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韓国製造業の危機…通貨危機後で在庫最大

製品売れず倉庫に山積み 

  • 韓国製造業の危機…通貨危機後で在庫最大

京畿道華城市でベッドの原材料を生産するA社は、年初から残業を行わずにいる。発注業者が持って行く物量が大幅に減り、在庫がますます山積みになっているからだ。 A社の関係者は、「最近は景気が低迷しつつ市場そのものが凍りつき、被害は甚大だ」とし、「製造コストも上がったうえに在庫までが増え、心配が並大抵ではない」と吐露した。

生産した製品が販れず工場に積まれ続けて、在庫率は通貨危機(IMF)から20年ぶりで最高値を記録した。

製造業の生産能力指数も10カ月連続で下落し、1971年の統計開始以来で最も長い下落傾向を見せている。生産能力が落ち込んだうえに、製造された製品すらも販売不振で在庫がたまるという悪循環が続いている。製造業の危機はさらに広がっているという声が高まっている。

28日、統計庁が発表した「5月の産業活動動向」によると先月の全産業の生産指数は106.9で、前月に比べて0.5%減少した。前月対比の全産業の生産は2月に2.7%減少したが、3月には1.2%、4月も0.9%と2カ月連続増加したが、先月には再び減少に転じた。特に製造業の不振が直撃した。分野別にみると、サービス業と行政はそれぞれ0.1%と0.5%増加したが、製造業が1.5%減少し、全体的にマイナスを記録した。 1年前と比較すると、製造業の生産能力指数は0.9%低下して10カ月連続d下落した。 1971年1月に関連する統計を作成した後で最も長い下落傾向だ。

生産能力指数は企業の設備と労働力、操業日数、設備効率などを考慮した、適正生産可能量を意味する。統計庁は「昨年は造船・自動車業種の一部で構造調整が行われた影響で、生産能力指数は引き続き減少傾向を見せている」と説明した。

生産能力が低下しているが品物があまり売れず、工場を稼働させずにいることから平均稼働率までが下がっている。製造業の平均稼働率は71.7%で、前月比で1%ポイント下落した。 5月を基準にすると、1998年(66.7%)以来で最も低い水準だ。

製造業の不振は在庫の状況でもはっきりと表れている。製造業の在庫は前月比で0.9%増加した。 5月の在庫率(在庫/出荷)は、前月よりも2.6%ポイント上昇した118.5%を記録した。これは1998年9月の122.9%以来の高い水準だ。

統計庁のキム・ボギョン産業動向課長は、「石油精製で生産が減少し、出荷が減って在庫が多く、半導体も前年同月比で在庫が高い水準」だとし、「自動車はスポーツ用多目的車(SUV)を除いた残りの車種の在庫レベルが高かった」と説明した。

ソウル大経済学科のキム・ソヨン教授は、「製造業は米・中貿易の葛藤などの対外的要因と構造的要因が重なり、最悪の成績表が出てきた」とし、「景気要因と構造的要因の両方ともにこれといった解決解法がない状況で、指標の悪化は続くものと予想される」と述べた。

ただし消費を示す小売販売額は前月比で0.9%増加した。小売販売額は2月に0.5%減少したが3月に3.5%増え、4月は1.2%減少した後に先月は再び増加した。
  • 毎日経済_ソン・イルソン記者/ムン・ジェヨン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2019-06-28 20:42:22




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