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SKイノベーション、瑞山バッテリー工場増設…「EVカー14万台分生産」


■ SKイノベーション瑞山工場の増設現場

  • SKイノベーション、瑞山バッテリー工場増設…「EVカー14万台分生産」
△写真=SKイノベーションは年間1.1GWh(ギガワット時)のバッテリー生産能力を3.9GWhに増やすために、忠南の瑞山(ソサン)市に第2工場棟を建設している。写真左は年末の竣工を目指して工事真っ盛りの、瑞山バッテリー工場増設現場。右は、第1工場棟でエンジニアが電気自動車用バッテリーのセルを生産しているところだ。 <写真提供= SKイノベーション>

瑞山(ソサン)第2工場棟が完成すれば、バッテリーの生産能力は現在の1.1ギガワット時から3.9ギガワット時に増えます。電気自動車14万台に搭載できる規模です。注文された量だけでも瑞山1・第2工場は2023年までにフル稼働の予定です」。

猛暑が猛威をふるった去る25日、忠清南道の瑞山オートバレーに位置するSKイノベーションのバッテリー工場では工事が盛んに行われていた。バッテリー工場をもう一つ建てる建設工事だ。現場の関係者は「第2工場棟は長さだけ336メートルに達し、延べ面積はサッカー場4面を合わせたよりも広い」とし、「今年の年末に完成すると、来年初めに試作品の出荷が可能だろう」と語った。

SKイノベーションは昨年10月、バッテリーの生産拠点である瑞山に中・大型バッテリーの生産のための新工場(第2工場棟)の建設計画を発表した。当初の計画では、電気自動車3万台規模の800メガワット時の生産能力を備えるものだった。しかし3月、SKイノベーションはこの工場に総2ギガワット時の生産ラインを増設することにした。現在は1.1ギガワット時の瑞山工場の生産能力は、来年の下半期には3.9ギガワット時まで拡大される予定だ。

SKイノベーションはLG化学やサムスンSDIとともに、国内バッテリー業界の「ビッグ3」に選ばれる。瑞山工場は電気自動車用バッテリーやエネルギー貯蔵装置(ESS)などの中大型バッテリーの分野で最強になりたいSKイノベーションの前哨基地であるわけだ。

SKイノベーションの関係者は「第2工場の増設は、工場増設のための施設がしっかり整っている中に核心生産設備のみを設置すればよい、高効率の投資」だとし、「最初の工場新設当時と比較してコストを20%以上削減することができ、短期間に投資額の回収が可能になると確信している」と語る。

工事中の第2工場を後にして、第1工場のバッテリー生産ラインを見学した。電気自動車に主に搭載される中・大型バッテリーは大きく、電極・組立・化成・パックなど4段階の工程を経て完成する。キム・テヒョン バッテリー生産支援チーム長は、「電極工場では粉末状態である陰極・陽極活物質を液体スラリー状態にするミキシングなどが行われる」とし、「化成段階でバッテリーは最終的に化学的に完成され、バッテリーとして機能できるようになる」と説明した。電極ラインと組立・化成ラインをめぐるあいだ、工場内の作業者は多くは目立たなかった。自動化に加えビッグデータなどを活用したスマートファクトリーを実現しているからだ。

キム チーム長は「化成工程でバッテリーセルの不良をチェックするが、この時に63項目の検査が行われる」とし「高解像度カメラとX線がイメージマシンラーニングを通じて不良品をチェックしている」と語った。

しかし機械が全ての工程を完全に置き換えるものではない。 63項目のうち15項目はまだ機械ではできない。人の手を経なければならないという意味だ。 SKイノベーションはマシンラーニングを通じて、15項目まで完全にスマートファクトリーを構築するために努力している。

ライン終端の壁には崔泰源(チェ・テウォン)グループ会長が大田研究所の訪問当時に書いた文が張ってある。崔会長は「すべての自動車が私たちのバッテリーで走るその日までに、ガソリンを代替するその瞬間まで、SKのバッテリーチームは走り続けます。私もいっしょに走ります」と書いた。電気自動車のバッテリー事業に対する崔会長の強い意志が際立つ部分だ。

第2工場が竣工すれば生産能力は1年めで3倍以上に急増するが、瑞山工場の灯は消える暇がない。 2023年まで注文が押し寄せているからだ。国内の主要自動車メーカーだけでなく、独ダイムラーベンツグループもSKイノベーションのバッテリーを一部の電気自動車モデルに使用する。

ソン・ギチョル戦略企画チーム部長は、「急増する電気自動車の需要を勘案し、2020年に10ギガワット時の生産能力を確保するつもり」だとし、「ヨーロッパはもちろん、中国と米国などに生産拠点作りを検討中」だと語った。

生産能力の拡充とバッテリーの性能向上にも注目している。現在、ほとんどの電気自動車は一回充電で200キロメートルを走ることができる。しかし、SKイノベーションは一回充電で300キロメートルを超えて、500キロメートル以上を走ることができる電池を開発中だ。
  • 毎日経済 瑞山=ムン・ヂウン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2017-07-26 19:43:12




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