現代自動車、米の「関税爆弾」落ちれば大打撃

現代自の取締役が内部被害の見通しを語る 


「米国が25%の自動車関税を課すと、2つの工場(40万台)ぶんが減る波及効果が発生しうる」。米ドナルド・トランプ政府の輸入車への「爆弾関税」(最大25%)が現実のものとなると、現代・起亜自動車はこのような「生産の崖」が発生する恐れがあることが分かった。

最近、現代自動車のハ・オンテ取締役副社長は労組の執行部と会って、現代自動車が直面している国内外の不確実性についてこのように明らかにした。トランプ政権の「米国通商拡大法232条」の規定による対輸入車高関税措置と関連し、現代自動車の代表取締役が内部被害の見通しを述べたのは今回が初めてだ。

完成車業界によると、現代自動車の1工場あたりの生産量は少なくとも20万台に達する。ハ・オンテ副社長が言及した「生産工場2つぶん」に該当する量は、手堅くみつもっても40万台以上という意味だ。

現代自動車は蔚山第2と第5工場で生産されている「ツーソン」と第3工場で製造される「アバンテ」を主力に、昨年は31万2487台を北米に送り出した。これに起亜自動車(22万9741台)を含めると、昨年は総54万2228台が国内工場から北米に輸出された。

「関税爆弾」が実行されると、40万台以上の国内生産量が現代自動車のアラバマ工場、起亜自動車のジョージア工場などに転換され、国内工場は史上初の人材の再配置と構造調整に直面することがありうるという意味だ。高関税による現地価格競争力の低下と販売不振事態までが起きた場合、現代・起亜自動車は北米事業で最悪の転換点を迎えることになる。

ハナ金融経営研究所は、韓国産自動車に対する25%の関税が適用されると対米輸出価格が9.9~12.0%上昇し、それにともなう国内の自動車業界の損失額は2兆8970億ウォンに達すると予想した。

メーカー別では、現代自動車が1兆4764億ウォンで最も被害規模が大きく、続いて起亜自動車が1兆1104億ウォン、ルノーサムスンは1662億ウォン、韓国GMが1440億ウォンなどだ。泣き面に蜂で、現代・起亜自動車は今後の北米現地生産体制を強化するために、莫大な増設投資金を支出しなければならない負担も発生する。

現代自動車をめぐる米国発の不確実性に対して、経営陣だけでなく労働組合執行部にも深刻な危機意識を持って対応に乗り出している。

労組執行部は韓・米首脳会談前の去る8日、異例の対政府声明を出して「ムン・ヂェイン大統領は韓・米首脳会談で非核化だけでなく、韓国産自動車の関税爆弾も解決せよ」と主張した。労組は「トランプ大統領の決定によって、韓国産自動車と部品に対する関税爆弾25%の適用と免除が岐路に立っている」とし、「両首脳がサミットの主要議題にこれを追加して、トップダウン交渉で解決しなければならない」と訴えた。

このような中で、トランプ政権の韓国関税に対する最終措置は11月にその輪郭が出てくることが予想される。現在、中国と貿易交渉を行っているトランプ政権が上半期に交渉を妥結し、下半期には欧州連合(EU)と日本など、順次に貿易拡大法232条に関連する関税交渉に乗り出すだろうという観測だ。

完成車業界の関係者は、「貿易拡大法232条は現政権に報告採用が届いて後は90日の検討期間に加え、追加で180日まで履行措置に必要な調査期間を与えられている」とし、「その期間を適用すると2月の報告書の受付後、11月中旬に免除あるいは適用するかどうかが決まるだろう」と述べた。

これと関連して業界は最近、米国の対韓国貿易赤字が大幅に減少しており、昨年の韓米自由貿易協定(FTA)再改正を通じて、米国政府の要件を最大限に受け入れた点などをあげ、トランプ政権が無理な判断を下さないだろうと期待している。再改正の過程で、政府は韓国産ピックアップトラックに対する25%の米国の関税撤廃時期を20年後(2021年→2041年)に譲歩し、韓国企業の対米ピックアップトラックの輸出機会を遮ったという論議を生んだ。

業界の関係者は、「米国政府が貿易拡大法232条を通じて確保しようとする利益は、最終的に対外貿易赤字の緩和」だと強調した。米国商務省の集計によると昨年、米国の対韓国貿易赤字の規模は179億4600万ドルで、2012年(166億2000万ドルの赤字)以来で最も小さい。
  • 毎日経済_蔚山=ソ・デヒョン/イ・ヂェチョル記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2019-04-13 09:35:45.0