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韓進重工、完全資本蚕食に陥る

スービック造船所の不良、正常化できるか 

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  • スービック造船所


韓進重工業はフィリピンのスービック造船所の不良の余波で完全資本蚕食に陥った。同社はこの際にスービック造船所の不良を払い落とし、韓国の影島造船所を中心に再跳躍の基礎を整えると言うが、一部では法定管理に入ることを懸念する声もある。

造船・金融業界によると14日、韓進重工業は昨年末の時点で負債が資産よりも7417億ウォン多くなり、完全資本蚕食に陥った。スービック造船所に関連する引当金を積んだ結果、昨年に1兆3176億ウォンの当期純損失を記録した結果だ。

これに対し、韓国取引所は韓進重工業の株式の取引きを停止させた。取引きを再開するためには、来る4月1日までに資本蚕食の解消を立証しなければならない。一部では韓進重工業が法廷管理に行くのではないかという懸念も出ている。このことで依然として取引されている韓進重工業ホールディングスの株価は、前日2720ウォンで取引きを終えた。前日比で5.88%下落した価格だ。

韓進重工業側はフィリピン現地の銀行でスービック造船所の債務調整を受けた後、韓進重工業の出資転換を通じて資本蚕食を解消できると主張する。交渉を妥結する保証債務の4億1000万ドルは負債として残っても、スービック造船所の不良に備えて積んだ引当金は環入させることができるからだ。産業銀行をはじめとする韓進重工業の債権団も、フィリピン現地に交渉人を派遣したことが分かった。

すぐさま債務調整に成功して資本蚕食を解消しても、スービック造船所との関係を終わらなければ韓進重工業の正常化は遠いという指摘も出ている。スービック造船所の競争力が落ちるからだ。

韓進重工業は2006年、人件費の安価なフィリピンのスービック湾に造船所を建設し、船舶発注の好況時には世界10大造船所リストにも名前を上げた。しかし非熟練労働者が働くスービック造船所は、受注した船舶を適時に引き渡しできずに信頼が落ち、去る2015年前後に造船業不況が迫ると経営状態が急激に悪化した。これにより先月8日、スービック造船所はフィリピン現地の裁判所に企業再生手続きを申請した。

実際に韓進重工業側は「今回の措置でスービック造船所の不良をすべて払落し、韓進重工業は影島造船所を中心に再跳躍の基礎を整えるつもり」だとした。スービック造船所と韓進重工業のあいだのつながりが切れるかどうかは、4ヶ月ほどかかるフィリピン裁判所の法廷管理の結果にかかっている。

しかしスービック造船所の売却は容易ではないだろうという見通しも出ている。最近は造船業況が良くなっているが、まだ不況から脱したという評価をするまでには至らないからだ。昨年、国内造船企業は世界の船舶発注市場でシェア1位を占めたが、これは高い技術力が必要な高付加価値船種である液化天然ガス(LNG)運搬船の発注を一気にかき集めたようなものだからだ。

しかし、今年に入って船舶発注市場が再び停滞した。先月のグローバルな船舶発注量は214万CGT(標準貨物船換算トン数/船舶建造難易度を考慮した重量単位)で、前年同期比で40%減少した。昨年の月平均発注量の248万CGTにも満たない。
  • 毎日経済デジタルニュース局_ハン・ギョンウ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2019-02-14 15:01:23




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