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韓・双竜自「アーニングショック」…役員20%減らす


  • 韓・双竜自「アーニングショック」…役員20%減らす
  • 今年上半期の実績・財務状態(左)と6月末の財務状態


双竜(サンヨン)自動車が早ければ来月から役員を最大20%削減するなど、超強気の経営刷新案を相次いで実施する予定だ。

内需・輸出の販売がともに不振の中で、2011年の下半期以来で最悪の業績を記録したことから、イェ・バンテ双竜自動車代表取締役(社長)が決断を下したわけだ。双竜自動車の労使が今年の賃金交渉を今月初めに無紛糾で迅速にまとめたことも、「絶体絶命」の経営状況を重く受け入れたからだ。

5日の自動車業界によると、3月に代表に就任したイェ社長は先月末、緊急職員談話を通じてこのように明らかにした。

イェ社長は「経営正常化のために緊急の件を9月中に先制施行する」とし、「まず部分的組織改編を実施して、(従業員を対象に)休暇制の施行など刷新を断行する」と説明した。これとともに、「定期役員人事の前に10~20%の役員を削減し、給与削減を実施する。コストを徹底的に削減し、発生要因を除去する」と強調した。例年の事例を見ると、双竜自動車はいつも毎年2月に定期役員人事を実施した。社外取締役を除くと、双龍自動車の役員は今年の第1四半期の時点で43人だ。

イェ社長は「6月末時点で企業の負債比率は271%と資本蚕食率は11%を記録し、不良企業の典型的な姿に進んでいる」とした。国内大手企業は負債比率が200%を超えると、財務の健全性に問題が生じたものとみなす。資本蚕食率11%は、企業が剰余金をすべて使い果たして資本金の11%を蚕食した部分資本蚕食状態を意味する。

四半期の業績で計算すれば、双竜自動車は2016年第4四半期以降、前四半期までの10四半期連続で営業損失を出した。 2008年からの累積営業損失は1兆ウォンに達する。今年上半期の双龍自動車の実績は売上高1兆8683億ウォンと営業損失769億ウォンで、前年同期比で売上高は6.7%増えたが、赤字は昨年の上半期(387億ウォンの赤字)に比べて約2倍に増加した。

双竜自動車の将来はさらに暗い。今年の初めに少し増加していた完成車の国内・輸出販売量は、ここ近3ヶ月は連続減少となった。先月の販売台数は1万786台で、前年同月比で16.5%減少した。 6月の販売量も前年同期と比較して17.5%減少した。

さらに双竜自動車の売上げ原価率は、10年間で平均80%台後半を維持し、国内最大の自動車メーカーである現代自動車(平均70%後半)よりも高い。 車両一台あたり販売収益性が現代自動車よりも劣るという意味だ。

イェ社長は「材料費と販促費や人件費が指数関数的に上昇するのに対し、収益構造は日増しに悪化して、それこそ絶体絶命の危機状況」だとし、「産業銀行の緊急資金を輸血したが、7~9月の資金収支は最悪の事態を迎えること懸念される。いまの国内外の経済状況を考慮すれば、今後の経営環境が好転する可能性はあまり見られない」と述べた。

双竜自動車の労使は5~9日、工場の夏休みに先立って去る2日に賃金交渉を無紛糾で急いでまとめたこともきびしい経営危機を考慮した結果だ。昨年は基本給を凍結した双竜車労組は、今年は基本給4万2000ウォンの引き上げと経営危機打開参加奨励金100万ウォンを骨子とした妥結案に合意した。双竜自動車は今年まで、10年連続無争議で賃金・団体協約交渉を妥結してきた。

双竜自動車は2009年、大株主だった中国の上海自動車が企業回生手続き(法定管理)突入を決定し、約2000人の従業員をリストラするなど一回めの試練を迎えた。今年の危機は2011年にインドのマヒンドラ・グループが双竜自動車を買収して以来で最悪とされる。双竜自動車が経営刷新に成功できず赤字が続くと、マヒンドラから嫌われるだろうという分析まで出ている。

双竜自動車は人気のあるスポーツ・ユーティリティ・ビークル(SUV)の「チボリ」「レクストン」の販売に注力し、下半期には最大限実績を守ることに乗り出すと思われる。双竜自動車は経営危機の中でも電気自動車(EV)をはじめとするエコカーと自律走行技術の開発に投資し、未来車の時代への進入にも備えている。これと関連し、双龍自動車は今年2月に大々的に組織を改編し、自律走行の開発チーム、EVシステム設計チーム、ハイブリッド開発チームのような12の独自開発組織を新設した。
  • 毎日経済_イ・ジョンヒョク記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2019-08-05 18:05:25




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