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速度出すグーグルの「韓国大空襲」… IT業界「恐竜のエサに」


  • 速度出すグーグルの「韓国大空襲」… IT業界「恐竜のエサに」


米国「情報技術(IT)の恐竜」Googleの韓国市場に対する大空襲が本格化している。これまで単純な検索市場とYouTube、アプリマーケットを中心に韓国事業を営んだグーグルは、国内ニュースサービスはもちろん、車載インフォテインメントプラットフォーム、人工知能(AI)スピーカーに至るまで、韓国のモバイル生態系全体を対象に無差別的な攻勢を進めつつ、国内のIT業界は緊張している。

15日のIT業界によると、Googleは人工知能スピーカー「Google Home(グーグルホーム)」と「Google Home Mini (グーグルホームミニ)」を、早ければ来月韓国で発売する。すでに北米圏でアマゾンAIスピーカー「Echo(エコー)」の後を追っているグーグルホームが韓国にも上陸するわけだ。

AIスピーカーの進出は、生活プラットフォーム分野への参入として読まれる。これまで国内でのAIスピーカーは、言語の問題でネイバーやカカオと各移動通信社などの、国内の情報通信技術(ICT)企業が主導的にサービスしている。しかし韓国語の認識能力を向上させたGoogleが、スピーカーの発売を通じて国内の家庭に進入することになった。 Googleはスピーカーで提供される機能を多角化するために、配達・グルメ・ショッピングなどの外部業者との提携のためのミーティングを行っている。

IT業界の関係者は、「スピーカーは家庭で発生する情報が集まる生活プラットフォームであることから、携帯電話やコンピュータに注力していたGoogleが、オフライン空間的に拡大するという意味がある」とし、「生活の中で集まるデータで、Googleの競争力を高めるつもりだろう」と予想した。

Googleは自動車部門にも参入した。去る12日、Googleは車両インフォテインメントシステム「Android Auto」の国内進出を策定した。現代・起亜自動車のほとんどの車種に適用される。国内法上で地図の搬出許可が下りずナビゲーションサービスを行えなかったGoogleは、道を見出すためにカカオナビと連携してサービスを開始した。グーグルの発表以来、他のナビゲーションメーカーや音楽会社をはじめとする、外部からのAndroid Autoへの参加問い合わせが相次いでいることが分かった。

ある移動通信社の関係者は、「現代・起亜自動車という国内最大の自動車ブランドと、モバイル最大のプラットフォームサービスが結合したわけで、これまでどんなソフトウェアも自動車という空間を占有できなかったが、Android Autoは違うようだ」とし、「車両プラットフォームに搭載されたということは、今後はGoogleで運行情報をはじめとする、自動車のすべての情報が集まるというわけで注視している」とした。

代表的なローカルコンテンツであるニュースサービスにもGoogleが攻勢に乗り出している。 Googleは5月、更新されたGoogleニュースアプリを発表したことに続き、国内でも「条件さえ合えばどのような報道機関も参加できる」とパートナーを募集している。

ニュースサービスは毎日、Google AIが推薦した主なニュースを5つ表示して読者の興味を分析し、編集して見せる方式だ。ネイバーとカカオのような国内IT企業が、自社のポータルでサービスしていたニュースの分野にもGoogleが進出したわけだ。

Googleのこのような攻勢に対しては悲喜が交錯する。 Googleはこれまで国内アプリマーケットでゲーム販売などを通じて数兆ウォンに達する金を独占したように稼ぎながらも、税金はきちんと支払わなかったという批判を受けてきた。また、アプリマーケットの売上高の30%を一律に事業者に強要する状況から、不公正問題も継続して議論されている。

IT業界のある関係者は、「Googleはアプリマーケットで首位事業者であることから、無条件にGoogleのルールに従わなければならない」とし、「たとえばGoogleペイの他に許可されている決済サービスはいくつも無く、泣く泣くGoogleペイだけを利用する式だ」と説明した。

コリアスタートアップフォーラムのチェ・ソンヂン代表は、「国内企業に対する逆差別問題が解消されていない状況では、グローバルレベルでの圧倒的なプレーヤーであるGoogleの大々的な攻勢は懸念するに値する」とし、「Googleが独占力とサービスを結合を介して意のままに横暴ふるうか、そして公正競争が守られるかの監視を徹底しなければならない」と強調した。一方、O2O(Online To Online)サービスを運営するあるスタートアップの関係者は、「グローバルプラットフォーム社の進出は、私たちのような小さな企業にはチャンスだ。既存の産業は先頭のプレイヤーを中心に固まるが、Googleの進入は新たな市場秩序を生むと期待している」と語った。

  • 毎日経済_イ・ソンヒ記者/イ・ソキ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2018-07-15 23:43:41




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