トップ > 数字経済 > 企業 > ネイバーの広範な動き…欧州人工知能の心臓部を買収

ネイバーの広範な動き…欧州人工知能の心臓部を買収


  • ネイバーの広範な動き…欧州人工知能の心臓部を買収
  • < フランスのグルノーブル地方に位置するゼロックス・リサーチ・センター・ヨーロッパ(XRCE)の全景。 [写真提供=ネイバー] >



ネイバーの動きが尋常ではない。連日、大規模な投資と買収・合併(M&A)を発表している。一日のあいだの投資規模だけでも1兆ウォンを超える。スケールが変わった。

昨年7月にモバイルメッセンジャー「LINE」の上場が実現した直後から、「異なる」ネイバーになった。今のネイバーは人工知能と欧州市場にオールインしている。

ネイバーは27日、米ゼロックス社から仏グルノーブルに位置するゼロックス・リサーチ・センター・ヨーロッパ(XRCE)を買収し、人工知能など未来技術分野の研究を拡大すると発表した。前日に開かれた理事会で、ネイバーは未来アセット大宇とデジタル金融分野の協力のために、5000億ウォン規模の相互株式を取得してパートナーシップを強化すると発表した。ネイバーはまた4800億ウォンをかけ、京畿道龍仁市に13万2000平方メートル規模の新規データセンターを構築することを決定した。最近の人工知能や自律走行車などの技術の高度化にともなって急速に増加しているデータ需要を勘案して、あらかじめ貯蔵庫を広げるという戦略だ。

今回、ネイバーが買収したXRCEは1993年に設立されたゼロックスの尖端技術研究センターだ。総80人の研究者が人工知能、マシンラーニング、コンピュータビジョン、自然言語処理のような未来技術分野を研究している。 2013年にMITの選定した「最も革新的な企業50」に選ばれた。マシンラーニングとコンピュータビジョンの分野で研究論文が約1万回引用されたことのある「スーパー開発者」も確保している。ネイバーは今年の第3四半期中にXRCEの買収を完了し、「ネイバー・ラボラトリーズ欧州」に名称を変更する予定だ。今回の買収で研究開発(R&D)の子会社であるネイバー・ラボラトリーズが研究している人工知能と自律走行やロボットなどの「生活環境知能」ベースの製品とサービスの開発に、XRCEの研究技術を融合できるようになるとネイバーは期待する。

ネイバーのこのような止まることのない動きは、欧州市場への進出のための橋頭堡の用意と、人工知能ベースの未来技術に対する競争力強化という側面から行われているという分析だ。もちろん、その基底には「Googleなどの米国のインターネット企業が怖い」と語り、ネイバーの世界進出を陣頭指揮した李海珍(イ・ヘヂン)前ネイバー議長の意志がそのまま投影されていると見るべきだろう。米国企業の立地が比較的弱い欧州市場で決着をつけるという、李海珍前議長の勝負手だ。

これは昨年9月、フルール・ペルラン元フランス文化部長官とともに、ヨーロッパのスタートアップ発掘のために1兆ユーロ規模のファンドを造成しながら本格化した。来月には仏パリに造成される世界最大のスタートアップインキュベーター「ステーションF」に専用入居スペースも用意する計画だ。

人工知能など、未来技術への投資も続いている。去る2月に米シリコンバレーの音声認識技術企業「サウンドハウンド」の株式を取得し、ソフトバンクベンチャーズとも1000億ウォン規模のファンドを造成した。

ネイバーは最近、技術投資の成果を慎重に公開している。技術研究子会社のネイバー・ラボラトリーズは、国内の情報技術(IT)業界初の自律走行車の臨時運行許可を受けた。

先月にはLINEと共同で準備した人工知能プラットフォーム「クローバー」をベースにした秘書アプリの試験サービスを開始した。来る10月頃、クローバーを搭載したスマートスピーカーを日本市場に投入する予定だ。

ネイバーは昨年のLINEの上場で確保した資金力を土台に、このような積極的な投資に乗り出している。ネイバーの関係者は「LINEの企業公開で財務構造が改善されたのはもちろん、これまでLINEに投入していたコストが減り、新事業に投資することができる余力が整った」とし、「蓄積された資本力を基盤に、将来の事業の発掘のための投資を継続する」と語った。
  • 毎日経済 チョ・ヒヨン記者/オ・チャンヂョン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2017-06-27 18:20:44




      • facebook icon
      • twetter icon
      • RSSFeed icon
      • もっと! コリア