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「景気下降」の警報、高まる…小売販売も最悪

9月の産業活動動向…景気動向指数6カ月連続の下落 

◆ 景気下降信号、はっきりと ◆

「半導体錯視」を除けば投資はもちろん、先月の生産と消費の指標はすべて振るわなかった。現在の景気状況を判断する指標である景気動向指数循環変動値は、6カ月連続で下落した。 6カ月連続下落した動向指数循環変動値は、景気の下落局面を判断する際の信号灯だ。

  • 「景気下降」の警報、高まる…小売販売も最悪

31日、統計庁が発表した「9月産業活動動向」によると、全産業生産季節調整指数は前月よりも1.3%減少した。2013年3月(-2.0%)以来の5年6ヶ月ぶりに、下落幅が最も大きかった。サービス業は前月と同じレベルを見せたが、自動車業界の不振などで鉱工業分野の打撃が大きかったからだ。消費を意味する小売販売も、前月比で2.2%減少した。小売売上げが減少に転換したのは、4ヶ月ぶりで初めてだ。特に7月の政府による自動車個別消費税の引き下げ措置にもかかわらず、先月の乗用車販売は12.4%減るなど、景気活性化対策の効能が現れていない。乗用車販売は昨年1月(-14.6%)以来、1年8カ月ぶりに最も大きな幅で減少した。外国人観光客の減少などの影響で、化粧品などの非耐久財(-1.1%)の販売も減少した。

6カ月連続のマイナスを記録した設備投資は、前月比で2.9%の増加に転じた。しかし1年前と比較すると19.3%の減少だ。さらに、SKハイニックス清州M15半導体工場の竣工など「半導体効果」を除けば、先月の設備投資は2.9%増加から-8.9%に急低下する。

生産・消費・投資の不振の中で、9月の景気動向指数循環変動値は98.6で前月よりも0.3ポイント低下した。 6カ月連続の下落だ。動向指数循環変動値が6カ月連続で下落したのは、「セウォル号惨事」と「中東呼吸器症候群(マーズ)事態」などの悪材料が重なった2015年11月~2016年4月以降で初めてだ。

投資・雇用不振の長期化にくわえ、中国経済の減速などの対外リスクで警告灯が点灯している状態で、景気が下降局面に進入している「信号」が本格化するにともない、韓国経済が真っ暗で長いトンネルの中に入る形だ。統計庁のオ・ウンソン産業動向課長は、「各指標が前月よりも萎縮した姿を見せた」とし、「現在の景気状況は良くないということを否定することは容易ではない」と述べた。

専門家らは、特段の景気活性化対策の効き目があらわれないほどに消費心理が萎縮したと見ている。家計消費だけでなく、企業消費にも現れていると分析する。キム・ヨンヂン西江大学経営学部教授兼韓国自動車産業学会長は、「自動車販売は個人消費者も重要だが、企業が買い入れる比重が相当ある。企業は個々の消費税の動きよりも、全体的な景気状況に応じて支出する傾向がある」とし、「けっきょく景気が低迷した状態では、個別の消費税を調整しても販売に大きな影響はないというのが証明されたわけだ」と説明した。

統計庁の関係者は「10月のコリアセールフェスタを待って購入を先送りするケースがあり、家電製品の販売も良くなかったと推定される」とし、「来月には不規則な要因が緩和され、回復の流れを維持することができるのではないかと見ている」と分析した。

政府はこのように一時的な要因による数値変動の可能性に重きを置いているが、専門家らは景気下降局面が家計消費にも可視化し始めるほど本格化したと見ている。ソウル大のキム・ソヨン経済学科教授は、「家計では経済環境が良くないときは飲食料品などの非耐久財の消費量を削減することはできず、自動車・電子製品などの購入時期を遅らせて耐久財消費を減らす方法で対応する」とし、「このために小売販売の中でも耐久財は景気に敏感に反応するが、先月は9.4%ほど減少したということは、それだけ家計の景況感が悪化したという意味だ」と説明した。

化粧品や衣類をはじめとする代表的な内需消費も、赤信号が検知されている。地方大都市でここ数年のあいだ化粧品ロードショップを運営してきたある店主は、「過去の3~4年前の月平均売上げの変動は10%程度にとどまったが、今年に入って状況が完全に変わっている」とし、「以前の一日の売上げは100万ウォンまであったが、最近は20万ウォンも売り上げるのが難しい」と吐露した。この店主は「それさえも、売れるものといえば中高生が好むの格安ティントなどにとどまっている状況だ」と付け加えた。

今年に入って9月まで、A大型マートでは美容健康商品(-8%)、インテリア用品(-4%)、ファッション商品(-5%)など、生活必需品ではない商品群の売上げが前年同期よりも少なかった。 Bデパートは、一番最後に減らす購入リストのひとつである幼児・児童商品の売上げが相対的に不振だった。
  • 毎日経済_ソン・イルソン記者/イ・ユンジェ記者/チョン・ソグ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2018-11-01 00:17:21




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