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ロッテケミカル、米シェール革命の中心に巨大な化学団地

サッカー場152面規模の米工場竣工 

  • ロッテケミカル、米シェール革命の中心に巨大な化学団地

米国テキサス州ヒューストンのダウンタウンから約240キロメートル東に離れたルイジアナ州レイクチャールズ市。バスで約3時間を橋って、ロッテケミカルが韓国の化学企業として初めて建設したエタンクラッカー(ECC)とエチレングリコール(EG)の生産工場が姿を現した。サッカー場152面の大きさの102万平方メートルの大規模な生産団地は、ロッテグループが中核成長動力として育てようとする化学産業の中心軸だ。

辛東彬(シン・ドンビン)ロッテグループ会長の宿願事業で、31億ドル(約3兆6000億ウォン)が投資された工場の竣工式が9日(現地時間)開かれた。 2016年6月に着工してから3年ぶりだ。

レイクチャールズ市をはじめとするヒューストン地域はシェールガス(堆積岩層であるシェールに埋蔵されている天然ガス)の埋蔵量が多い場所で、「シェールガス革命」に発する石油化学の中心地として注目されているところだ。ロッテケミカルがこの地域に進出した理由は、採掘コストを下げることができるという「シェールガス革命」の時代を本格的に準備するためのもので、韓国石油化学企業がシェールガスを活用したプロジェクトに投資する最初の事例だ。

この工場はシェールガスを原料とする生産工場ということで意味が大きい。生産コストが既存のナフサを原料とする方式よりも30~40%減少し、原油高であるほどに高い競争力を確保できるというメリットがあるという分析だ。米国工場の本格稼動で、ロッテケミカルは年間100万トンのエチレンと、これを1次加工した化学繊維素材であるエチレングリコール(EG)70万トンの生産能力を確保することになった。エチレンは「化学産業のコメ」と呼ばれ、プラスチックやゴム、繊維などの石油化学製品を製造する基礎素材だ。今回の米国工場の竣工で、ロッテケミカルのグローバルなエチレン生産規模は年間約450万トンに増え、国内1位と世界第7位に跳躍することになった。エチレンとエチレングリコールの米国工場の今年と来年の売上高は、それぞれ6000億ウォンと9000億ウォンが期待されるとロッテ側は説明した。営業利益はそれぞれ2000億ウォンと3300億ウォンで、営業利益率30%台を維持することが目標だ。

シン・ドンビン会長はこの日、竣工式で「世界レベルの石油化学施設を米国に建設して運営する初の韓国石油化学会社という自負心を持って、会社の発展はもちろん、韓国化学産業の将来のために重要な役割を果たすつもり」だとし、「グローバル市場でロッテのたび重なる成功と革新を見守ってほしい」と語った。

この日の竣工式にはドナルド・トランプ米国大統領がホワイトハウスのシルビア・デイビス副補佐官を通じて祝辞を送って目を引いた。トランプ大統領はデイビス副補佐官を介しての代読祝辞で、「31億ドルに達する投資はトランプ政権発足以来で最大の対米投資の一つであり、ルイジアナ州南西部の地域に何千もの雇用を創出するのに役立つだろう」と伝えた。補佐官は続けて、「この投資は米国の勝利であり、韓国の勝利であり、両国の同盟の一枚岩を示す証拠だ」と強調した。ロッテケミカルのECC工場は、米国ウェストレイクケミカル(旧アクシアル社)との合弁契約を締結し推進した事業で、ロッテケミカルの株式は88%だ。

竣工式に出席したイ・ナギョン(李洛淵)国務総理は、「この工場は韓・米両国の化学産業を同伴成長させながら、両国のエネルギー協力も新たな次元に発展させることができる」と述べた。この日の竣工式にはルイジアナ州のジョン・ベル・エドワーズ知事、ジェイ・ダデン行政府長官、ジョン・ケネディ上院議員、ハリー・ハリス駐韓米国大使、趙潤済(チョ・ユンジェ)駐米大使、李賢在(イ・ヒョンジェ)自由韓国党議員、李相敦(イ・サンドン)正しい未来党議員など300人あまりが参加した。

この工場はシン会長の宿願事業に選ばれるプロジェクトだ。シン会長は化学部門に集中するというビジョンを持って、「シェールガス革命」の本場である米国に対する戦略的投資を決定した。特に2016年6月の起工式当時、ロッテグループに対する検察の大々的な捜索が行われた直後の慌しい国内状況にもかかわらず直接現場を訪れて、「ロッテケミカルがアジアを越えて世界的な総合化学会社として跳躍する重要な契機になる」と強調した。

ロッテグループのキム・ギョヒョン化学部門長(社長)は、「ロッテグループ全体の売上高90兆ウォンの単純合算ベースで30%ほどが化学部門の売上高」だとし、「2030年までに売上高50兆ウォン達成を目標としている」と述べた。

一方、新会長はアシアナ航空を買収する考えはないと公式に確認した。シン会長は竣工式に先立って8日に開かれた記者懇談会で、「アシアナ航空を買収する意向があるのか?」という記者らの質問に「100%ない」と答えた。
  • 毎日経済_レイクチャールズ(米国)=チャン・ヨンスン特派員 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2019-05-11 10:38:55




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