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LG化学「5年後は売上げ2倍に」...世界トップ5に


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「強い会社をより強く」

シン・ハクチョルLG化学副会長(写真)は1月にLG化学の最高経営責任者(CEO)に就任して以来、ソウル市汝矣島の本社に出勤した日は数えるほどだ。ほとんどの時間を現場で過ごした。 LG化学の研究開発(R&D)、心臓である大田の技術研究院をはじめとして梧倉・坡州・大山・亀尾など、全国の事業所を皮切りにドイツやポーランド、中国、米国などの海外事業所を回った。就任後半年の間に移動した距離だけで約2万5000キロメートルで地球半周に達する。

シン副会長は観察者的立場から、企業の内外を細かく診断した。グローバルな事業場では内部関係者との議論の時間を持ち、行くところごとに外部顧客社を別々に訪問しながら、自社に対するフィードバックを聞くことがシン副会長の主な業務だった。世界の6つの事業所を回りながらも、LG化学だけの強みと弱みを把握するために奔走した。シン副会長が見出したLG化学の強みは、優れた研究開発、人材、バランスのとれたポートフォリオ、強い実行力の4つだ。とは言え、さほどグローバル化されておらず、顧客中心という文化も不足している点を欠点としてあげた。

6ヶ月間の精密診断を終えたシン副会長は結論を下した。 LG化学の目標は「強い会社をより強く」だ。今後の2024年まで経営スローガンにするとして、シン副会長が直接フレーズまで整えた。シン副会長は9日、ソウル市汝矣島のLGツインタワーで就任後初の記者懇談会を開き、社の中・長期計画を明らかにした。

まずLG化学は今年、史上初の売上げ30兆ウォンを突破するという覚悟だ。続いて、2024年には売上げ59兆ウォンで世界トップ5の化学企業に跳躍するという外形的な目標を立てた。 LG化学はこれのために石油化学と電池および尖端素材の3つの主要軸を中心に「持続可能な収益性基盤の成長戦略」を加速する。 研究開発を行っても商用化を念頭に置いた技術開発をというのがシン副会長の目標だ。

現在、売上高全体の約60%を占める石油化学事業の比重を2024年には30%台に下げ、この代わりに急成長する自動車用バッテリーを中心に、バッテリー事業を売上高全体の50%水準である31兆ウォンまで引き上げる戦略だ。地域別の売上げも現在は約70%を占める韓国・中国の比重を50%以下に下げ、現在は20%水準である米国・欧州地域の売上げの割合を40%以上に高めるという計画だ。

シン副会長は「強い会社をより強くさせ、真のグローバル企業へと跳躍するための礎石を固める」とし、「今年の末になると売り上げの約70%が韓国の外で発生し、従業員の50%が韓国外に居住しているだろう」と強調した。

シン副会長は目標を達成するために、△市場と顧客中心の事業ポートフォリオの強化、△技術を商用化に接続する研究開発イノベーション、△事業効率の向上、△グローバル企業の格に合った組織文化の構築などの4大重点課題を推進する計画だ。

研究開発イノベーションのために今年は史上最大の1兆3000億ウォンを投資し、関連人員を5500人から6200人に700人ほど増やす予定だ。来年の上半期まで国内外の全事業所での生産性を毎年5%以上向上させて、売上げに対する「失敗コスト(工程損失・リワーク・返品処理などのコスト)」を5年以内に半分に削減する計画だ。もれる金を減らして、代わり研究開発に集中的にまい進するという話だ。

この他に顧客やアプリケーション、地域などに細分化して事業ポートフォリオを管理し、議論とコミュニケーション文化を活性化するなど、さまざまな方法で重点課題を推進すると明らかにした。シン副会長はその中のポートフォリオ管理方式について、「低迷事業については戦略的オプションを検討する」とし、「売却だけでなく、合弁会社の設立や資産買収などがある場合がある」と述べた。

一方、日本の素材輸出規制に対する対応策を尋ねた質問に、シン副会長は「日本の輸出規制が陰極材・陽極材などのバッテリー素材分野に拡大する可能性についてどのようになるかは断定できないが、規制拡大を想定してシナリオ・プランニングに入った」と述べた。
  • 毎日経済_ハン・エギョン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2019-07-09 17:22:14




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