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数字経済 > 企業 > LG電子、車両用照明メーカーZKW社の買収に1兆ウォン
LG電子と(株)LGは、オーストリアの自動車用照明器具メーカーZKW社の買収を推進する。LG側は1兆ウォンを上回る大胆な金額を提示したことが伝えられた。
29日の投資銀行(IB)業界によると、LG電子と(株)LGはZKWの買収に参加した。優先交渉対象者は早ければ来月に選ばれる予定であり、LGの競争相手は日本のパナソニックだ。
パナソニックは現在、テスラ社に電気自動車用バッテリーを供給しており、自動車部品ビジネスを拡大している。(株)LGの関係者は、「買収・合併に関してはノーコメントというのが社の方針だ」と明らかにした。
持株会社の(株)LGはすでにLG電子と海外の買収・合併を成功させた経験があるだけに、今回の買収戦に自信を見せている。
(株)LGはLG電子などとともに2012年、英国の燃料電池会社であるロールスロイス・ヒューエルセル・システムズの株式51%を4500万ドルで買収した。 LG電子は電装事業を強化するために、すでに数年前からZKWをはじめとする海外の自動車用照明装置メーカーの買収に関心を示してきた。昨年はイタリアのフィアット・クライスラー・オートモーティブ(FCA)の部品子会社であるマニェーティ・マレッリ(Magneti Marelli)社の照明事業のみの買収案を打診した。しかし売却者側で分割売却を拒否したうえに、LG電子も高額の売買価格が負担で交渉を中断したことが伝えられた。
しかし今回はLGの意志が強い。1兆ウォンに達する高い取引き予想金額にもかかわらずLGが参加したことは、それだけ経営トップの意志が強いということだ。実際に、具本俊(ク・ボンジュン)LG副会長は車載電装事業をグループの新成長動力としてあげて直接指揮している。具副会長の長男である具鉉謨(ク・ヒョンモ)LG電子課長(30)が株式の100%を所有する「ジフン(JIHEUNG)」は、自動車関連と半導体などに投資している。
ZKWの2016会計年度の売上高は9億6850万ユーロ(約1兆3000億ウォン)で、2010年の2億8000万ユーロに比べて6年で3.5倍に増えた。1938年に設立されたZKWは、オーストリア、スロバキア、中国、メキシコに生産拠点を置いている。雇用従業員数は2015年時点で5920人だ。
BMW、アウディ、ルセデスベンツ、フォルクスワーゲン、ボルボ、フォードやチェリー(奇瑞汽車)などのグローバル自動車メーカーのほとんどがこの会社の主要な顧客だ。特に昨年の売上げは2015年に比べて25%増加した。
有進(ユジン)投資証券のノ・ギョンタク研究員は「LGは電装部品メーカーへの飛躍が期待される」とし、「特にグループの各系列社が電装部品の生産を垂直系列化することに成功した」と説明した。車両用バッテリーはLG化学で、通信部品と一般モーターはLGイノテックが担当しており、LGディスプレイは車両用ディスプレイを生産している。