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「グッバイ・コリア」急き立てるGM労組…ストライキ突入の準備完了


  • 「グッバイ・コリア」急き立てるGM労組…ストライキ突入の準備完了
労組がストライキを決意して会社の代わりに青瓦台に集まり、「雇用を守ってほしい」と無いものねだりをする韓国GMが、来る10月に韓国市場を離れるかで業界の関心が集まっている。GMグローバルが収益性と事業潜在力に重点を置いて、すべての事業所を対象に生産量と製品計画の再評価を進めていることから、労組の対応によっては撤退説が現実になることもあるという指摘だ。

業界3位の韓国GMは、昨年までの3年間の累積赤字が2兆ウォンに達するほど、会社の状況は良くない。赤字の累積で、今年の第1四半期からは資本蚕食に入った。

にもかかわらず労組は賃金交渉で会社と綱引きを行い、ストライキに突入する準備を終えた。GMグローバルは全世界で大々的な構造調整を行っているが、労組は生産性を高めるという考えよりも、青瓦台と政界を訪問して「韓国GMの撤退を政府と政界が防いでほしい」と要求している。

GMグローバルは、2013年から引く続き世界の事業場を閉鎖している。 2013年末には韓国GMが持つヨーロッパの「シボレー(Chevrolet)」ブランドの販売網を撤収した。その年の12月には豪州の工場を閉鎖した。GMに続いてトヨタなどが離脱したことから、豪州には完成車の生産工場が一ヶ所も残らなくなった。 GMはインドネシア、タイ、ロシアで相次いで工場を閉鎖したし、インドでも国内市場撤退という容易ではない決定を下した。

何よりも大きいのは、最近の買収交渉が終わった欧州の「オペル(Opel)」ブランドの売却だ。年間100万台の生産基地であるオペルをGMが売却することにより、欧州からGMは事実上撤退することになった。代わりにGMは収益性の高い高級ブランドと未来車、中国市場などに集中する計画だ。オペルブランドの売却で韓国GMは年間輸出量の半分ほどが滞ることになった。一時は80万台に迫っていた完成車の生産物量も、今年は半分以下に低下すると予想される。

こうした中で韓国GMをはじめとする国内完成車メーカーの各労組は、ずっと賃上げを要求している。労組の賃上げ要求で国内完成車5社の年間平均賃金は、昨年は9213万ウォンまで上がった。日トヨタの852万円(約8850万ウォン)と独フォルクスワーゲンの6万2654ユーロ(約8400万ウォン)を超えた。生産性は海外よりも劣る。

2015年の時点で、韓国の完成車5社の自動車1台の生産時投入時間は26.8時間で、トヨタの24.1時間、米GMの23.4時間よりもそれぞれ11.2%と14.5%ほども多い。

韓国を代表する労組の現代自動車労組は10日、4時間の時限ストを行って6年連続のストライキを続けた。起亜自動車労組は、通常賃金訴訟の勝訴を通じて1人当り約1億1000万ウォンの「不労所得」を得るという夢を捨てていない。

イ・ホグン大徳大学教授は「毎年ストライキを行って賃上げを望む労組が、国内の自動車産業の最大の弱点」だとし、「長期的に国内に残って自動車工場を運営する所が何社になるだろうか」と語った。
  • 每日經濟_イ・スンフン記者/ウ・ヂェユン記者
  • 入力 2017-08-10 20:29:59




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