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韓国製バイオシミラー、欧米で認められる


  • 韓国製バイオシミラー、欧米で認められる

バイオシミラー(バイオジェネリック)市場の規模が急に大きくなり、脅威を感じた多国籍製薬会社がオリジナル薬価を大幅に引き下げて、バイオシミラーの牽制に乗り出したうえに製薬会社も相次いで参入し、最近はバイオシミラー市場の競争が激化している。このためにバイオシミラー市場がレッドオーシャン化して
いるという懸念が大きくなる中で、セルトリオン(Celltrion)などの国内用バイオ企業は、投薬の利便性を大きく高めたバイオジェネリック医薬品を新成長動力として正面突破に乗り出した。

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スペインのマドリードで開かれた「2019欧州リウマチ学会(EULAR)」で去る13日(現地時間)、セルトリオンはリウマチ関節炎などの自己免疫疾患のオリジナル治療剤である「レミケード(Remicade)」のバイオシミラー「レムシマ(Remsima)」を皮下注射製剤にした「レムシマSC」の臨床第3相の結果を初めて発表した。既存のレムシマは静脈用であることから、病院を訪問して2~4時間のあいだ投与するが、レムシマSCは皮下注射型であるために、糖尿病患者が自らインスリンを投与するように自宅で一人で注入することができる。挙動が不便な高齢者など、病院の訪問が困難な患者に適している。

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セルトリオンの関係者は、「リウマチ関節炎患者362人を対象にした臨床の結果、投与30週次まではレムシマSCと既存の静脈注射型レムシマ投与群の間で類似した安全性の結果を得て、反応率などの効果の面ではレムシマSCがむしろ僅かに高かった」と述べた。レムシマSCの臨床を主導したベルギーのゲント大学のルネ・ウェストホーフェン教授はこの日の記者懇談会で、「8週間ごとに投与するレムシマは投与後の効果は時間が経つにつれて落ちるが、レムシマSCは2週間間隔での自己接種を通じて均一な血中濃度を維持することができる」とし、「このことを勘案するとき、30週が過ぎるとレムシマSCの効能がさらに良く出てくる」と説明した。

オリジナル製品である「レミケード」には皮下注射型の製品がないため、レムシマSCが発売されれば新たな市場を創出できるだろうというのが業界の分析だ。特にセルトリオンはレムシマSCが同じ自己免疫疾患治療剤でありながら、世界1~2位のバイオ医薬品であるHUMIRA(ヒュミラ、20兆ウォン)、ENBREL(エンブレル、12兆ウォン)を処方されてきた患者も吸収することができるものと期待している。

セルトリオンヘルスケア事業1部のアン・イクソン本部長は、「レムシマSCの開発は便宜性の不足で奪われていた市場を取り戻すことができるという点で意味が大きい」とし、「ヒュミラとエンブレルを使う患者のうちの25%がレムシマSCを使うだろう」と述べた。自己免疫疾患の治療は、時間が経過すると免疫抗体が生じ、薬を定期的に変えなければならないが、これまではSC製剤のヒュミラとエンブレルの間だけで交差投与が行われたが、レムシマSCが登場することで治療薬の異なる選択肢になりうるという説明だ。

ヒュミラとエンブレルを使う患者の25%が毎年約を変えるが、両方の半分ずつがレムシマSCを使っても25%を確保できるというのがセルトリオン側の説明だ。セルトリオンがレムシマSCを、世界の医薬品売上げ1位のヒュミラを超えるブロックバスター製品として育成すると明らかにしたのもこのためだ。

すでに海外ではレムシマSCへのラブコールが続いている。昨年11月に欧州医薬品庁(EMA)は第3相の最終テストが出ていないのに販売許可申請を許し、今年末に販売を開始する予定だ。米国食品医薬品局(FDA)はレムシマSCに対し、臨床第1相なしで3相のみで販売許可を出せるように臨床試験計画を承認した。

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サムスンバイオエピスもこの日、欧州で人気上昇中のバイオシミラー3種(ベネパリ、フリクサビ、イムラルディ)の効能と安全性についての研究結果を公開した。サムスンバイオエピスは「エンブレル(一般名エタノセプトゥ)」を投与された関節リウマチと軸性脊椎関節炎患者533人について、バイオシミラーのベネパリを交換投与した結果、6ヶ月が経過するまでに既存に投与したオリジナル薬と比較して臨床的に有意な差がなかったと伝えた。また、バイオシミラー3種を処方された1461人の6~12ヶ月の治療経過は、オリジナル製品と比較して副作用の発生などの疾患の変動レベルが似ていると確認されたと付け加えた。

サムスンバイオエピスコマーシャル本部のパク・サンジン本部長は、「ヒュミラのバイオシミラーでイムラルディはSC製剤のうちのひとつであるペン形で創られて痛みをともなわず、一度だけ押せば良い便利な使い方で需要が高い」とし、「常温保存期間がオリジナルに比べて2倍に達するなど、より競争力がある」と述べた。
  • 毎日経済_マドリード=キム・ビョンホ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2019-06-13 17:38:08




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