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韓銀、1年ぶりに利上げ…家計負債の痛み大きく


  • 韓銀、1年ぶりに利上げ…家計負債の痛み大きく

◆ 韓銀、1年ぶりに利上げ ◆

韓国銀行は1年ぶりに基準金利をまた上げた。家計負債の急増に対応するという次元だが、1500兆ウォンを超える負債を抱える家計の利子負担はさらに大きくなった。

韓国銀行金融通貨委員会は30日、基準金利を年1.50%から1.75%に0.25%ポイント引き上げた。基準金利の引き上げは、昨年の11月に0.25%ポイント上げた後の1年ぶりだ。

李柱烈(イ・ヂュヨル)韓銀総裁は記者会見で、「金利が現在の水準で維持される場合、金融不均衡(家計負債の増加・不動産資金の偏り)の拡大で、金融安定のリスクが大きくなる可能性があることを考慮すると、金融政策の緩和の程度を調整する必要があると判断した」と述べた。これに加えて、米国連邦準備制度理事会(FRB)は今年最後の連邦公開市場委員会(FOMC)で、金利を2.25~2.50%に引き上げた場合、韓・米間の金利格差が1.0%ポイントまで広がることがありうるという懸念も作用したと分析される。

政府が家計負債の管理と住宅価格の安定に乗り出す状況で行われた今回の利上げは、金融不均衡の解消に役立つことが期待される。しかし今回の利上げで、家計が追加で負担しなければならない利子規模は年間2兆5000億ウォンに達し、家計経済の圧迫は避けられない見通しだ。特にこの1年のあいだ、韓銀が金利を上げなかった理由が景気鈍化のためだという点を勘案すれば、脆弱階層が感じる負担はさらに大きくならざるをえない。

ソ・ビョンホ金融研究院家計負債研究センター長は、「引き上げ幅が小さく、衝撃が全般的におよぶと見ることはできないが、元利金の償還が困難な一部の限界借主は困難を感じるだろう」と語った。

さらに急激な最低賃金引き上げなどの影響で、自営業者・小商工人などの脆弱階層の雇用が急速に減っている状況で、利子負担の拡大は可処分所得の減少につながり、内需景気にも負担を与えることがありうるという分析が出ている。

ただし今回の利上げで、韓・米間の金利格差の拡大にともなう資本流出の可能性に対する懸念は、相当な幅で解消されると専門家らは予想した。特にジェローム・パウエルFRB議長が28日(現地時間)、「現在の米国の基準金利は中立金利のすぐ下」だとし、利上げ速度の緩和を示唆することによって、両国間の金利格差拡大のリスクは当分のあいだ大きく浮上しない見通しだ。金通委は来年の追加利上げの可能性を開いておいた。とは言え、現実には容易ではないという分析だ。

現在の景気状況を示す統計庁景気動向指数の循環変動値は10月までの7カ月連続で下落するなど、景気低迷の可能性はますます明らかになるうえに、脆弱階層を考えると家計の借金に対する負担をより加重させることも難しいからだ。

このために一部では、今回の利上げについて「失期論」を提起する。今は景気浮揚が必要であり、不動産価格も行き詰まって家計と企業の資金源を締め、利子負担を大きくすれば景気下降速度だけがさらに速くなる問題があるとある専門家が指摘した。
  • 毎日経済_イ・ユソプ記者/キム・ヨンヂュ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2018-11-30 17:46:02




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