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サムスン「5Gフォルダブルフォン」5月中に国内発売


◆ 「ギャラクシー・フォールド」技術革新大解剖 ◆

サムスン電子は折りたためば4.7インチのスマートフォン、拡げると7.3インチのタブレットに変身するフォルダブルフォン「ギャラクシー・フォールド」を、5月中旬に5世代移動通信(5G)フォルダブルモデルとして韓国で発売する。価格は約230万~240万ウォン台になる見通しだ。高東真(コ・ドンヂン)サムスン電子IM部門長(社長)は20日(現地時間)、米国サンフランシスコで開催された「ギャラクシーS10アンパック」イベントの直後に開かれた記者懇談会で、「5G対応モデルとして5月中旬に韓国市場でギャラクシーフォールドを出荷できるだろう。販売目標は100万台以上」だと明らかにした。

コ・ドンヂン社長は続けて、「2011年に初めてギャラクシーノートを出す時も時期尚早という話を聞いたが、最終的にファブレットという新しい領域を開拓した。いまや消費者は変化を要求しており、フォルダブルフォンを出す適時だと判断した」と強調した。コ社長はこの日、ギャラクシーS10アンパックでスマートフォンの画面を2~3つに分けて、アプリケーションを複数同時に使用しても止まらないギャラクシー・フォールドを初めて公開し、シビックオーディトリアムを埋め尽くした3000人あまりの記者や関係者から大きな拍手を受けた。サムスンは米国で4月26日、第4世代(4G)LTEモデルとしてデビューをする予定だ。価格は1980ドルだ。

しかし韓国では5Gモデルとして発売を決定した。これに対してコ社長は、「スマートフォンを買ったら1~2年以上を使うので、韓国は5Gとして発売する。米国より遅れて発売する理由は、チップメーカーの協力が必要だからだ。協力を通じて5G通信で最高のパフォーマンスを体験することができだろう」と強調した。

コ・ドンヂン社長が見ているギャラクシー・フォールドは、単に折りたたむスマートフォンではなかった。コ社長は「新しいモバイル体験を提供するための技術革新になるというのがサムスンの目標だ。これからスマートフォンは自動車、工場、オフィス、農場に入りこみ、まったく違った姿が繰り広げられるだろう。2~3年以内にはこの宣言が現実になるだろう」と語った。

コ社長はギャラクシー・フォールドの開発秘話も公開した。サムスン電子は2011年の世界家電展示会(CES)でフォルダブルディスプレイを、2013年にフォルダブルフォンの試作品を公開したことがある。コ社長は「(2013年以降)2~3年すぎれば(フォルダブルが)商用化すると見た。しかし材料と構造、プロセスなどが容易ではなかった。このために既存のギャラクシーに比べて4~5倍以上の試行錯誤を経なければならなかった」とし、「自信を持って出しただけに、今後もフォームファクタ(機器外形)の変化があるだろう」と語った。

コ社長はスマートフォン市場の成長停滞について、「今年はサムスンのモバイルに大きな変化が待っている。この1年半のあいだ困難を経験したが、今は興奮する機会がある」と述べ、多様な消費者に最適化した製品を通じて、今年は昨年に比べて成長するということが目標だ。

ギャラクシー・フォールドの韓国発売が米国より20日ほど遅れることに対し、コ・ドンヂン社長は「4月はじめあるいは中旬には、韓国市場の消費者が触れて体験できる」とし、「店頭に多数を展示するのは難しいが、一部の店で消費者が直接体験できるようにする」と述べた。価格差については、「5Gチップの価格が高く、同じ価格で発売するのは難しい。いくつかの部品を勘案して定めるつもりだ」と説明した。ギャラクシー・フォールドは当初は4Gベースで開発されたが、最高のプレミアム製品にするという戦略に基づいて韓国製品は5Gに変えたという。

中国市場での1%にも満たないシェアで不振を経験していることについては、「中国でできることはすべてした。今年は台頭を期待している」と述べた。また「新興市場のインドは状況が変化している。最近、オンライン取引先を拡大した結果、Mシリーズは数分で50万台を完売するなど、結実を見た」と述べた。

コ社長は今年のサムスン電子の実績に影響を及ぼすギャラクシーS10も強調した。ギャラクシーS10はスマートフォンの前面をディスプレイで満たした「インフィニティ-Oディスプレイ」デザインで、モバイルカラーを100%再現することができる「ダイナミックアモレッド(Dynamic AMOLED)」と最大5台のカメラを搭載したサムスン電子の代表スマートフォンだ。

世界初の超音波指紋スキャナをディスプレイに内蔵し、容易さと安全性の両方を高めた。コ社長は「ギャラクシーS10は技術革新の完成であり、新たなスタートだ。新しい技術にのどが渇いている、次世代の消費者に最適化された製品」だと自信を見せた。

この日の懇談会にコ社長とともに参加したサムスン電子IM部門無線事業部開発室のノ・テムン室長(社長)は、「ギャラクシーの新しい経験のために苦心したのがダイナミックアモレッドです。既存のスーパーアモレッドにくらべて一次元さらに革新された」と強調した。ノ・テムン社長は「人体に有害なブルーライト波長を大幅に下げた。業界初のディスプレイでユーザーの指紋屈曲を認識し、偽造を防止する超音波式指紋スキャナも搭載した」と付け加えた。
  • 毎日経済_シリコンバレー=ソン・ヂェグォン特派員
  • 入力 2019-02-21 18:06:47




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