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韓国バイオ企業、1兆5千億ウォン台の輸出ヒット

独ベーリンガーインゲルハイム社にIPFの新薬候補 

創業4年目を迎えたバイオベンチャーが、大手製薬会社でも難しい1兆ウォンを超える技術輸出を成し遂げた。

2015年9月に設立されたブリッジバイオテラピューティクス(BridgeBiotherapeutics/以下、ブリッジバイオ)は18日、多国籍製薬会社である独ベーリンガーインゲルハイムに特発性肺線維症(IPF)の新薬候補物質を技術移転する契約を締結したと明らかにした。契約金と段階別の技術料4500万ユーロ(約600億ウォン)のほかに、臨床の成功後の治療剤の許可・販売まで行われれば、受けることができる技術料などを合わせて総額は11億ユーロ(約1兆4600億ウォン)に達する。去る1日に柳韓洋行(ユハンヤンヘン)がベーリンガーインゲルハイムに、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)などの肝疾患治療剤を技術輸出する際に締結した契約規模(1兆55億ウォン)を軽く跳び越える。

特に今年に入って技術輸出が大手製薬会社を中心に行われている中で、バイオベンチャー各社が最初の成果を出したという点で意味がある。ブリッジバイオが技術輸出する候補物質は、特発性肺線維症などの線維化間質性肺疾患の治療のためのオートテクシン(autotaxin)阻害剤系新薬候補物質「BBT-877」だ。オートテクシンは神細胞線維化を引き起こす酵素の一種だ。適応症対象であるIPFは患者を衰弱させる致命的な希少肺疾患で、全世界で約300万人の患者がいると推定される。 IPFは肺が徐々に硬くなって機能が落ち、呼吸困難で死亡に至る疾患だ。去る4月に物故した趙亮鎬(チョ・ヤンホ)前韓進グループ会長の死亡原因も肺線維症だった。

ブリッジバイオはBBT-877を2017年5月にコスダック上場企業のレゴケムバイオサイエンス(LegoChem Biosciences)社から運び入れて、米国臨床試験受託機関(CRO)とともに現在は臨床第1相を進めている。 BBT-877は今年初め、米国食品医薬品局(FDA)から希少疾病用医薬品に指定された。

同社の関係者は、「今年の第3四半期に米国の臨床第1相を終え、1年以内に2相に入る予定」だとし、「臨床第2相からベーリンガーインゲルハイムの主導で開発作業を続けていく」と語る。

ブリッジバイオは候補物質を外部から導入して、これを開発する代表的な「NRDO(開発中心バイオベンチャー)」企業だ。今回、技術輸出したBBT-877もレゴケムバイオから持ち込んだ。一部ではブリッジバイオ自体が発掘した候補物質がないという理由から成長性の面で否定的評価を受けていると見ているが、今回の技術輸出で懸念をはらっただろうという評価を受けている。

専門家らはベーリンガーインゲルハイムがブリッジバイオを選択した背景と関連し、事業的な関連性に注目している。ベーリンガーインゲルハイムは肺機能低下を遅延させ、疾患の進行を遅らせる抗線維化剤「OFEV(オフェブ/一般名ニンテダニブ)」を開発し、米国やヨーロッパそして日本などの世界70カ国でIPF治療目的のために承認を受けた状態だ。

ブリッジバイオは1月に米国サンフランシスコで開催された「JPモルガン・ヘルスケアカンファレンス」で、ベーリンガーインゲルハイムと会って協業を準備してきた。
  • 毎日経済_キム・ビョンホ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2019-07-18 20:28:45




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