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現代自動車、中国販売が2倍に…「サード衝撃」回復するか


  • 現代自動車、中国販売が2倍に…「サード衝撃」回復するか


現代・起亜自動車は主力市場である中国で、サード(THAAD/高高度ミサイル防衛システム)の衝撃から抜け出す第一歩を踏み出した。

中国での薫風に世界販売も10%大きくなり、実績は床をつく姿を見せた。ただし昨年の「サード衝撃」の前のレベルにまで販売・生産が回復するには、かなりの時間がかかることが予想される。

現代・起亜自動車は3日、先月は中国で自動車10万3109台を販売して、昨年の同じ期間に比べて2倍以上(101.9%)増加したと明らかにした。

現代自動車が7万7台で起亜自動車が3万3102台を販売し、前年比でそれぞれ100.0%と106.2%急増した。現代・起亜自動車の中国販売が大幅に増えたのは、昨年4月にサードの「直撃」を迎え、現地販売が5万1059台まで急落したことによる反動が大きく作用した。現代自動車の関係者は「昨年1月から今年2月まで、中国販売14カ月連続のマイナス成長を記録した後、3~4月に連続的に増加した」とし、「本格的な販売回復に入った信号」だと意味を与えた。

先月に発売された現代自動車「エンシノ(ENCINO」(韓国名はコナ)と起亜自動車の新型「ズパオ(智跑)」(韓国名はスポーティジ)など、現地に特化された新車からも大きな薬効を得たと分析される。先月はエンシノは4385台と新型ズパオが4836台売れて、発売初月で現代・起亜自動車販売の8.9%を占めた。

現代自動車グループの世界販売の19%を占める中国で、ショックから抜け出たことでグローバルな成績表も改善した。現代・起亜自動車は先月、国内外で前年比10.4%増の63万1225台を販売した。現代自動車グループが月間ベースで二桁の成長率を記録したのは、2014年12月以降の3年ぶりだ。

しかしまだグローバル販売のカギを握る中国の見通しを楽観視するには早い。冷静に見れば今まさに販売回復の、最初のボタンをかけるポイントに立った。この4月の販売は鼓舞的にのびたが、サード以前の2015~2016年の平均販売(14万6287台)と比べてみると、依然として30%も打撃を受けた状態だ。

現代自動車がサード衝撃に足首をつかまれている間に、競合他社は急速に追いついた。サード前の平均8.5%に達した現代自動車グループの中国シェアは、昨年は5.0%まで沈んだ。現代自動車の関係者は、「昨年、中国の自動車購入の優遇政策が終わって消費心理が収まったうえに、中国ブランドまで躍進して競争が激しくなっている」と雰囲気を伝えた。

業界ではグローバル自動車メーカーまで大々的なプロモーションに乗り出し、現代・起亜自動車の中国の生産量は2016年のピーク時のレベル((179万台)への回復は難しいと見ている。現代自動車の関係者は、「今年の中国生産量は昨年とほぼ同じ水準になるだろう」としながらも、「来年からは新型のスポーツ用多目的車(SUV)の追加発売などが本格化して、2022年までには140万台レベルに生産量が回復すると思う」と語った。

在庫処理も潜在的な阻害要因になりうる。現在、現代自動車の中国の在庫は約1.7ヶ月で、全体的な物量の消化には大きな無理がないと分析される。販売が円滑ではなく車両が倉庫にある期間がはるかに長い米国(在庫3.7ヶ月)に比べて状況はよい。現地では最近、現代自動車の中国販売の増加には「在庫一掃」効果が混ざっているという分析が提起されている。在庫車を低価格で販売するなど、今後ディーラー網に副作用があるかもしれないという懸念が出されている。

ある完成車メーカーの関係者は、「中国市場の完全回復まで、現代自動車が行く道は遠い」とし、「最近、中国当局が外国資本に対する投資制限の撤廃を決定するなど、中・長期的に選択できる身の運びの幅が広くなった点は肯定的だ」と伝えた。
  • 毎日経済_キム・ヂョンファン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2018-05-04 06:09:08




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