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SK総合化学、米ダウ・ケミカルの接着剤事業部門を買収


SK総合化学はダウ・ケミカルの接着剤事業部門を買収した。 SKイノベーションは2日、「子会社のSK総合化学が3億7000万ドル(約4240億ウォン)で、ダウ・ケミカルの米国とスペインのエチレンアクリル酸(EAA)事業と資産を買収する」と明らかにした。

機能性接着樹脂の一種であるEAAは、主に食品用パッケージング(包装材)を製造するときに使用する。牛乳パックを例にあげると、外部の包装と防水コーティングを接着する役割を果たすものがEAAだ。ダウ・ケミカルはEAA製品を「プリマコール(Primacor)」というブランドで販売してきた。食品用包装材などに使用されることから、食薬品管理に準ずる厳しい規制条項などを遵守しなければならない。

化学業界によると、EAAは年間市場規模は14万~15万トンと大きくはないが、参入障壁と営業利益率などの高い重要な事業だ。ダウ・ケミカルのEAA事業部門の年間売上げは1億5000万ドル(約1720億ウォン)のレベルだ。

ダウ・ケミカルがEAA事業部門の売却に乗り出したのは、デュポン社との合併のためだ。 EAA市場を事実上独占しており、合併の過程で規制当局の「独占禁止条項」などによって維持が不可能になることから、昨年10月以降に売却手続きを進めてきた。

キム・ヒョンゴンSK総合化学社長は「市場変化に耐性を備えた高付加価値化学事業構造へアップグレードすることになった」とし、「長期的には中国など新興国の高付加価値化学市場を先導していくつもり」だと明らかにした。

SK総合化学は従来品との相乗効果によって、高付加価値材事業のポートフォリオ拡大に乗り出す計画だ。

SK総合化学が買収するのは、米国工場(テキサス州フリーポート)とスペイン工場(タラゴナ)の設備をはじめとする有・無形の資産だ。

SK総合化学は「現在、米国と欧州での需要がほとんどだが、今後は新興市場の需要増加を見込んでいる」とし、「今回の買収でEAAのグローバルトップ企業に跳躍した」と説明した。

キム・ジュンSKイノベーション社長は「今年はエネルギーと化学分野でのグローバルリーディングカンパニーを達成するための元年」だとし、「今回の買収を皮切りに、企業価値の30兆ウォン基盤を作っていくつもり」だと説明した。

SKイノベーションは今年、最大3兆ウォン規模の投資を行うことを明らかにした状態だ。 SKイノベーションはエネルギー・化学品事業の中間持株会社で、SKエナジー(精油)、SK総合化学(化学)、SKルーブリーコンチュ(潤滑油)などを子会社に置いている。 SKイノベーションは、特にドナルド・トランプ米大統領の「米国優先エネルギー政策」で化石燃料源の開発に機会があると見て今年、資源開発事業部本社を米国テキサス州ヒューストンに移した。資源開発と電気自動車用バッテリー関連の投資も増やしていく計画だ。

SKイノベーションのほかにもSKグループは今年、積極的な投資に乗り出す計画だ。 SKハイニックス(今年7兆ウォン)とSKテレコム(3年間11兆ウォン)も兆単位の投資計画を明らかにした。

実際に今年に入って一ヶ月のあいだにSK株式会社のLGシルトロン買収(6200億ウォン)と、SK総合化学の今回の買収ですでに1兆ウォンを注ぎ込んだ。 SKグループは付加的な買収・合併も継続的に推進すると明らかにした。

SKグループがこのように積極的な投資を行うことは、崔泰源(チェ・テウォン)会長の事業構造革新の意志が反映されたものと解釈される。チェ会長は昨年から機会があるたびに「変化しない企業はサドンデス(突然死)するしかない」と、変化と革新を強調している。
  • チョン・ウク記者
  • 入力 2017-02-02 17:31:15




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