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LS電線ポーランド工場…24時間フル稼働

光ケーブルと車載用バッテリーで 

  • LS電線ポーランド工場…24時間フル稼働

  • イ・ドンウクLS電線ポーランド法人長が17日、ポーランド南西部のジェルジョニュフ経済特区に位置したLS電線工場で、通信用光ケーブルの製造工程を説明している。 [ジェルジョニュフ(ポーランド)=カン・ゲマン記者]



LS電線は2017年、ポーランドに電気自動車用バッテリー(二次電池)の部品工場を建設することに電撃決定した。主な供給先であるLG化学の二次電池製造工場がポーランドのヴロツワフに建設中であることから、LS電線も現地での注文部品の生産体制構築に入った。

ビジネスチャンスを逃さないようにするためには、進出速度は速くなければならない。新しい土地を物色して工場を建設するのではなく、ヴロツワフの近くのジェルジョニュフ経済特区に2万6450平方メートルの倉庫型工場を買い取って改装し、許認可の手続きを大幅に減らした。

すぐさま自動車用部品の生産設備の製作にも着手した。今では年間で電気自動車30万台に装着されるバッテリー部品の生産能力を確保し、販売のための最後の段階である欧州の部品認証を待っている。翌年、LS電線はこれまでのポーランドの立地に通信用光ケーブル工場の新設計画も立てた後、すぐさま実行に移した。建物を増築したし、設備を持ち込んで300万f.㎞(fiber㎞/光ファイバー1芯の長さ)に達する通信用光ケーブルの生産設備を構築した。今年3月から本格的に稼動に突入した。すでに受注した物量を消化するために、3交代で週6日24時間で生産設備は動いている。工場運営初年度の今年から黒字が期待される。 LS電線はポーランドに進出して2年ぶりに、ひとつ屋根の下に電気自動車用バッテリー部品と通信用光ケーブルなどの生産拠点を完成し、ヨーロッパ市場の攻略に拍車をかけている。

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去る17日、ポーランドの首都ワルシャワから西南に1時間、飛行機に乗って到着したヴロツワフ市。ここから再び車で1時間ほど西に走ると、エルジョニーウーフ経済特区にLS電線ポーランド工場を見出すことができる。

工場の1階に位置した展示館を過ぎて、電気自動車用バッテリーの部品生産法人(LSEVP)事業場で入ると、広々とした空間に並列に2つの生産ラインが揃っている。電気自動車用バッテリーモジュールとセルの製造のためのICB(Inter connection Board)、HVコネクタ、バスバー(Busbar)などを生産するところだ。韓国から取り寄せた各種自動車用精密機械が並んで設置された中で、現地ポーランドのエンジニアがプロトタイプをいちいち検証するのに集中する姿だった。 1番生産ラインではフォードの電気自動車、2番の生産ラインにはフィアット・クライスラー電気自動車用のバッテリープラットフォームにそれぞれ合わせた部品生産体制を構築した。すでに昨年にプロトタイプを出したが、通常は1年あまりかかる欧州の電気自動車部品認定まで終えてこそ、顧客であるLG化学ヴロツワフバッテリー工場に公式に供給配信することができる。そうすればLG化学は二次電池バッテリーパックを最終的に完成し、電気自動車メーカーに供給することになる。

ここでの事業場では7つの長方形だけが描かれた、なにもないスペースもある。今後に受注する電気車別のバッテリープラットフォームに合わせ、追加で設備を設置する場所だ。

イ・ドンウクLS電線ポーランド法人長は「1・2番の生産ラインで電気自動車の車種別のプラットフォーム設計に基づいて、バッテリ品の試験量産条件まで設しておき、年内に欧州認証を受ければ2020年からすぐに量産することになる」と説明した。続いて「既存の2つの生産ラインだけでなく、2つのプロジェクトが追加確定されるなど、来年の第1四半期までに9つの生産ラインがすべて満たされる」と付け加えた。

電気自動車用バッテリーの部品生産法人と同じ建物、壁で向き合っているLS電線通信用光ケーブル生産法人(LSCP)は12色の光ケーブルが一目で入ってくる。韓国でガラスを加工して作った0.1㎜サイズの透明な光ファイバをポーランドに持ってきて、供給先別にオーダーメード型の光ケーブルに加工するところだ。光ファイバー1束で1万世帯のインターネットを収容するという。

LS電線はこのような光ケーブルを、チューブの中に6~36本ずつ入れて包装する。ケーブル数などの特性に応じて区分しようと、色のついたチューブに黒い点も1~2個ずつ付けたりする。続いて複数本のチューブを再び束ねて、その後に防水と保護膜の性質を持つ黒い外皮で囲んで通信用光ケーブルの完成品ができる。光ファイバがチューブと外皮という二重の加工処理を経て、通信用光ケーブルの完成品内部に少ない場合は6本、多い場合は1000本以上が入れられる。このような光ケーブルの用途も、経済性に応じて区分される。距離が遠いところには細いケーブルが、通信量の多い大都心には伝送量の多い太いケーブルがそれぞれ布設される。このような一連のケーブル製造工程は、さまざまな色彩で染められたデザインハウスを連想させる。

LS電線が供給先のニーズに合わせて、ポーランド工場で扱う材料の種類は1000種を超える。このことから製品の品質とデータ管理が重要だ。 LS電線は製品検査が終了したら包装作業を行い、ラベルを付けてプロテクターを装着してマニュアルまでつけた後に出荷する。ほとんどの完成品がフランスやイタリアなどのヨーロッパに向かう。ポーランド工場のおかげで厳しいヨーロッパの顧客のニーズにリアルタイムで対応することができ、物流期間を短縮させることができるようになった。 LS電線はポーランド工場で電力ケーブルの生産設備まで、長期的に構築する方策を検討すると伝えられた。

LS電線はポーランドをはじめ、世界20カ国に50カ所の生産工場と販売法人や支社、そして研究開発センターを置いてグローバルに領土を広げている。製品ファミリは△超高圧、海底、超高圧直流送電をはじめとするエネルギーケーブル、△光ファイバーと光ケーブルを含む通信ケーブル、△産業機器線と防衛産業・船舶・自動車・電気自動車用ハーネス・モジュールなどの産業用ケーブル、△銅・アルミ・巻線素材などの4分野に分けられる。このような高付加価値製品を土台に、これまでで最大規模の受注記録も更新している。 LS電線が製品を輸出する国は100カ国以上だ。
  • 毎日経済_ジェルジョニュフ(ポーランド)=カン・ゲマン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2019-07-31 20:14:23




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