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LGディスプレイ、大型OLEDに勝負かける


  • LGディスプレイ、大型OLEDに勝負かける

LGディスプレイは有機発光ダイオード(OLED)に対する「オールイン」戦略を加速する。供給過剰で競争が激化している液晶表示装置(LCD)中心の事業構造から脱却し、大型OLEDパネル市場を先行獲得するための戦略とみられる。

LGディスプレイは25日、坡州工場に現在建設中の10.5世代ラインを、OLED生産ラインとして構築することに決定したと明らかにした。当初、LGディスプレイは10.5世代ラインでLCDパネルを生産したが、途中で市場の状況に合わせてOLEDラインに転換する案を検討してきた。

しかし中国に発する物量攻勢でLCD市場の状況が急変し、LCDをスキップしてOLEDに直行することで結論を出したわけだ。 LGディスプレイはまた、現在はLCDパネルを生産している坡州の第8世代(P7・P8)ラインを、OLED生産ラインに転換する案も検討中だと述べた。会社側はこのような方策を推進すると、1兆ウォン未満の投資コストで1年以内に移行を完了できるものと見ている。キム・サンドンLGディスプレイ最高財務責任者(CFO)副社長は、「LCD事業の合理化レという次元でさまざまな案を検討している」とし、「ライン切り替えの意思決定を年内完了して実行時になると、市場とコミュニケーションするつもり」だと説明した。

このような決定にしたがって、大型OLEDパネル市場でのLGディスプレイの競争力は、競合他社を大きくリードしていくものと思われる。 LGディスプレイは現在、坡州工場のE3とE4ラインで月7万枚規模のOLEDパネルを生産している。

最近、中国政府から承認を得た広州OLED工場が来年下半期から稼動に入ると、LGディスプレイのOLED生産能力は月13万枚に拡大される。市場調査機関のIHSによると、世界のOLEDテレビの販売量は2019年の400万台から、2021年には1000万台に達すると予想される。世界のテレビメーカーがOLED陣営に続々と合流し、需要が大きく増えている。特に中国市場での成長率が高く、OLEDテレビの需要は増え続けることが期待される。

この日、LGディスプレイの第2四半期の業績も発表された。 LGディスプレイは第2四半期に2281億ウォンの営業損失を記録し、前年同期比で赤字転換した。中国企業の低価格物量攻勢でLCDパネルの販売価格が急落した影響と、テレビメーカーの保守的な営業基調が重なったためだ。売上高は前年比で15%減の5兆6110億ウォンにとどまった。

LCDパネルの価格が早い時点から反騰する兆しを見せ、国内の各証券会社も下半期から業績が回復するという肯定的な分析を出している。 KB証券は8月から、LCDパネルの価格引き上げ速度が全製品にわたって速くなり、この1年間のLCDパネルの価格下落を主導した55インチと65インチのテレビパネルの価格も強含みの傾向を示すものと展望した。

キム・ドンウォンKB証券研究員は「第3四半期におけるグローバル上位テレビセットメーカーのテレビ出荷台数は、前期比で10~15%増加するだろう」とし、「中国のBOEとCSOTの価格戦略が収益性を中心に旋回し、Innolux(イノルクス)やシャープのテレビパネルの在庫枯渇も一段落した」と説明した。

LGディスプレイはOLED事業への転換速度も加えつつ、LCD事業は差別化された技術力をもとに超大型テレビや商業ディスプレイなどの高付加価値製品に力を集中する計画だ。これとあわせて、第4四半期から坡州工場で量産に突入するプラスチックOLED部門での競争力を確保し、自動車ディスプレイ事業においても可視的な成果を出す方針だ。 OLEDテレビパネル部門では第3四半期から黒字を出すと予想した。

LGディスプレイは大規模な投資によって、市場で懸念している有償増資はまったく検討していないと釘を刺した。金相敦(キム・サンドン)副社長は、「内部調達と借入で来年の投資まで、既にすべてを確保した」とし、「有償増資はまったく検討したこともない」と強調した。

  • 毎日経済_チョン・ギョンウン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2018-07-25 19:40:19




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