韓国の流通業界は、スマートフォン熱風

食堂のテーブルに座って注文・決済まで 

  • ヒョンデ百貨店は親環境農産物にバーコードを貼り、スマートフォンで生産地など製品情報をリアルタイムで確認することができるようにした。

消費者の多忙なライフスタイルとスマートフォン大衆化に合わせ、流通業者もあわただしく動いている。

無線通信を利用したリアルタイム割引情報の提供やモバイル決済など、先端IT技術を活用したショッピングサービスが続々と導入されており、「未来型店舗」常用化に対する業界の関心が集まっている。

シンセゲ百貨店は去る1月から「スマートオーダー」と「自動駐車清算システム」を運営中だ。一日の平均利用客数が2000~3000人に達するフードコートは、週末なら計算待ち時間だけで最大30分を所要するほど「過負荷」が発生する。

スマートオーダーを利用すれば計算台に並ばずに、テーブルでスマートフォンアプリからメニュー選択とモバイルクレジットカード決済をワンストップでできる。商品購入と同時に駐車料金も精算することができる。出車時に顧客が領収書を見せ、職員がいちいち金額を確認しなければならない手順がなくなったわけだ。

シンセゲ百貨店ワークスマートチームのキム・ジョンファン チーム長は「1月の一ヶ月間、売場に駐車した車両8万台のうち3万5000台が駐車清算システムを利用し、出車時間が平均22分から7分に、68%減少したことが分かった」と語った。

ヒョンデ百貨店はスマートフォンで親環境農産物の真否をリアルタイムで確認することができる。大根、唐辛子、カボチャなど100種類の親環境農産物に付けたバーコードをスマートフォンでスキャンすると、国立農産物品質管理院のデータベース(DB)から生産者と生産地などをすぐに知らせてくれる。

スマートカード・スマート棚は白紙化、まだ情緒的な拒否感


ホームプラスの「健康カート」はITとヘルスケアが結合した形態だ。顧客がショッピングしながら売場内を回ると、デジタル画面を通して移動距離とカロリー消費量を教えてくれる。ショッピングは運動にもなるという事実を見せ、長時間ショッピングを勧める効果を狙った。現在、135ヶ所の店舗のうち67店舗で導入している。

成功事例だけがあるわけではない。流通業者の早すぎたサービス導入とスマートショッピングに対する消費者の認識不足から、日の目を見ず廃棄されたサービスも少なくない。

EマートとSKテレコムが手を組んで2011年に野心まんまんに出した「スマートカート」が代表的な例だ。スマートカートは、売場内の無線インターネット(WiFi)を通してリアルタイムで変わる売場割引情報を受け、スマートフォンで決済するシステム。

当時、Eマートは「世界で初めてスマートフォンとショッピングカートを結合した」とし、「全国136ヶ所の店舗で200台ずつスマートカートを運営する計画」と青写真を描いた。しかし利用する顧客が多くなく、聖水店で試験導入してから1か月後に事業が白紙化した。

ロッテマートも去る2006年、ソウル駅店で電子価格表示機とともに「フューチャーストア(Future Store)」を披露した。フューチャーストアは顧客がスマート棚から商品を手に取るとRFID(無線認識システム)技術を利用して、大型画面に価格や大きさなど、該当商品に対する情報が現れ、調理法と売場陳列位置も確認することができるシステム。

しかし棚の上に色々な製品が密集していることから、干渉現象でほかの商品を紹介するなど認識効率が劣った。全ての棚に拡大するのにかかる費用も相当だった。電子価格表示機も紙の価格表より数字を識別しにくく、破損したり盗難に遭うケースが続出し、結局1年後になくなった。

専門家らは、インターネットやモバイルショッピングは活性化しているが、オフライン売場では当分スマートショッピングが拡大されにくいと見る。韓国は比較的オフライン流通網がうまく構成されている上に、スマートショッピングに対してまだ感性的な拒否感があるという論理だ。

西江大学経営学科イム・チェウン教授は「韓国の消費者は購入する過程で、直接さわって体験してみる感覚消費を楽しむ方だ。企業の立場からも商品情報があまりにも多く露出されると、価格や製品情報がリアルタイムで比較され、マージン圧迫があることを憂慮する側面がある」と説明した。
  • 毎日経済エコノミー_ノ・スンウク記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2013-05-27 09:06:48