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現代モービス、尖端車部品の海外受注で新記録


  • 現代モービス、尖端車部品の海外受注で新記録
  • 部品受注と実績の推移


現代自動車グループの部品会社の「長兄格」現代モービス(HYUNDAI MOBIS)は昨年、史上最大の核心部品(電動ステアリング装置、側方レーダーなど尖端部品)の海外受注記録をうち立てて「事業多角化」に画期を成した。

同社は売上げのうちの約80%は現代・起亜自動車に納品するコックピット、シャーシ、フロントエンドモジュールの3大モジュールから出ており、営業利益の80%を現代・起亜自動車のアフターサービス(AS)で上げるほど親会社に対する依存度が高い。

しかし主要部品に対する研究開発投資を強化して、米国・中国・欧州の電気自動車と自律走行車メーカーに尖端部品の供給を増やしつつ、親会社への依存度を減らして「グローバル部品企業」に発展するという計画を立てた。

現代モービスは22日、昨年は海外自動車メーカーを対象に17億ドル(約1兆9000億ウォン)規模の部品受注を達成したと発表した。

一台単位あるいは組み立て単位のモジュール製品を除いた尖端核心部品だけを集計した数値で、2017年との比較で40%以上も増加した史上最大規模だというのが現代モービス側の説明だ。昨年の海外での主要部品の受注額は売上げ推定値の5.5%水準にとどまっている。しかしここ数年のあいだ、成長の勢いははっきりとしているのが現代モービスにとって鼓舞的だ。この会社の核心部品受注は2015年の5億ドルに過ぎなかったが、2016年10億ドル、2017年12億ドルに急成長を続けてきて昨年は17億ドルを記録し、現代・起亜自動車一辺倒の売上げを多様化するところに、ある程度目に見える成果を出しているという評価が出ている。

このような成果は未来車の核心技術競争力が、まずは功を奏したという分析だ。昨年、現代モービスは「次世代側レーダー(79ギガヘルツ)」を北米メーカーに供給する契約を締結したが、このレーダーは物体の識別性能が優れていて、自律走行車のセンシング範囲を全方位に拡大する尖端部品としてあげられる。「ステアリングホイール取り付けディスプレイ」と「車両スマートランプ」など、未来の尖端技術も中国などの海外メーカーから受注することに成功した。これらの製品は自動車やユーザーの革新的なコミュニケーションを支援することであり、現代モービスが海外から受注しつつ世界初の量産化に乗り出すことになった。

同社の関係者は、「次世代の側方レーダーは天津工場(MTJ)で生産し、ステアリングホイール取り付けディスプレイは無錫工場(MWX)で、世界初の量産に入る予定」だと話した。

「電動式ステアリング装置」と「エアバッグ制御装置」も昨年、海外の自動車メーカーから受注した部品だ。電動ステアリング装置はモータの出力が海外の競合製品よりも40%以上も高く、極限状況でも安定して操舵できるように助ける。エアバッグ制御装置は、現代モービスが世界初の電装部品の機能安全認証(ISO 26262)を受けた品目だ。電動ステアリング装置は無錫工場、エアバッグコントローラは天津工場を主力として生産する。

海外受注では電気自動車(メーカー)の割合が大きく増加したことも目立つ点だ。主に中国の電気自動車メーカーが多いが、最近は北米と欧州からもラブコールが続いているというのが現代モービスの関係者の説明だ。

実は現代モービスの電気自動車の部品受注は2015年まで全く無かったが、2016年の1500万ドルで成果を出し始めた。この受注額が2017年には5億ドルで33倍に急増し、昨年は10億ドルにまで上昇した。海外受注全体に占める割合も、2016年の2%から昨年は約60%まで増加した。

現代モービスのチョン・ヂョンファン車両部品販売部門専務は、「自律走行とコネクティビティなどの先端部品でポートフォリオを多様化することに成功しだけに、海外受注をさらに拡大するつもり」だと語った。

現代モービスは今年も高付加価値の電装部品を中心に、継続して受注拡大を推進するという戦略だ。海外受注で電装部品が占める割合は2016年の17%と2017年の30%に続き、昨年は50%を超えるなど急速に成長している。主な受注品目も尖端運転支援システム(ADAS)とインフォテインメントシステムなど、急速に多様化している。

このことから、現代モービスは今年の海外主要部品の受注目標を21億ドルとにらんだ。昨年の実績よりも4億ドル高い目標値だ。目標を達成するために現代モービスは、技術競争力を確保するところに力点を置いている。現代モービスの関係者は、「今後の研究開発投資の50%を電装部品の分野に集中配分し、自律走行・コネクティビティをはじめとする未来車の技術力確保に拍車をかけるという戦略だ」と語った。
  • 毎日経済_ムン・ヂウン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2019-01-22 18:31:29




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