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サムスン電子、中低価格・技術力で中国製品に対抗

サムスン、中国市場はシェア0.7%で低調 

  • サムスン電子、中低価格・技術力で中国製品に対抗
  • 8月に上海で行われた「ギャラクシーノート9」リリースイベントで、高東真(コ・ドンヂン)IM部門長(社長)が製品を紹介している。 写真提供=サムスン電子



名実ともに世界1位のサムスン電子のスマートフォンにも危機感が漂っている。

中国のスマートフォンメーカーの躍進が尋常ではないうえに、サムスン電子製スマートフォンのシェアは減っているからだ。華為技術有限公司(Huawei、ファーウェイ)、小米科技(Xiaomi、シャオミ)、欧珀(OPPO、オポ)など中国の各企業は、自国とアジアを越えて世界的なシェアを急速に高めている。

カソンビ(価格対性能比)のみを指摘されてきた中国製スマートフォンは最近、性能とデザイン、完成度までをそなえて、世界のバイヤーの注目をひきつけている。

すぐさまサムスン電子を脅かすほどのレベルではないが、成長性を考慮すると、のんびりと気を許しているわけにはないというのが業界の見方だ。

◆ ファーウェイ、アップルを抜いて1位サムスン電子までにじり寄る

サムスン電子のスマートフォン危機論は、これまで何度も提起されている。グローバル1位の座を維持しているが、中国メーカーの追撃で販売量の減少が現実のものとなったからだ。

市場調査会社のガートナー(Gartner)によると、今年の第3四半期にサムスン電子は市場シェア18.9%を占めて依然として1位を守ったが、前年比で3.4%ポイント下落した。販売量も14%ほど減少し、7360万台を記録した。

一方、ファーウェイをはじめとする中国企業は急速に成長を続けた。特にファーウェイは前年比で43%増の5222万台の販売量を記録した。シェアも前年比で3.9%ポイント上昇した13.4%を記録し、第2位のアップルを抜いた。

シャオミも販売量3322万台を記録した。市場シェアも23%増の8.5%を占め、第4位に上がった。オポも7,9%の市場シェアで5位に上がるなど、上位「トップ5」に3社の中国メーカーが安着した。

中国市場ではサムスン電子の立地はさらに深刻だ。ストラテジーアナリティックス(SA)によると、サムスン電子の今年の第3四半期における中国スマートフォン市場のシェアは0.7%だった。販売量は70万台だった。一方、ファーウェイは今年の第3四半期に23%を記録した。 ファーウェイに続きオポとビヴォはそれぞれ21%を、シャオミは13%台となった。

一時は19%のシェアを見せたサムスン電子は、ファーウェイやシャオミなどの中国メーカーの成長で1%以下に落ちた。これまで中国のスマートフォン市場でサムスンとアップルが二強を成し遂げたなら、いまやファーウェイ、シャオミ、オポなどの地元企業が市場を掌握することになった。

◆ サムスン、中・低価格で革新を...「ギャラクシーA8s」登場

サムスン電子は中低価格ラインアップの強化と革新的な技術を駆使して、低調な中国市場の突破口さがしに乗り出す方針だ。

先だって高東真(コ・ドンヂン)サムスン電子IM部門長(社長)は米CNBCとのインタビューで、「これまで新技術は高級モデルに搭載した後に中・低価格モデルに移したが、今年からは中・低価格モデルにまず新技術を導入する方向に戦略を修正した」と明らかにしたている。

代表的な例は去る10日、中国現地でサムスン電子が発売した「ギャラクシーA8s」だ。ギャラクシーA8sは「ホール(Hole/穴)ディスプレイ」を世界で初めて適用した製品だ。しかも出庫価格も50万~60万ウォン台と安価だ。

ホールディスプレイは上部の片側にカメラ用の小さな穴だけを残して、全面をディスプレイで覆った形式だ。昨年、アップルがiPhone Xで初めて披露したノッチディスプレイよりもフルスクリーンに近い。

  • サムスン電子、中低価格・技術力で中国製品に対抗
  • サムスン電子が10日(現地時間)、中国で公開したギャラクシーA8s。 写真=サムスン電子中国のホームページ



ギャラクシーA8sは6.4インチのディスプレイにクアルコム製スナップドラゴン710チップセットが搭載された。カメラは2400万、1000万、500万画素の背面トリプルカメラだ。前面には2400万画素のシングルカメラが装着された。

容量は6ギガバイトのRAMに128ギガバイト内蔵メモリで、バッテリーは3400ミリアンペア時だ。イヤホン端子はサムスン電子のスマートフォン製品では初めて省略された。

サムスン電子は高級品に劣らない性能の中低価格製品を中国市場に出荷したが、ギャラクシーA8sが不振を打開するゲームチェンジャーに生まれ変わるかに関心が集まっている。

ギャラクシーA8sの公開イベントに参加したサムスン電子のクォン・ゲヒョン中国総括副社長は、「サムスンと中国メーカーの競争はこれから始まる」とし、中国のスマートフォン市場攻略の意志を強く示した。
  • 毎日経済デジタルニュース局_キム・スンハン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2018-12-12 16:42:42




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