は、この期間に船舶を29隻増やして積極的に営業に出た。

物流量の一部は、現代商船も受け取った。現代商船の輸送能力は、韓進海運の法定管理後に4.2%増加した。しかし、実際の営業力ではグローバル船舶会社との差が大きい。現代商船のアジア~北米航路のシェアは5.20%から5.22%へとほぼ変動がない。輸送能力は増加したが、実際に商売をして荷物を運ぶ割合は大きく変わらなかったということだ。

海運業界の高位関係者は、「債権団が急いで韓進海運の法定管理で送るために、物流大乱が生じ、グローバル荷主の信頼が底に落ちて、韓国海運の忌避現象が生じた」と説明した。オーストラリア所在の韓国輸出業者の関係者は、「ひとまず韓国に荷物を預ければ、誠実に運んでくれるというプレミアムがあったが、このような評判は消えて久しい」と雰囲気を伝えた。韓国船主協会によると、法定管理後に韓進海運の船舶に載せて被害を受けた貨物は41万TEUで、荷主だけで8281カ所に達する。これらのほとんどは、物流大乱事態に直接的または間接的な被害を被って輸送リストから韓国を消してしまった。

さらに大きな問題は、韓進海運・現代商船の競争体制が崩れ、「国内船舶会社の供給不足→運賃上昇→海外海運会社への物量移転→運賃の上昇」という悪循環が形成されたという点だ。実際に韓進海運の法定管理直前の去る8月末、1TEU当たり596ドルだったコンテナの平均貨物運賃は12月現在795ドルで33%も急増した。

匿名を要求したあるKOTRAの貿易館長は、「輸出だけが生きる道である韓国の経済構造上、輸出物流を安定的に確保することが非常に重要だ」とし、「韓進海運事態で韓国経済に対する現地のイメージが大きく失墜した」と伝えた。彼は、「短期間でこのような評価を覆すことは不可能だ」とし、「政府が現代商船の成長策以外にも、破損した韓国の海運イメージを生かす対策を講じなければならない」と強調した。
  • 毎日経済 キム・ジョンファン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2016-12-13 09:38:28




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