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速度出すSKバイオ…カリフォルニアに「CMO拠点」


  • 速度出すSKバイオ…カリフォルニアに「CMO拠点」
  • SKバイオの事業再編


SKグループの持株会社SK(株)は、韓国・米国・欧州などに散らばっていた医薬品受託製造会社(CMO)の統合運営を担当する法人を米国カリフォルニア州に置く。

SK(株)が米国行きを選んだのは、バイオ技術の革新企業が多いカリフォルニア州で人材を確保するとともに、今後のさらなる買収・合併(M&A)も念頭に置いた動きとして解釈される。

SK(株)は2日、先月の30日に理事会を開いて米国カリフォルニア州サクラメントにCMO統合法人「SKファームテコ(SK Pharmteco)」を設立し、韓国SKバイオテック、欧州SKバイオテックアイルランド、米国アムパック(AMPAC)を統合運営することを決めたと明らかにした。 3社はSKファームテコの100%子会社で、SK(株)の孫会社となる仕組みだ。

SK(株)は保有しているSKバイオテック株とSKバイオテックから渡された資産を、統合法人であるSKファームテコに現物出資する方式を選択した。統合法人は来年1月に発足する予定であり、アムパックの最高経営責任者(CEO)であるアスラム・マリク氏が統合法人のCEOを引き受けることにした。

SKグループ持株会社のSK(株)は、バイオ三兄弟を持っている。その中の生命科学研究と新薬開発を担当している「SKバイオファーム」と医薬品中間体の製造を担当していた「SKバイオテック」はSK(株)の100%子会社だ。バイオ製薬などに使用される材料を供給する「SKバイオランド」もある。その中でSKバイオファームは年内のコスピ上場を目指して準備中で、SKバイオテックは今回米国統合法人ファームテコを設立し、グローバルビジネスの拡大を通じた向後の上場・追加のM&Aなども狙っているわけだ。

投資持株会社を宣言したSK(株)は、同社のビジネスを早目に3つのポートフォリオに分けた。既存事業であるエネルギー・情報通信技術(ICT)・物流サービスなどの「コアビジネス」にSKイノベーション、SKテレコム、SKハイニックス、SKネットワークスなどを配置して、新規成長動力とする「グロースビジネス」はSKバイオファーム、SKバイオテック、SKシルトロンなどの製薬・バイオ・情報技術(IT)素材などをまとめた。加えて、まだ確実な独立したビジネス分野がされていない事業の初期投資は「シーディングビジネス」として、モビリティ事業のソカー、中国の物流企業ESRなどが含まれている。これにより、今回の統合法人でスタートするSKファームテコはSKグループの成長ビジネスの分野の先頭でバイオの主力を担うことになるわけだ。

SKバイオテックは2016年にSK(株)の子会社として編入されて以来、毎年新規受注を増やして成長を続けている。 2017年の売上げの規模は1057億ウォンに過ぎなかったが、グローバルな製薬会社BMSのアイルランド生産法人を買収したことで、翌年には3倍に大きくなった売上げ3003億ウォンを記録した。昨年は米国の製薬・バイオ企業アムパックを買収し、今年の売上げは前年比で2倍の6000億ウォンを超えるというのがSK(株)の予想だ。

現在、SKバイオテックの生産キャパは約100万リットル水準だ。アジアは大田と世宗工場でそれぞれ16万リットルずつ生産し、欧州ではアイルランド工場で生産と研究開発(R&D)を同時にしながら8万リットルを担当している。米国ではアムパックのカリフォルニアとバージニアそしてテキサス工場で約60万リットルを担当している。

とは言え、グローバルトップティア生産者になるためには、これらの生産地域間のマーケティングとプロセス管理そしてR&Dなどの主要機能を統合管理することが不可欠だ。運営上のシナジーによってコストを削減することはもちろん、今後の追加投資と事業拡大にも有利だからだ。

特にカリフォルニア州サクラメントを統合法人のヘッドクォーターとして選んだのは、SKバイオテックの最大の生産拠点であるアムパック(とチョコもバー)の近くにあるうえ、シリコンバレーから1時間ほど離れた接近性のためだと分析される。最近、米国西部のバイオ技術革新企業が集中して人材確保にも有利で、今後は財源調達も容易だという予想だ。特に優良バイオ企業が多いところなので、今後の追加のM&Aも可能というのがSK(株)の説明だ。

SK(株)の関係者は、「グローバルなM&Aで生産拠点を増やし、R&Dの競争力を確保したことに続き、統合法人設立でシナジーを高めることになった」とし、「統合法人の米国内の上場とグローバルなM&Aのような追加の成長戦略を駆使して、2025年以後はCMOの事業価値を10兆ウォン線に高め、世界10位圏のCMOに跳躍する」と明らかにした。
  • 毎日経済_ハン・エギョン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2019-09-02 17:55:29




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