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ポスコ大宇、穀物メジャーへの野望...ベトナムに最初の旗


  • ポスコ大宇、穀物メジャーへの野望...ベトナムに最初の旗
  • ポスコ大宇の金永相(キム・ヨンサン)社長(左)は14日、ベトナムのハノイでチュオンシヴァ トンロン会長と穀物取引量および項目の拡大のための事業協力了解覚書(MOU)を締結した。 写真提供=ポスコ大宇



ポスコ大宇(代表取締役キム・ヨンサン)はベトナム最大の穀物企業と手を組んで、世界の穀物市場の攻略に速度を加えている。ポスコ大宇はベトナム市場を拠点にアジア・中東市場に取引量と品目を拡大し、世界的な穀物流通会社に飛躍するという腹案だ。

ポスコ大宇は15日、ベトナム最大の穀物企業トンロン(Tan Long)社と穀物事業拡大のための事業協力業務協約(MOU)を締結したと明らかにした。 14日にベトナムのハノイでトンロン社のチュオンシヴァ会長、ポスコ大宇の金永相(キム・ヨンサン)社長などが出席した中で開かれた協約式で、両社は穀物取引量と品目の拡大に協力することで合意した。

今回のMOUを通じて、両社は2020年までに飼料穀物貿易量を200万トン規模に拡大していく計画だ。これはベトナムの飼料穀物輸入市場全体の約10%に達する規模だ。品目も従来のトウモロコシから小麦・大豆かすなどにひろげ、市場の多様性の面でも有利な立場を占めることができるようになった。またベトナム産の米と豚肉・加工肉の輸出協力を進めている。そして今後は配合飼料の製造と流通、米穀総合処理場(RPC/Rice Processing Complex)などの共同投資検討も推進することにした。

トンロン社は2000年に設立されたベトナム最大の穀物流通会社で、ベトナムの穀物輸入市場シェアで1位(28%)を占めている。特にトンロンは最近、穀物流通と養豚・豚肉加工や流通につながる事業の垂直系列化を進めている。ベトナム産短粒種米の輸出拡大を通じて、ベトナム穀物流通と食糧事業の大手となった。ポスコ大宇は2016年のトンロンとの最初の取引の後、今までに120万トンのトウモロコシ、小麦、酒精粕など飼料の原料穀物を販売した。これにより、既存の南米中心の原産地から黒海・北米・南アフリカなどに供給先を増やしている。

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チュオンシバ会長は「2016年の最初の取引以降、ポスコ大宇が2年という短い期間に100万トン以上の取引を成立させたのは鼓舞的」だとし、「ポスコ大宇の強いグローバルネットワークはベトナムでも通じることを確認しただけに、継続してポスコ大宇と緊密な関係を維持したいと期待する」と述べた。キム・ヨンサン社長は「ポスコ大宇は3~4年以内に1000万トンを扱う韓国最大の食糧資源企業を目指し、農場~加工~物流インフラに至る食料事業バリューチェーンを構築している」とし、「トンロンとの戦略的パートナー関係を通じ、今後はアジア・中東市場に事業を拡大していく」と述べた。

キム社長は食糧事業・自動車部品・民間資本発電事業などを通じて、貿易商社を超えて総合事業会社として構造を変革する大きな絵を描いている。特に「未来事業」として目星をつけた食糧事業では、2020年までに穀物1000万トン体制を構築し、グローバルな穀物貿易会社に成長することが主目的だ。このために戦略的に関連事業を拡大している。 2015年から穀物取扱い物量を増やしながら、米をはじめとして、小麦・トウモロコシ・大豆・麦などの主要穀物に事業領域を広げている。キム社長は今年初め、機関投資家を対象とした企業説明会で「伝統産業の領域は構造的に変化する外部環境の変化に合わせ、継続的に成長するためにビジネスの構造転換が必要だ」とし、「食料事業分野を大韓民国の食料の安全保障に役割を果たすという使命感を持って、将来の中核成長動力として育成する」と述べている。

現在、ポスコ大宇はミャンマー米穀総合処理場、インドネシアのパーム油プランテーション、ウクライナの穀物流通法人などで生産と販売を行っている。今後は中国・東南アジア・中東-北アフリカなどの販売市場での事業バリューチェーンを拡大する計画だ。

特にポスコ大宇は農産物を直接生産する農場型、乾燥や搗精(とうせい)などの作業を進める加工型、農産物の保存と取引拠点を運営する流通型に区分して、段階的にインフラを構築する作業を進めている。穀物輸出ターミナルなどのインフラの確保も進めている。

安定した実績は新成長動力の育成に心強い支えとなっている。ポスコ大宇は最近、「キャッシュカウ」であるミャンマーのガス田のほか、貿易と投資事業の堅調な業績を維持している。ポスコ大宇は第2四半期の市場の期待をはるかに超える「アーニングサプライズ」を記録した。去る第1・第2四半期の合計売上げ12兆3417億ウォンと営業利益2861億ウォンを記録し、史上最大の半期実績を達成した。第1四半期には設立以来初めてで営業利益1500億ウォンを超えた。特に全事業部門で平均した成長を見せたことが励みだ。
  • 毎日経済_ファン・スンミン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2018-08-15 21:21:44




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