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サムスン「非常経営」…スマホ・半導体の社長団招集

李副会長「10年後を断言できない」 

李在鎔(イ・ヂェヨン)サムスン電子副会長の「非常経営」の動きが速くなっている。

去る1日、DS部門(半導体・ディスプレイ)の社長団を週末に緊急招集して事実上の「非常経営」を宣言したことに続き、今回はIM部門(スマートフォン・通信機器)の幹部との戦略会議を開いた。

メモリ事業の不振による業績悪化と米・中の貿易紛争にともなう不確実性が重なった中で、「サムスンバイオロジクス粉飾会計疑惑」の捜査などで社の戦略を策定するコントロールタワー的な「事業支援TF」の機能が事実上マヒする「三重苦」を経験することになるやいなや、李副会長が直接乗り出して素早く事業全般を取りまとめている。李副会長は特に「新しく創業という覚悟で挑戦しなければならない」と組織に緊張感を吹き込んだ。

16日のサムスン電子によると、李副会長は14日に京畿道水原事業場でIM部門の社長団と経営戦略会議を開き、下半期の戦略と投資計画や将来の成長動力などを点検した。昼食会を含めて5時間あまりのあいだ進行されたこの日の会議には、高東真(コ・ドンヂン)IM部門長(社長)とノ・テムン無線事業部開発室長(社長)、盧熙讃(ノ・ヒチャン)経営支援室長(社長)などが参加した。下半期の戦略をはじめとし、前日に行われた「IMグローバル戦略会議」(主要経営陣と海外法人長に出席)の結果などを検討した。李副会長は「どのような経営環境の変化にも揺れずに、将来のための投資を滞りなく執行してほしい」と注文した。

この会議ではまた、5G以降の6G移動通信、ブロックチェーン、次世代人工知能(AI)サービスなどの未来成長動力をチェックし、グローバルなプラットフォーム企業と協業する案も議論した。李副会長は、特に「今はどの企業も10年後を約束することはできない」とし、「これまでの成果を守るという次元を超え、新た創業という覚悟で挑戦しなければならない」と呼びかけた。これは「現在の1等席に満足せず、超格差戦略にさらに拍車をかける」という意味に解釈される。

李副会長は前日の13日にはDS部門の幹部に会って、システム半導体への投資計画を取りまとめ、対外リスクを点検した。去る1日にメモリ業績の不振が続いているDS部門の社長団を週末に招集した後で12日ぶりだ。また李副会長は17日にサムスン電気の経営陣に会って、電装用の積層セラミックコンデンサ(MLCC)と5G通信モジュールなどの新事業への投資はもちろん、競争力の強化も直接任に当たる計画だ。
  • 毎日経済_キム・ギュシク記者/ファン・スンミン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2019-06-16 22:15:17




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