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サムスン電子、イメージセンサーでも「超格差」ねらう

モバイル用「1億画素」製品を出荷 

  • サムスン電子、イメージセンサーでも「超格差」ねらう
  • 昨年のシェア比較


サムスン電子は世界初でモバイル用「1億800万画素イメージセンサー」を開発し、市場1位の日ソニーを圧迫している。サムスン電子は2030年までにシステム半導体も世界1位に引き上げるという目標の下で、定評あるイメージセンサーを積極的に育成しており、中国シャオミ(小米科技/Xiaomi)製スマートフォンの新製品に6400万画素の製品を搭載させる決定を引き出すなど、目に見える成果も出してている。

サムスン電子は12日、超小型0.8マイクロメートル(㎛/100万分の1メートル)ピクセルを採用して「1億800万画素」を実現したイメージセンサー新製品「アイソセルブライトHMX」を開発し、今月から量産に入ると明らかにした。デジタルカメラ用では1億画素をはるかに超える製品なども出ているが、モバイル用イメージセンサーで1億画素を突破したのはサムスン電子が初めてだ。

1億個を超える画素を実現したことから、既存のモバイル機器で表現できなかった細部まで取り込める超高解像度の撮影が可能だというのがサムスン電子の説明だ。イメージセンサーは、レンズを通じて入ってきた外部のイメージをデジタル信号に変換する役割を果たす部分で、スマートフォン・自動車・デジタルカメラなどに活用される。ピクセルはデジタル画像を構成する最小単位で、HMXの場合は1億800万個のピクセルが一つの画像を構成することになる。サムスン電子が今回出荷した製品は、0.8㎛(マイクロメートル)のピクセルを活用したもので、スマートフォンなどに主に活用される。

サムスン電子は今年5月、0.8㎛ピクセルを活用して6400万画素のモバイル用イメージセンサーも世界初で公開し、下半期から量産に入ったことがある。 3ヶ月ぶりに画素を68.8%も高めた製品を発売し、技術力でソニーを圧迫しているわけだ。ソニーは0.8㎛ピクセルを活用したモバイル向け製品ではまだ4800万画素までだ。

サムスン電子はHMXの公開にしたがって、0.8㎛ピクセルイメージセンサーのラインナップを2000万画素から3200万・4800万・6400万・1億800万画素まで拡大し、ビジネスでの競争力を強化した。サムスン電子はHMXの受光面積(光を受け入れる面積)を広げ、4つのピクセルを一つに合わせて、一つの大きなピクセルのように活用する「テトラセル」技術を適用した。これにより、暗い環境でも明るく鮮明な高画質画像を撮影することができたというのが同社側の説明だ。また、光の量が多くても少なくても鮮明な写真を撮ることができるように、色再現性は高めつつノイズを減らす「スマートISO技術」も適用された会社は付け加えた。

サムスン電子は2030年までに、メモリ(D-RAM、NAND型)だけでなく、システム半導体でも1位を達成するために133兆ウォンを投資する計画だが、この目標を達成する核心事業としてイメージセンサ、モバイルAP、ファウンドリ(半導体受託生産)などがあげられている。サムスン電子は特にソニーにすばやく追いつくために、イメージセンサーの投資に積極的に乗り出しているというのが専門家らの分析だ。今年初め、各部門に散らばっていたセンサー関連チームを一か所に集めてセンサ事業チームを構成したことも、このような戦略の一環だ。 IHSマークィットによると、昨年のイメージセンサー市場ではソニーが49.9%のシェア(売上高基準)で1位を走っており、サムスン電子は19.6%で2位を記録した。まだ大きな格差があるが、2017年のシェアはそれぞれ52.2%と19.1%だったことに比べると格差は多少減少した。

サムスン電子は今年に入って、技術力を土台にシャオミ社などの中国企業との協力関係を構築し、友軍も確保して競合他社を緊張させている。最近、世界4位(今年第1四半期あたり)のスマートフォンメーカーであるシャオミが、サムスン電子製の6400万画素のイメージセンサーを主力スマートフォンに適用すると発表した。世界5位のオポも新興国市場に投入するスマートフォンに同じセンサーを適用する予定だと伝えられた。サムスン電子はHMXを出荷する過程でもシャオミと協力した。シャオミの共同創業者であるリンビン総裁は、「プレミアムDSLR(Digital Single Lens Reflex)カメラでこそ可能だと思われた1億800万画素のイメージセンサーを、小型で薄型のスマートフォンに最初に適用するためにサムスン電子と開発の初期から緊密に協力した」と説明した。

  • サムスン電子、イメージセンサーでも「超格差」ねらう
  • [市場規模の推移/img2]
    これまでイメージセンサーはスマートフォンのカメラなどに主に活用されてきたが、自律走行やモノのインターネット(IoT)、人工知能(AI)、5Gなどの第4次産業革命の技術が商用化されるにしたがって使い道が増え、市場も急成長するものと見られる。また、スマートフォンにもカメラを複数搭載することが趨勢になり、需要が増えるものと予想される。市場調査機関のICインサイツによると、世界のイメージセンサー市場は昨年の137億ドル(約16兆2000億ウォン)から、2022年には190億ドル規模に成長する見込みだ。サムスン電子は、2030年の市場規模は500億ドルまで拡大すると予想している。

[img2][市場規模の推移/img2]
これまでイメージセンサーはスマートフォンのカメラなどに主に活用されてきたが、自律走行やモノのインターネット(IoT)、人工知能(AI)、5Gなどの第4次産業革命の技術が商用化されるにしたがって使い道が増え、市場も急成長するものと見られる。また、スマートフォンにもカメラを複数搭載することが趨勢になり、需要が増えるものと予想される。市場調査機関のICインサイツによると、世界のイメージセンサー市場は昨年の137億ドル(約16兆2000億ウォン)から、2022年には190億ドル規模に成長する見込みだ。サムスン電子は、2030年の市場規模は500億ドルまで拡大すると予想している。
  • 毎日経済_キム・ギュシク記者/ファン・スンミン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2019-08-12 19:39:37




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