サムスン電機、車両電装用MLCCで総力戦



最近、パネルレベルパッケージング(PLP)事業の売却で資金7850億ウォンを確保したサムスン電機(代表取締役社長イ・ユンテ)は、積層セラミックコンデンサ(MLCC/multi-layer ceramic capacitor)に注力している。付加価値の高い車両電装部品用MLCCに集中投資して、日本の村田製作所を押し出して業界1位に躍進するという意味でもある。

8日、サムスン電機の関係者は「電装用MLCCの新規事業機会が急速に成長すると予想する」とし、「まもなくPLPの売却代金を電装用MLCCなどに投資する方案を決定する予定だ」と語った。

サムスン電機は今後5年のあいだ、産業・車載用MLCC市場が年平均で20%成長すると予測している。

特に今年は電装用MLCC市場が前年比で30%成長すると予想する。 MLCCラインを新規に設置するには数千億ウォンの資金が必要だ。 MLCCは電子産業の各分野で使わないところがなく、「電子産業のコメ」と呼ばれる。 MLCCの車両電装部品用MLCCは、最も高いレベルの技術が要求される高付加価値製品としてあげられる。電装用MLCCは情報技術(IT)用MLCCと役割は似ているが、使用環境はさらに厳しいことから高い信頼性と耐久性を必要とする。高温(150℃以上)と低温(氷点下55度)の環境、振動や曲げなどの衝撃、高い湿度などの極端な環境に耐えることができる必要があるために製造難度が高く、IT用MLCCに比べて価格は3~10倍ほど高い。

最近の自動車に各種ITが融合されて、電装部品用MLCCの需要が飛躍的に増えている。スマートフォンには、1台あたり1000個のMLCCが使用されるが、車両には1台当たり3000~1万5000個が使用される。

このことからサムスン電機は、昨年から着実に電装用MLCC製品の比重を高めるために努力を傾けている。これまでMLCCの最大需要先であったスマートフォン市場が昨年から低迷期に入ったことから、相対的に販売価格の高い電装用産業用MLCCの売上げ比率を高めた。 KB証券によると、サムスン電機は電装用MLCCの月産能力を2017年の6億個から昨年は20億個レベルに引き上げた。来年2月にはひと月60億個の生産を目指し、電装用MLCCの生産能力を向上させている。その結果、第1四半期のサムスン電機のMLCC出荷量は、スマートフォン市場が低迷したせいで前四半期比は23%減少したが、平均販売単価は20%ほど高くなった。

サムスン電機はIT機器用MLCCの生産ラインを電装用工業製品の製造用途に転換する施設投資も進めている。昨年は約5800億ウォンをかけて建設を開始した中国・天津の電装特化MLCCの生産工場の建設が完了すれば、電装用製品の売上げの割合はさらに急上昇する見込みだ。天津工場は今年末に完成し、来年の上半期から量産を開始する。

新韓金融投資によると、2017年は2.5%で2018年は5%だったサムスン電機のMLCC内電装の売上高の割合は、今年は12%まで上がると予想される。サムスン電機の関係者は、「今後は産業・車載用MLCCの売上げ比率を30%以上に引き上げるつもり」だとした。新韓金融投資のパク・ヒョンウ研究員は、「これまでMLCCの業況はPCとスマートフォンに依存したが、今はMLCCが電装とモノのインターネット(IoT)、5Gなどの多方面の産業で高成長が予想される」と述べた。

ユジン投資証券によると昨年、電装用に使用される超小型高性能MLCCのグローバル市場シェアは日本の村田製作所(34%)、サムスン電機(24%)、日本の太陽誘電(14%)の順だ。サムスン電機は村田製作所に比べてシェアは10%ポイントほど低い。

サムスン電機のMLCC依存度は絶対的だ。昨年、サムスン電機は営業利益1兆180億ウォンを記録したが、コンポーネントソリューション部門で1兆1170億ウォンの利益を出した。コンポーネントソリューション部門でMLCCは売り上げの約93%を占めている。
  • 毎日経済_ヨン・ファンヂン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2019-05-08 19:26:18