トップ > 数字経済 > 経済 > 韓国電気自動車用バッテリー業界の快進撃

韓国電気自動車用バッテリー業界の快進撃


世界最大の電気自動車(EVカー)市場である中国での補助金差別政策にもかかわらず、2020年までに全世界の電気自動車2台のうち1台はLG化学、サムスンSDI、SKイノベーションなどの国内のバッテリー3社で製造された製品が搭載される見込みだ。国内の各電気自動車用バッテリーメーカーは、米国と欧州の自動車メーカーと協力しながら急峻な成長傾向を続けるものと期待される。

8日、国内の各電気自動車用バッテリーメーカーの今年の事業計画を分析した結果、世界の電気自動車用バッテリー市場は昨年の約60GWh(ギガワット時)から2020年には約220GWhに、4倍近く成長すると予想される。 220GWhはGMシボレー製の純粋な電気自動車「ボルト」のバッテリー容量60kwhを基準にすると367万台に搭載される物量だ。

このうちで国内の各バッテリーメーカーは、約55%にあたる120GWhを占めると予想される。関連業界では、受注にしたがって増設計画を策定するバッテリー事業の特性上、実現の可能性はかなり高いと見ている。

業界をリードするLG化学は最近、企業説明会(IR)で昨年末の時点での受注残高は42兆ウォン水準に達すると述べた。これらの受注物量を土台に今年の生産規模を、昨年比で80~90%増の30GWh以上に拡大することにした。 2020年には70GWhまでに生産能力を確保して世界市場(220GWh)の30%以上を占めるという計画で、売上げの規模は7兆ウォンに達すると見られる。特にLG化学は近い将来に生産に入るジャガー社製の純電気自動車「I-PACE」をはじめ、500キロメートル以上の走行能力を持つ第3世代電気自動車用バッテリーの受注に拍車をかける計画だ。

後発だが社の未来事業の育成という次元でバッテリー事業にオールインしているSKイノベーションも最近の企業説明会で、昨年末の時点で1.1GWhの生産能力を今年は国内工場の増設を通じて約5GWhに拡大する計画を明らかにした。また2020年までに欧州ハンガリー工場の稼動によって20GWhに拡大する方針だ。

特にSKイノベーションは最近の役員セミナーで、崔泰源(チェ・テウォン)SKグループ会長が強調してきた共有インフラ戦略の一つとして、ドイツの自動車会社とドイツ政府・関係機関などが参加するバッテリー標準化の協議体構想計画を明らかにして耳目を集めている。ユン・イェソンSKイノベーションバッテリー・情報電子素材事業(B&I)代表はセミナーで、「フォルクスワーゲン、ダイムラーベンツ、BMWなどの代表的なドイツの自動車会社と各種研究機関や政府と協議体を作り、バッテリー標準化を議論する過程に参加すれば、今後の欧州バッテリー業界の生態系をリードするところに有利な機会にできる」と述べた。サムスンSDIは、現在は6.6GWhの電気自動車のバッテリー生産能力を、今年は9GWhまで増やす計画だ。竣工を終えたハンガリー工場が本格稼動すると、2020年までに30GWh以上に拡大する見通しだ。

これによって、国内の各電気自動車用バッテリーメーカーの業績も改善傾向にある。

昨年は電気自動車用バッテリー部門で1兆7000億ウォンの売上を記録したLG化学は、今年の売上げは2兆6000億ウォンへと大幅に増えて、下半期以降は損益分岐点を超えて営業利益も黒字転換すると期待される。昨年は小型電気自動車用バッテリー部門だけで黒字を記録したサムスンSDIは、今年は中大型バッテリー部門までのすべてで黒字転換すると予想される。

一方、中国政府が新年に入って発表したエコカー補助金の支給対象リストにも、韓国企業の生産したバッテリーの搭載車は除外されたことが分かった。中国政府は昨年初めから、韓国企業の生産したバッテリーを搭載した車両を補助金支給対象から排除してきた。
  • 毎日経済_カン・ドゥスン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2018-02-08 19:51:16




      • facebook icon
      • twetter icon
      • RSSFeed icon
      • もっと! コリア