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韓国経済に直撃弾「半導体、第2四半期から回復?」


  • 韓国経済に直撃弾「半導体、第2四半期から回復?」
  • サムスン電子のクリーンルーム半導体生産現場。 写真提供=サムスン電子



半導体好況が停滞し、韓国の輸出競争力が直撃弾を受けた。このことから、経常収支は7年ぶりに赤字に転換した。

半導体の不振による輸出競争力の悪化が、韓国経済に負の影響を与えたわけだ。ここで、さらに悪いことに米・中の貿易紛争で産業の低迷が長期化すると予想され、下半期の回復も不透明だ。

去る5日、韓国銀行が発表した2019年4月の国際収支(暫定)によると、4月の経常収支は6億6480万ドルの赤字となった。わが国の経常収支が赤字を記録したのは、欧州の財政危機が真っ最中だった2012年4月以降で84カ月ぶりのことだ。

韓国産業の大黒柱の役割を果たしていた半導体の不振が、最大の要因としてあげられる。韓国銀行も「半導体単価の下落と世界の貿易量不振」が、輸出の減少が続いた背景だと説明した。

半導体は韓国の輸出全体の5分の1を占めている。 4月の半導体輸出額は86億8000万ドルと集計された。前年同期(99億4000万ドル)比では12.7%減の水準だ。特に国内の半導体産業の大部分を占めるメモリ半導体(DRAMとNAND型フラッシュメモリ)は、昨年末から価格下降局面に入っところで輸出不振が始まった。今年5月には前月比6.255%安の3.75ドルを記録した。価格が4ドルを下回ったのは、去る2016年10月以来だ。

半導体の不況は韓国半導体の看板企業であるサムスン電子とSKハイニックスの実績にそのまま現れた。今年の第1四半期、サムスン電子は営業利益6兆2333億ウォンを記録した。これは去る2016年の第3四半期(5兆2000億ウォン)以後の10四半期ぶりに最低の数字だ。 SKハイニックスも前年同期比で68.7%減の1兆3665億ウォンの営業利益を記録し、実績不振だった。

当初、業界は下落傾向に入った半導体の価格は、第2四半期から徐々に回復傾向を示すものと予想した。半導体需要が戻ってきて価格も上昇し、市場は徐々に回復するだろうという理由からだ。

しかしグローバルなIT企業が依然として半導体の購入を先送りし、在庫調整に乗り出し、回復が遅れる可能性があるというのが業界の大半の意見だ。のみならず、米・中貿易紛争が長期化するものと予想され、下半期の半導体景気回復も不確実になる状況だ。

グローバル市場調査会社のDRAMエクスチェンジは「最近、米・中通商戦争がDRAM市場にも影響を及ぼしている」とし、「通商の葛藤が激化して、今年の下半期のDRAM価格はより激しく揺れ動くだろう」と明らかにした。

NAND型フラッシュメモリ市場については、「主要企業が生産量を減らし、移動通信業界の需要が増加して比較的安定した流れを見せた」とし、「6月には小幅で下落したり、横ばいを維持するだろう」と見通した。

半導体業界の関係者は、「現在は政府の主導の下でサムスン電子が非メモリー半導体の育成などに大規模な投資を決定するなど、事業の多角化に高い関心を示しているが、国内の半導体売上げの大部分がメモリに偏っているだけに、メモリー半導体の回復なしにはこのような基調はしばらく続くだろう」と語った。
  • 毎日経済デジタルニュース局_キム・スンハン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2019-06-08 22:07:08




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