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数字経済 > 企業 > 「電気自動車のアイコン」テスラの韓国上陸作戦…15日に国内初出荷
来る15日、国内初出荷を控えたテスラは、電気自動車産業の地殻変動を予告した。
テスラコリアは最近、本紙記者をソウル市江南区の清潭(チョンダム)店に招待して「メディアプレビュー」を開催した。15日のスターフィールド河南(ハナム)店と17日の清潭店のオープンイベントを紹介するためだ。テスラは国内初の販売車である「モデルS」の出荷以後は電気自動車産業の激変期が来ると豪語している。自動車業界では、アパート基盤の住居文化のためにテスラは韓国営業の難しさを経験するだろうという見方がある。単独住宅中心の米国に比べて充電施設を備えることが難しいということだ。テスラ側は「韓国と住居文化が似ている香港や中国でのビジネスに成功している」とし、「顧客の個人充電器設置を助けるつもり」だと語った。
韓国はテスラへの関心が特に高い市場だ。今までテスラ・コリアに受理されたモデルSの試乗リクエストは数千件に達する。テスラ側は「試乗要求率が世界で最も高い」とし、「昨年に世界で40万台の予約突風を起こしたモデル3の事前予約でも、韓国は日本を上回った」と説明した。テスラへの期待感が高まる一方で、自動車業界では懸念の混じった声が出ている。自動車メーカーとして業務能力が劣っており、顧客の苦情に適切に対応できない可能性のためだ。イ・ホグン大徳大学教授は「テスラ・モデルS 90Dは国内で認証された1回の充電走行距離(378キロメートル)は米国より20%も短い」とし、「米国と韓国の認証走行距離が5%以上の差が出るのは異例だ」と指摘した。テスラは「電気自動車の走行距離は認証値が全てではない」とし、「条件によって異なるモデルSの走行距離を体験できるだろう」と反論した。
不足しているサービスネットワークがテスラの足首を掴むだろうという観測もある。テスラ・コリアはソウル市江西区の登村洞(トゥンチョンドン)と清潭店の地下の2ヶ所のサービスセンターで、10人余りの人力で国内サービスを開始すると明らかにした。キム・ピルス大林大学教授は、「地方の顧客はASに困難をきたすことがありうる」と展望した。
テスラは「電気自動車の修理は内燃機関車よりも容易で、小規模のASネットワークでも充分だ」と応酬した。テスラの車両はオンラインで接続され、自ら欠陥をリアルタイムに報告する。サービス担当者は顧客を直接訪ねて行って、現場で車両を修理する。テスラは「年内に店を増やし、サービスセンターも拡充する」と語った。
テスラは既存の自動車会社とは完全に異なる営業方式を駆使する。モデルSの注文は100%オンラインでのみ行われる。中間マージンを減らすために完全直営方式を採用したためだ。テスラはスターフィールド河南店と江南区清潭店のほか、年内に一か所の直営店を追加する計画だ。自動車業界の関係者は、「テスラはUAEでポップアップストアで、日本では一か所の店舗で営業を開始した」とし、「2つの店舗で開始するのは、韓国市場はそれほど比重を置いて考えているという意味」だと説明した。
直営店舗ではモデルSの試乗とデザインや仕様の構成などが可能だ。この日、清潭店の1階でデザインスタジオを体験した。デザインスタジオではオンライン注文前に内外のカラーやインテリア素材などを、さまざまな組み合わせで選んでみることができる。
テスラは新世界などの大型流通店と手をつなぎ、充電施設を拡充する予定だ。これにより年内に急速5ヶ所と緩速充電所25ヶ所など、独自の充電施設を構築する。
顧客はAC3相方式の韓国電力の充電ネットワーク180カ所も利用することができる。テスラの販売はモデルS 90Dから始まり、上半期内にモデルSの全ラインナップが展開される予定だ。以後は年内に「モデルX」を、普及型電気自動車「モデル3」を来年に発売する。テスラ・モデルS 90Dの販売価格は1億2100万ウォンだ。