トップ > 数字経済 > 企業 > サムスン電子、株主総会で「根源的技術革新」語る

サムスン電子、株主総会で「根源的技術革新」語る

ニューラルプロセッサも研究中 

  • サムスン電子、株主総会で「根源的技術革新」語る
  • 20日、サムスン電子瑞草社屋の多目的ホールで、サムスン電子の第50期定期株主総会が開かれた。(写真左)金奇南(キム・ギナム)代表取締役副会長が株主総会で挨拶をしている。 写真提供=サムスン電子



サムスン電子は定期株主総会で、半導体・テレビ・スマートフォンなどのコアビジネスで未来産業を先取りする技術を開発・育成し、根源的技術革新を通じて中国などの追撃をはじき返す超格差戦略を展開するという計画を明らかにした。特に半導体部門では今後の人工知能(AI)の市場が大きくなると予想して、この分野活用できるニューラルプロセッサ(NPU/Neural Processing Unit)を研究していると発表した。

サムスン電子は20日、ソウル瑞草社屋で金奇南(キム・ギナム)DS(半導体などの部品)部門長・副会長、金炫奭(キム・ヒョンソク)CE(テレビ・家電など)部門長・社長、高東真(コ・ドンヂン)(IMスマートフォン・通信機器等)部門長・社長などの代表取締役3人と主な経営陣が参加した中で株主総会を開いた。

今年は創立50周年を迎えたサムスン電子の「第50期」株主総会であるうえに、昨年の「50対1」の額面分割後に初めて開かれる株主総会であることから、昨年の2倍を超える1000人あまりの株主が参加した。キム・ギナム副会長は挨拶で、「今年も厳しい経営環境が続いており、企業の全分野にわたる根源的な技術革新を推進する計画だ」と強調した。特にキム副会長は「ニューラルプロセッサを開発しているのか」という質問に、「サムスン総合技術院でニューラルプロセッサを研究している」と明らかにした。半導体業界の関係者は、「今はGPUなどをAIに活用するが、将来的にはNPUがその場所を占める可能性が大きく、市場も急速に成長する可能性がある」とし、「今後はシステム半導体市場の主要商品として位置づけすることがありうる」と分析した。

李在鎔(イ・ヂェヨン)サムスン電子副会長は最近、サムスン電子が市場を主導しているメモリ(DRAMやNAND型)に比べて相対的に劣勢の非メモリ(CPU・モバイルAP・イメージセンサー等)も、2030年までには「グローバル1位」を達成するというビジョンを公開した。サムスン電子はこのようなビジョンを実現することができ、コア商品のうちのひとつがNPUになりうると見て研究開発に集中しているように見える。

この日の株主総会で、金炫?(キム・ヒョンソク)社長は「プレミアム戦略を土台に、75インチ以上の市場でサムスン電子が65%以上の市場を占有している」とし、「中国企業が小さな画面を中心にグローバル市場に進出しているが、競争力を備えて製品を差別化して積極的に対応する」と述べた。特にキム・ヒョンソク社長「8K TVで65~98インチまでのラインナップを備え、AIプロセッサで画質をアップグレードする機能を前面に出して市場を大きくするつもり」だとし、「QLED TVラインナップの半分を超大型で構成し、超大型テレビはサムスンというイメージを確固にする」と付け加えた。

高東真(コ・ドンヂン)社長は、コア新興市場であるインドでは、スマートフォン1位を死守すると強調した。サムスン電子はインドで6年間1位を守ったが、昨年の販売台数基準では中国のシャオミに押されて2位にとどまった。コ社長は「出荷量ではなく売上額基準で、インド市場ではサムスンが確固とした1位」だとし、「現地で2000~3000ヶ所に達する取引先との摩擦が起こらないように協議する過程で時間がかかっただけで、インドをターゲットにしたギャラクシーMシリーズでリーダーの座を守る」と説明した。

続いてコ社長は、「中国は流通チャネルなどの変更で、この2年間は大変だった」としながらも「しかしギャラクシーS10を中心に反応が良く、中低価モデルも多くの呼応を得ることを期待する」と述べた。コ社長は「変化に敏感なミレニアル顧客や成長市場の顧客のために、マルチカメラとインフィニティ-Oディスプレイなどの新技術を迅速に導入し、バッテリーなどをアップグレードする」と述べた。

第4次産業に関連するM&Aの計画があるかを問う株主の質問に、キム・ヒョンソク副会長は「第4次産業革命と関連して、持続的な成長のための内的な力量の活用だけでなく、新しいビジネスを試みるために、すべての部門をオープンにして準備中」だと答えた。コ社長も「現在、IM部門で5Gに関連して(M&Aが)進行しているものがある」と述べた。

  • サムスン電子、株主総会で「根源的技術革新」語る
  • (写真右)会場に入場するための株主の行列が瑞草社屋を長く取り囲んでいる。写真=イ・サンドク記者


この日の株主総会は昨年4月の50対1の額面分割後で最初の株主総会であったことから、予想よりも多い1000人あまりが集まって混雑した。サムスン電子の株主の規模は、昨年の3月末時点の約24万人から現在の78万人に3倍以上増加した。午前9時の株主総会の開始まで30分を残したころ、瑞草社屋の入り口には株主総会場に上がるエレベーターに乗ろうとする小口株主が大通りまで増え、株主総会の時刻が近づくほど入場待機列が長くなり、社屋をふたまわり以上も取り囲んだ。
  • 毎日経済_キム・ギュシク記者/イ・サンドク記者/ヨン・ファンヂン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2019-03-21 00:47:46




      • facebook icon
      • twetter icon
      • RSSFeed icon
      • もっと! コリア