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サムスン「ギャラクシーフォールド」発売延期


  • サムスン「ギャラクシーフォールド」発売延期

サムスン電子は26日(現地時間)に予定された「ギャラクシーフォールド」の米国発売を電撃的に延期した。先週、プロトタイプをテストした米国の一部のメディアが提起した、ディスプレイの欠陥を補完するためだ。既存のスマートフォンとは次元の異なる新素材を活用した「ファーストムーバー」製品であるだけに、無理に発売するよりも徹底的に検証するという意志とみられる。これによって来月中旬頃に予定されていたギャラクシーフォールド5Gモデルの韓国市場投入も相当の期間延期される見通しだ。

23日、サムスン電子はギャラクシーフォールドの米国発売を延期すると、同社のニュースルームを通じて明らかにした。サムスン電子は「ギャラクシーフォールドのレビュー過程で明らかになった問題をチェックして、内部テストを追加するために発売を延期することにした」とし、「数週以内にリリーススケジュールをお知らせする」と明らかにした。先週、ウォールストリートジャーナル(WSJ)とブルームバーグ、IT専門媒体のザ・バージなどで「使用して二日目にディスプレイが壊れた」という報道が出た時には、サムスン電子は予定通り26日に米国で発売すると複数回強調していた。

しかしサムスンからの週末の間に問題が発生した製品を回収し、水原のサムスン電子セット(CE・IM)部門のDMC研究所などで分析した結果、一部の製品に問題の可能性があると判断したとみられる。

サムスン電子は「製品自体に本質的な欠陥が発見されたわけではないが、万に一つの問題が生じる可能性に備えるために発売を延期することになった」とし、「発売予定はまだ決まっておらず、数週間以内にお知らせする予定」だと明らかにした。これと関連し、ギャラクシーフォールドの発売は少なくとも一ヶ月程度は遅延されると予想される。

サムスンがデモのために公開したが故障した製品のうち、2つは部品の一部であるスクリーン保護膜を除去して発生したが、残りの2つは保護膜を除去していたのに画面が黒く変わったりするなどの問題が生じた。上下のディスプレイが露出している部分と接するヒンジなどが衝撃を受けた可能性と、内部に異物が混入する可能性などをあわせて検証している。

サムスン電子の関係者は、「回収された製品の初期検査の結果、(画面保護膜をはがさなかったケースは)ヒンジ上・下側のディスプレイ露出部分の衝撃と関連していそうだ」とし、「ディスプレイの性能に問題を起こした異物が、製品内部で発見されたケースもあった」と説明した。ヒンジはスマートフォンを閉じるための継手部分をいう。上・下の部分が既存のスマートフォンのようにふさがっていないことからかすかな隙間が生じ、このために衝撃に弱いことがありうる。サムスン電子は続けて、「(問題の)発生原因を徹底的に調査し、ディスプレイの損傷防止対策を講ずるつもり」だとし、「顧客がギャラクシーフォールドを最大限に活用できるように、画面保護膜を含むディスプレイの使い方と注意事項の案内を強化する」とした。

もしもサムスンで製品設計の変更が必要だと判断を下す場合、発売が遅くなることもありうる。一部ではスクリーン保護膜を破ってみたくなるような、仕上げ処理をきちんとしなかったならば完璧な製品と言えないだろうという指摘がある。さらに、一部の製品はスクリーン保護膜を取り除いていたのに、画面が消えたのではないかという指摘もあった。

サムスン側は「製品自体に本質的な欠陥は発見されなかった」という立場だが、専門家らは折れ曲がる部分などを考慮したフレキシブル回路基板(FPCB)などが切れて、スマートフォンのメインボードとの接続が切れた可能性を提起している。一部のブロガーは2つの画面が同時に動作していないことが目を引くという指摘をしただけに、ディスプレイを駆動するDDIチップなどにも問題があるのだろうという話も出ている。

IT業界の関係者は、「発売延期は試作品を出してから問題が発生した状況で、避けられない選択だった」とし、「ギャラクシーノート7のバッテリー爆発事故が再現されるのではないかという懸念もあるが、この製品は完全に新しいフォームファクタに加え、200万ウォンを超える高価製品という点から、サムスンは万全を期すために必然的に延期を選んだのだろう」と話した。

サムスン電子が去る2月20日にニューヨークでギャラクシーS10をリリースしながら、一緒に公開したギャラクシーフォールドはフレキシブルディスプレイを適用しており、展開すると7.3インチで折りたたむと4.6インチの画面を実現する製品だ。グローバル市場では今年だけで約100万台を販売する計画であり、米国に次いで来月3日に欧州、来月中旬には5Gモデルの韓国発売を控えていた。今回、問題のあった画面保護膜は従来のスマートフォンのガラス素材の代わりに、サムスン電子がサムスンディスプレイと開発した「複合ポリマー素材」で作られた。フレキシブルOLEDのカバーの役割をするディスプレイモジュール部品だ。初めての試みとなる折りたたみスマートフォンの核心技術としてあげられる。
  • 毎日経済_シン・チャノク記者/イ・ドンイ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2019-04-23 18:20:10




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