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ロッテケミカル、ガス事業を拡大…米工場を増設


  • ロッテケミカル、ガス事業を拡大…米工場を増設
  • ロッテケミカル米国法人の実績


ロッテケミカルはガス事業の拡大を進めている。原油よりも安価なシェールガスの化学製品を製造し販売することが、さらに多くの利益を出すことができるからだ。シェールガスの登場とともに、「石油」化学産業が「ガス」化学産業に転換するという業界の見通しが少しずつ現実化する雰囲気だ。 15日、石油化学業界によると、ロッテケミカルは米国エタンクラッカー(ECC)工場増設など事業拡大を検討していることが分かった。

業界関係者は、「去る第2・3四半期の油化業界の不況の中でも、ロッテケミカル米国工場は他b独で高い営業利益を出している」とし、「これによって工場の増設など、さまざまな方策を検討している」と語った。実弾はすでに確保した状態だ。ロッテケミカル米国法人はECC工場を設立し、米ウェストレイク(旧アクシアル)と合弁会社を作って株式を分けたが、昨年10月に一部の株式を売却した。株の売却で確保した現金は9500億ウォンだ。ロッテケミカルはこのうちの25%は設備費の借入返済に、残りの75%は新規事業への投資に活用するという。ロッテケミカルの関係者は、「確保した資金でいくつか投資を検討している」と語った。

ロッテケミカルは今年の5月に米国でシェールガス基盤のモノエチレングリコール(MEG)とECCの商業生産を開始した。第2四半期のロッテケミカル米国法人は、売上げ422億ウォンと営業利益98億ウォンで利益率は23.2%に達した。第3四半期には売上げ1410億ウォンと営業利益346億ウォンで、利益率は24.5%を記録した。石油化学企業の営業利益率が不況のときは5%台以下にとどまり、好況期にも15%を超えることが困難な状況で記録的な営業利益を出したわけだ。

一般的に石油化学設備は原油から「ナフサ」を抜き出す「ナフサ分解施設(NCC)」と、ガスから「エタン」を分離するECCに分けられる。各企業はナフサとエタンを用いて、化学製品の原料となるエチレン・プロピレンなどの基礎油分を作る。設備間で作られる製品の種類は多少の差があるが、同じ製品の場合は価格はほぼ同じだ。結局、原材料価格が設備の競争力を左右する構造であるわけだ。

現在、エタン基盤のエチレン価格はトン当たり300ドルで、ナフサ基盤のエチレンはトン当たり800ドルで、エタン基盤のエチレンのコストがはるかに低い。したがってエタン基盤のエチレンを投入して作られた製品の収益性が格段に良いわけだ。ロッテケミカルの関係者は、「原油価格は上がり、シェールガスの価格は安定して維持され、シェールガス基盤の生産方式が利益に大きな影響を及ぼした」と語った。

技術の発展でシェールガスの採掘単価が下落し、2012年以降の石油化学業界では「ガスラッシュ」が起こった。ロッテケミカルもまた辛東彬(シン・ドンビン)ロッテグループ会長の指示で2012年にシェールガスタスクフォースチーム(TFT)を構成し、北米シェールガス基盤のビジネスを検討した後、2014年に工場を建設することに決めた。しかし原油価格が下落してシェールガスが持っていたコスト競争力がなくなると、多くの企業が工場の建設計画を断念した。

ロッテケミカルは原油価格の回復可能性が高く、シェールガスの生産量が増えつつ価格の安定性も備えると判断し、3兆ウォン規模のプロジェクトを推進した。国内の石油化学会社の関係者らは、「当時のロッテケミカルの事業の方向性について、業界では懸念の混じった視線が多かった」とし、「ロッテケミカルのシェールガス攻略は、現在まで成功的だ」と語った。

NCC中心の国内各石油化学企業も、NCC設備に原油の代わりにLPGを入れて基礎油分を作ることができる設備の増設に乗り出している。ハンファトタルが去る9月に忠南・大山工場にガス専用の分解設備を完成し、商業稼働を開始したことが代表的だ。 LG化学も麗水・大山工場の設備増設を通じて、LPGの投入比率を高める方針だ。業界の関係者は「E1が大山基地に4万トンに達するプロパンタンクを増設したが、来年から国内の石油化学メーカーのLPG専用クラッカーに提供するものと見られる」とし、「原油に依存していた国内の石油化学業界のLPGの比重は少しずつ高まるだろう」と予想した。
  • 毎日経済_ウォン・ホソプ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2019-12-15 19:23:34




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