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韓、企業負債の増加速度で世界3位

2009年の金融危機以来で最悪 

  • 韓、企業負債の増加速度で世界3位

今年の家計・企業の負債リスクは、5年ぶりに「注意」段階に上がることが確実視されている。名目国内総生産(GDP)の伸び率は急速に鈍化することに対して、民間(家計+企業)部門の負債増加率は依然として高い水準を維持するためだ。

29日の国際決済銀行(BIS)によると、第2四半期の韓国のGDPギャップ(Credit-to-GDP gap)は3.9%ポイントだ。GDPギャップとは、1991年から現在までに名目GDP対比での民間信用の比率が、長期トレンドからどれほど外れたのかを見る債務リスク評価指標だ。2%ポイント未満は「通常」で2~10%ポイントは「注意」、10%ポイントを超えると「警報」段階に分類される。

韓国は2014年(2.1%ポイント)以来は「注意」から抜け出したが、今年は再び戻ることが確定的だ。それだけでなく、世界金融危機の直後の2009年(11.2%ポイント)以来の高水準を記録する可能性が高い。韓国銀行が最近発行した金融安定報告書によると、第3四半期の名目GDP比での民間信用の割合は前年同期比で8.2%ポイント上昇した194.5%で、過去最高を再び更新した。

韓国銀行の関係者は「民間信用の増加率上昇ではなく、名目GDPの成長率鈍化が主な理由だ」と説明した。民間信用の増加率は今年の第1四半期から6.0%→6.2%→5.9%と増減の幅が大きくなかったことに対し、名目GDP成長率は2.5%→1.9%→1.4%と継続して下落した。

民間信用は昨年から増加率が安定しているが、家計と企業の間の動きが異なって表れている。家計信用は第3四半期に前年同期比で3.8%増にとどまった一方で、企業信用は7.3%拡大した。

企業信用の伸び率が家計信用の増加率を上回る現象は、今年に入ってずっと表われている。韓国銀行の関係者は、「中小企業の融資がずっと増え続けており、社債の発行規模も大きくなった」とし、「しかし営業利益では利子も出せない(利子補償倍率1未満)企業の割合が37.3%に達している」と説明した。

これと関連し、韓国はGDP対比での企業負債増加率が世界の主要43カ国のうちで3番目に速いことが分かった。BISの統計を見ると、今年の第2四半期における韓国のGDP対比での企業負債の比率は99.3%で、前四半期よりも2.1%ポイント上昇した。上昇幅は43の調査対象国の中で3位だった。

韓銀は今年の設備投資が昨年よりも7.8%減少すると予想した。けっきょく今年は企業が金を借りて主に使用したのは将来のための投資ではなく、賃金・原材料費などの運転資金である可能性が高いと分析される。
  • 毎日経済_イ・ユソプ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2019-12-29 19:07:05




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