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第4四半期の金利引き揚げを示唆...韓銀総裁


■ 李柱烈総裁の記者懇談会

李柱烈(イ・ジュヨル)韓国銀行総裁は、今年の第4四半期に金利を引き上げる可能性を示唆した。米国が政策金利の引き上げ速度を高めながら、韓・米間の金利格差の拡大にともなう資本流出に対する懸念が広がり、不安感の鎮静を目的に引き揚げ信号を市場に与えたものと解釈される。

19日、李総裁はソウルの韓銀本館で開かれた記者懇談会で、金融政策と関連し「成長傾向が潜在成長率の水準を続けており、物価上昇率が目標水準に近接すると予想されれば、緩和程度の追加の調整が必要になるだろう」と述べた。緩和程度の追加の調整とは、低金利の状況で金利を上げるという意味で主に使われる。

李総裁がこんかい緩和程度の追加調整の必要性に言及し、約7ヶ月ぶりで表現に変化を与えた点が注目を集めた。李総裁は、金利を引き上げた昨年11月から先月まで開かれた金融通貨委員会の通貨政策の方向決定文で、毎回「緩和程度の追加調整するかどうかを慎重に判断する」と述べたが、この日は「慎重」という表現を削除した。つまり利上げの可能性を示唆したものと解釈される部分だ。

引き上げ時点としては、第4四半期が有力だと述べた。李総裁は「物価を重要に見ている」とし、「今は物価が目標レベルを下回っているが、いくつかの情報を持って分析してみると下半期、特に第4四半期になれば物価上昇は今よりも高くなると思う」と述べた。

韓銀が通貨政策の核心原則にインフレターゲットを見ていることを考慮すれば、第4四半期に金利を引き上げるという意味に解釈できる。インフレターゲットは、物価が目標レベルに到達すると利上げ余力が拡大されたことを意味する。韓国銀行は物価上昇率が今年上半期の1.5%から下半期は1.8%に、目標値(2%)に近接すると予想している。

専門家らは李総裁が第4四半期の利上げを示唆したことをめぐり、韓・米間の金利格差の拡大にともなう資本流出の懸念にブレーキをかけたものと評価した。

米中央銀行が今年の下半期に金利を0.25%ポイントずつ2回追加引き上げる見通しだが、韓国が引き上げしない場合は、韓・米間の金利格差は現在の0.5%ポイントから1%ポイントと大幅に拡大する。市場では1%ポイントの差を資本流出の臨界点として考慮している。このことから第4四半期に金利を1回引き上げて、韓・米間の金利格差を0.75%ポイントに減らすという李総裁の意志を表現したものと解釈される。

延世大のキム・ジョンシク教授は、「韓・米間で拡大している金利格差とドル高がまざって、急激な資本流出が懸念される」とし、「李総裁がこれにブレーキをかけるという次元で、市場に利上げのシグナルを与えたのだろう」と説明した。

またこの日、李総裁も資本流出に対する懸念を意識したように、その可能性について一蹴した。李総裁は「大きな規模の経常収支黒字、良好な対外健全性などを勘案すれば、短期間で大規模な資本が流出する可能性は大きくない」と述べた。

その代わりに李総裁は、家計所得よりも急激に増えていく家計負債に対して懸念を示し、抑制しなければならないと強調した。李総裁は「家計負債の増加は鈍化しているが、増加傾向が依然として高い」とし、「家計負債の増加傾向を所得増加傾向ほどにもう少し抑える必要がある」と述べた。
  • 毎日経済_ユン・ウォンソプ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2018-06-19 17:54:18




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